ベイア子爵令嬢アナは、二度の婚約解消により「傷物令嬢」という不名誉なあだ名で呼ばれていた。
一度目の相手は、幼なじみで婚約者だった伯爵家長男のオーウェン。
彼は学園で別の女性と恋に落ち、「真実の愛を見つけた」と衆目の前でアナに婚約解消を宣言する。
悲しみに暮れるアナだったが、親友ジュディスの兄である騎士モーリスと新たな婚約を結ぶ。
理想的に思えたモーリスもまた、祭りで見かけた踊り子に一目惚れし、「すまない」という一言でアナとの婚約を解消してしまう。
立て続けの出来事にすっかり自信を失くすアナだったが、父が後見人を務める平民出身の騎士、ロビンと見合いをすることになる。
朴訥としながらも誠実なロビンの人柄に、アナは次第に心を開いていくが――。
傷物令嬢と揶揄されたアナは幸せをつかめるのか?
不運な令嬢が、誠実な愛で満たされる逆転ラブストーリー。