積層都市アルフェ。喪われた古代文明の遺産を継ぎ隆盛を誇るも、制御装置の故障によって滅びた西部都市のひとつ。そのアルフェで西部連合都市の魔族軍対策会議が開かれることになり、エルドたちダナン学園も参加することになった。既に書き換わってしまった歴史の中、最善を尽くしつつ現代への帰還を目指すケーネたち。洞窟都市グリンデからやってきたハルメス・ザルダート議長はケーネの姿を見て驚愕する。「あなたこそ、今代の星の神子!」一方、エルドは歴史上の重要人物と邂逅していた。魔族軍と苛烈に戦い、最後のひとりまで殺し尽くした女将軍シルテシア・アルフェミティ。しかし、エルドたちが出会ったシルテシアは、争いとは無縁の優しい母親だった。星の神子に祀り上げられたケーネの運命、虐殺者として知られるシルテシアの真実、そして積層都市アルフェで蠢く陰謀の影とは――――。