放送作家として3年目を迎えるも、いまだ「若手」と扱われる中間仁。ある日、後輩の不始末をフォローするため、偽名を使ってとある番組の現場に入ることになる。そこで彼は、現在ブレイク中のアナウンサー吉岡壮太と再会する。3年前、道でぶつかったにもかかわらず謝りもせず、仁を見下すような態度を取った吉岡――彼は、仁にとって忘れがたい存在だった。一方で、吉岡には、確信めいた直感が芽生えていた。自分の身体に刻まれた名前を持つ者が、あの男でないかということを…。テレビ業界という過酷な現場で、過去と再び向き合うことになった二人。名を通して繋がった二人が、交錯しながら関係を深めていくネームバース作品。