津本陽氏の短編に概ね沿いながら現代的にふくらませた面白い劇画です。
‘現代的に’とは、まず客観的かつ理論的であること。「これがこうしてこうなるのだ」と、優れて正確な画と詳細な手引とで教えてくれます。
もう一つには、主人公の内面が現代人の価値
観と抵触しないものに描かれること。江戸初期の薩摩の蛮風をも受け流すたおやかで節度ある士像は…示現流のイメージにそぐわないという意見もあるでしょうが、私は読んで違和感を覚えませんでした。
1ファイルあたりの分量もずっしりしています。剣豪物の好きな方は是非お試しください。
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