ほんとうにこわい話は、奥へ奥へと沈みこみ、
忘れた頃に「ぼこっ」と浮かんでくるものだ。
私は今からその瞬間がおそろしくて、仕方がない。
──ダ・ヴィンチ・恐山(作家・ライター)
2018年~2021年にWeb連載された『いんへるの』。諸般の事情により単行本化されていなかった膨大な数のエピソード(第31話~最終第74話)を含む全話を収録した、待望の完全版。
◎上巻:第1話~第36話、番外3編を収録
◎下巻:第37話~第74話を収録
◎著者による全話解題(上下巻)
◎描き下ろし掌編「いんへるの・序」(上巻)
◎澤村伊智氏による解説(下巻)
『いんへるの』とは──
エッセイコミックの名手がフィクションでの筆力を十全に発揮した、各話8ページに禍々しさが満ちる怪奇短編連作。「BRUTUS」「週刊文春」「たまむすび」など各所で高評を得た。
*第1話~第30話、番外3編は旧単行本第1巻・第2巻(講談社刊)収録のものと同内容です。