小桜真央(こざくら まお)。
ほんとは可愛いものが大好きなのに、ボーイッシュな見た目から、親からも友達からも女のコとして扱われず、自分に素直になれなくなってしまった。
いつものように教室で皆の引き立て役のようにおどける真央。
「文化祭で私がメイド衣装なんて着てるの見たら、みんな蕁麻疹でちゃう!」
「でもそれはそれで、お笑いとしていいかも!」
そんな女子トークに割り込む男子、鈴木進一(すずき しんいち)。
「僕は似合うと思います」
突然の出来事に、空気が止まる女子たち。
しかし、真央の胸には別の感情も生まれていた…。
結局、メイド服は着ないで進一と同じ、裏方の経理係を選んだ真央。
文化祭終わりの二人きりの教室、進一がメイド服を見つめる真央に「個人的に見たかったので」と着ることを促して……。