ひとりぼっちの私でも、番の絆を夢みてもいいの?
大正シンデレラストーリー!
千鳥は、三条家当主の娘でありながら霊力をもたず生まれてきた。父親を亡くした日、家をのっとった継母と連れ子に雨の中、追い出されてしまう。あてもなく町をさまよい、悪漢によって女郎屋に売られそうになったところを、帝都を護る筆頭の能力者、近衛一夜に手をさしのべられる。一夜は霊力が高すぎるゆえに女を触ることができなかったはずだが、なぜか千鳥は無事なうえに一夜の体を癒やす。
帝の命で、千鳥は一夜の屋敷へとかくまわれるが、それは一時のこと。一夜は霊力の高い運命の番と契らないと、いずれ心の臓が止まってしまう。たとえふたりが想いをよせあうようになっても、それは決して叶わない恋だった。