名古屋に暮らした、太平洋戦争中〜戦後の人々のお話。
戦争物×ほのぼのしたタッチの絵は好みが分かれそうですが、私は登場人物に愛着がわいたし読みやすくて良かったです。
むしろ後半の空襲シーンなどは、リアルな絵柄だったら読み続けられなかったか
も知れません…それくらい詳細に描かれていました。
戦争体験者に当時の事を聞くのは気が引ける、とどこかに書かれてましたが私もそうでした。
昔、今は亡き祖母に戦争について聞いてみた事がありますが「田舎へ疎開してたから空襲には合わなかった。あの頃の事はよく覚えていない」と返され、なんとなくもうそれ以上聞いてはいけない気がしていました。
ちなみに、祖母は作中のときちゃんと同い年だと思います…もしかしたら言わなかっただけで、疎開先でときちゃんと同じような目に合っていたかも、と考えましたが今となってはわかりません。
戦後しばらくは、戦時中に見聞きした事は無闇に話してはいけないという暗黙の了解もあったと聞いた事があります。
終戦から75年経った現在でも、おそらく話したくない、振り返りたくないと思う方は多いのでは…。
作者さんのお母様が語って下さった貴重なお話を読むことができて良かったです。
いつか子供にも読ませたいと思う作品でした。
もっとみる▼