――生蓮国(しょうれんこく)。山々に囲われたこの国に住む人間には必ず【獣の属性】がついており、それに付随する能力を使うことができる。獅子や狼の属性を持つ者は高貴とされ、龍属は最高位とされているが、実在しない都市伝説と思われていた。緋雨(ひさめ)は貧乏な兎属の家庭に生まれ、幼い頃、双子の妹 芽利奈(めりな)と共に遊郭に身売りされた。すぐに振袖新造となった美しい妹と比べ、地味でなんの才能もない緋雨は留袖新造としてコキ使われる日々。獅子属の恋人を持つ芽利奈と、意地の悪い遊郭当主や花魁たちに下女扱いを受ける日々を過ごしていたが、ある日突然、麗しいエリオットが緋雨の前に現れる。エリオットとの出会いにより緋雨の運命が動き出す――。初めて愛される喜びを知っていく物語。