伯爵令嬢アラベスクは、若くして家督を継いだ伯爵・レイと婚約していた。だが、誠実だった彼は今や仕事一筋となり、顔を合わせれば「忙しい」の一言ばかり。それでも彼女は、優しかった頃の彼を信じ、健気に笑顔を貫いていた。
しかしある日、待ち焦がれたデートをすっぽかされ、雨の中倒れたアラベスクは、ついに決意する。「もうこんな人生やめよう」と。
街に出て、自分の時間を生き始めた彼女は、初めて"世界の楽しさ"に触れる。そしてその笑顔を偶然目にしたレイは、自分が何を手放しかけていたのか気付くのだった──。
※この作品の1・2巻は『溺れるほど愛されて、幸せになってみせますわ!アンソロジーコミック16巻』の収録作品です。重複購入にご注意ください。