見つめる瞳に映るあなた。
気づかないあなたの横顔――。
秋の陽が射す診療所――地味な装いと慎ましい物腰が気に入られ、
受付係に採用されたばかりのマチルダは、運命の転機を迎えていた。
両親との新生活を始めたばかりの小さな村で、彼女の瞳に映ったのは
神々しいほど端整な顔立ちのドクターの姿。
心臓が早鐘を打ちだし、マチルダは初めての恋を知った。
でも母からさえ不器量だと言われ続けた彼女は、
この想いを隠そうと決めた。
自分には男性を惹きつける魅力などないとわかっていたから。
案の定、ドクターはマチルダを一度も見ようとしなかった。
*本書は、ハーレクイン文庫から既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。