1、2作はベッドシーン多め。ポーカーゲームのように作品がゲームの顛末的なストーリーなのは2作目。
「疑われた愛情」ー甘い新婚生活を送るドミニクとチャールズ。ポーカー仲間が、ドミニクの芳しくない情報をチャールズの耳に吹き込んだ。ご丁寧に報告
書の他、昔のルームシェア仲間の証言迄入手していた。
突如沸き起こる疑心暗鬼。よし、ひどく扱ってからポイ捨てしようと。しかし、ドミニクと接するうち彼は信頼を置くように。この過程、ドラマ自体はアッサリだが、信頼とは何か、が扱われ、なかなか良い。
「男と女のゲーム」ー2人降りた後のポーカ−は一騎討ち対決。リコはこれを機に前から気にさわる存在だった、富豪未亡人にしてモデル事務所経営のルネをものにしようと。王族絵札のストレートフレッシュの好機だからこその、勝ち戦で、念願のルネを獲得した。しかし、掴み所無く、ルネは難しい女。
一方ルネはそう振る舞う事情もあった。
ルネはポーカーに負けたがゲームには勝った。リコは絶対的に強いカードを利用してルネと一晩でも過ごして、日頃何かと引っ掛かる状況を解消できると思ったのに、結果的に自分の手札をみんなさらけ出したくなってしまう。相変わらずとらえどころのない山猫と思いながら、自分の心の深層に燻っていた感情をさらけ出して軍門に下ってしまう。
ポーカーに勝ったリコは、ルネへの絶えぬ関心により、ルネという得られるとは思っていなかった戦果を挙げた。このリコ視点の心のあり所描写が面白い。
「五億ドルの愛人」ーモデルのシャーマインに、とある中東国のアリ王子が執着を見せる。当初はひれ伏させたい位なものだったが、共に相手が特別になって行くのだった。
ここは、アリの心情は見えにくいが、悪く思っている筈が無いだろうという、読み手の目からは状況証拠だけくらいでプロポーズシーンを迎えてしまう。ただ、ベッドシーンの露さが一番少なくて(ヒロインの心の準備次第として)、買った形の割にはあとは紳士。3作中、娼婦紛いを結果的に最も避けられたヒロインなのである。
低い評価(3.6,2.9,3.2ー普段は購読躊躇う)だったが、試し読みしてみてと、ポーカーの絡ませ具合に興味とがあり購入。私は面白さを感じたので、3作共に4を付けその結果、3.7,3.0,3.2。
セットの方の現状評価値4が私の感覚と合う(私も4を付けるので結果は不変)。
先にスピンオフの「憂いのシーク」から読んだ。
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