センセイ君主 6

そこそこ可愛いのに痛い女子高生がお得意の幸田先生の、生徒と教師の恋愛物作品。暴走のスケールが枠に収まることなく、どこまでも突っ走って行くため、時々引いてしまうがそこを受け入れられれば楽しい学園物。
先生が冷淡に見えるような反応をするため余計に、主人公あゆはの空回りぶりが際立つ。

先生が自覚し始めてからは読者としては、あゆはの有り余るポジティブさがもたらす思わぬ成果に、こちらの胸がギュッとなるときが所々ある。二人が付き合うことになるときの、弘光先生の堂々とした態度にも結構やられる。

幸田先生は「ヒロイン失格」でも、主人公JKが痛くて、しかも相手が容赦なく厳しくてつれないという冒頭、主人公が辛過ぎる境遇がこれでもかと描写され、相手の冷たさに読み手のこちらの方が凍る、という両作品被る展開から入るだけに、こちらは反面、後でラブモードに大転換する、その、私の好みに合った進行をしてくれる展開が嬉しい。兄弟という「同姓」の相手役を配することで、江戸(弟)の仇を大阪(兄)で一応取った感もあるのだが。リベンジと思うと、ある意味リベンジかな、辛うじて、と考えられなくもない。(でも、兄は兄だ、と思っている。いや、違う違う、という気分で、あっちの弘光贔屓気分をこちらで癒すのだ。)

熱血青春の勝利で、努力する者が勝つ、みたいな爽快さは確かにある。
「動かなかったら後悔するもん」、とあゆはに言わせ、めちゃくちゃでも先生に振り向いて欲しい一心のあゆはのエネルギーに、このストーリーの応援歌的な強い生命力を感じる。
あゆははそれなりに可愛いのだろうけれど、ギャグ要素が私には時折余りに強過ぎて、集中力が切れることがある。崩れ具合が私の受け入れ範囲の外にある。面白さはよくわかるのだが、強烈なのだ。ツンとデレの間を広げて効果を上げた分を割り引いて考えたくなってしまう。

「まったく考えられないけど/そこまで言うならいいよ/俺を落としてみなよ」からの、弘光先生の落ちっぷりの落差を楽しめる話というかー。

キャラを表してる言葉であるが「バーカ」も多いのが気になる。

それでも、先生発の行動と言葉がもたらすキュンは弘光先生ならではのインパクトがあって、この作品の面白さを盛り上げる。

めっちゃ良かった！！ハマりました。
今の時代って、教師と生徒の恋愛って普通なの？こんな先生がいたら、私の学生生活も楽しかっただろーなって思いながら読んでいます。
弘光先生のツンがいい。でも漫画の中だから良く見えるだけであって、現実的に弘光先生みたいな男とは幸せになれないかな笑←実際に主人公のさまるんも感情振り回されてますが。でもこういう男は現実でもモテるし、私も好き。
あと、さまるんみたいな女の子は現実では普通にうざがられると思う。ストーカーみたいです。現にこういう子いますが、やばいです笑
現実では、やめた方がいい男と女が、うまくいっているストーリー。漫画だから当たり前ですが、漫画の中だから成り立つ話し。
ギャグすぎる部分や、ギャグ的な絵はあまり好きじゃないです。主人公がブサイクすぎて。キュンが一気に冷める笑

ですが、めっちゃおもしろくて、いつの間にか作者さんの世界に引き込まれていて、作者さんすごいと思います。キュンも強め、笑いもあり、気分が下がるまでの切なく辛いシーンやこじらせも無し、よかったです！
弘光先生の気怠そうな感じめっちゃいい〜。その気怠そうなツンからのデレもいい〜最後まですごく楽しませてもらいました！

他サイトなどでも批判的な意見が多かったですが、ヒロイン失格を読み終えて弘光くんロスに陥った後に出たこの漫画。利太が主人公でしたが私的には当て馬役の弘光くんがヒーローでした。そんな話の繋がりから弘光くんの兄ということで運命的に感じた作品です。あゆはがイライラするという意見が多かったように思えたのですが、女性としての魅力がないとかアホすぎるとか、そうゆうのひっくるめて、あゆはの魅力だと思います。単なる女子高生ですし先生とのシチュが有り得なさすぎると言うのではなく、純粋にセンセイ君主の世界に入り込んで読み進めていくととってもきゅんきゅん、時にクスッと笑える最強ラブコメです。幸田もも子さんの作品は少しギャグ線寄りなのに絵も可愛くてキュンキュン要素もたくさん詰められています。王道ラブストーリーや他の映像化やアニメ化されている人気の少女漫画と比べるのは違います。こういう作品にはこういう作品の良さがあります。サブキャラも全部愛せる作品です！好みにもよりますが、キュンキュン×コメディ要素が好きな方にはバッチリの作品だと思います。