喪失と再生の物語です。
読み返す度に新たな箇所で泣いてしまいます。
結果、三周目以降は、ほぼ泣きっぱなしという事態に陥ってしまいます。
えっちシーンですら泣けてしょうがありません(でもちゃんとエロいよ)。。。
創作者にとっての停
滞は、生きながら死を感じるほどの苦しみだと想像します。
大好きな作家が書けなかった時期、ファンとしてはただただ祈りながら待つしかなかった経験があります。作家がエゴサすれば目に止まる場所にどれだけ作品が好きかを綴るのが精一杯でした。
新刊が出た時には、えも言われぬほどの喜びに震えたものです。
なので編集者の立場から作家を後押しするも、結果が得られない虚しさはどんなに辛いものなのでしょうか。
また、書けないを書かないと決めてしまうのはどんな心持ちなのでしょうか。
それでも支えると決めた愛する人の為なら造作もない事だったのでしょうか。。。
そこに突然として、かけがえのない、とても大切なたったひとりを失うというメガトン級の空虚が襲います。
深く、痛い。
作品が淡々とした調子で進んで行くので、様々な苦しみ悲しみ虚しさが、色も音もなく、ぽとんぽとんと落とされ蓄積していきました。
積もったモノは最後まで抱えて読み終わる、安易な手法を取らないのが、リアルの人生と同じだと思いました。。。
3人の祈るような思いが静かに全編から溢れ出す、哀しいけれど温かい作品です。。。
再生に向かう過程で、飼い猫の数がだんだん増えていくのが痛さの中でぬくもりを感じました。
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