仙丈クレアと月影ディアナは魔族の城へ突入し、黒竜ドムを駆る結城鞍馬と対峙する。
激闘の最中、鞍馬の罠によりクレアが窮地に陥るが、ディアナは身を挺して彼女を守り、深い傷を負う。
二人は洞窟へ退避し、クレアは震えながら涙を流し「私のせいで」と自らを責める。
そんな彼女をディアナは力強く抱き寄せ、血の痛みを押し殺して囁く。
「あなたが過ちを犯そうと、私はあなたの剣であり盾であり、そして恋人です」――その声は熱と誓いに満ちていた。
クレアが顔を上げると、ディアナは迷いなく彼女の唇を奪い、二人は涙と吐息を混ぜながら深く口づけを交わす。
炎のように抱き合い、涙と吐息を混ぜ合う二人の想いは、ただの主従を越えたものとなる。
一方その頃、鞍馬は「二人を討った」と王に嘘の報告をしていた。
しかし生還した二人が再び現れるとの報せに王は狼狽し、鞍馬に対処を命じ自らは逃亡。
やがて洞窟を出たクレアとディアナは、胸に燃える愛と復讐を抱え、鞍馬との宿命の決戦へと向かうのだった。
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