「普通になるための幸せ(しかく)は、誰かがくれるものなの?」
過去の傷を抱えたまま、感情を置き去りにして生きてきたさくら。
帰る場所をなくし、辿り着いたのは、幼い頃を過ごした『ロマンス公園』の跡地だった。
そこで幼馴染だと語る開(あける)と再会し、流されるまま家に招かれる。
さくらは開が自分に特別な執着を抱いていることに気づくが、その理由は分からない。
さらに、開の部屋に自分の幼少期の写真が飾られているのを見つけてしまう……。
「君と過ごしたあの時が一番きれいな思い出だから、もう一度会えたらってずっと思ってたんだ。」
開もまた過去に囚われ、さくらとの再会で何かが変わると信じているようだった。
求められるまま同居を始めてしまうさくらだったが、
開の好意がくすぐったく、初めて芽生える感情に戸惑い始める――。
救われない2人が寄り添い、本当の愛を知っていく救済BL。