古くより人類の一端は神のような存在によって地球のバランスを整える責務を負わされていた。神のような存在は人間に能力と「天使」と「悪魔」という肩書きを与え、争い合わせることで生じるエネルギーを言わば地球の栄養として与え続けてきた。何も知らぬ噓の世界を生きる有象無象の人間と世界の真実を知った天使と悪魔。それは現代ではより顕著に表れていた。そんな時代を生きる天使となった若者達はどう生きるのか…
都内でアルバイトをしながら小説家の夢を目指している天使 並(あまつか なみ)は上手くいかない人生に鬱々としていた。得意の嘘で殻にこもり、周りを呪い、それを小説という世界で表現する毎日。そんなある日、並の前の天使と名乗る人物が現れ並を天使の世界に誘う。それは並にとっての嘘と成り上がりのストーリーの始まりだった。