アメリカでは中四日で五人の先発投手を回す。一方日本は中六日で六人の先発投手を回す。一見日本の先発投手のほうが楽に思えるが、著者も含め、中六日は調整しづらいと思っている選手もいる。調子が悪いと次の登板までの一週間が長く感じてしかたなくなるのだ。このように日本のプロ野球とメジャーリーグのスタイル、いわば「戦いの作法」には随所に相違点がみられる。本書では日米の野球を比較するとともに、「乱闘はボクシング」「オーナー不在だったエクスポズ」「ほんまにあったコルクバット」など驚きのエピソードも開陳。野球の見方に奥行きが生まれる一冊。