戦で手柄を立て、平民の騎士が叙爵を賜り後見人を中立派の子爵にお願いする。まさにその会談中に緊急の報せがあり、子爵の息女が学園で婚約者から衆目の前で真実の愛に目覚めたからと婚約解消された事を知る。ロビンは子爵の娘の心痛はいかばかりかと慮る。さらに2度目の婚約解消も知り、あまりの悲運に心を痛める。そしてようやく子爵から学園を卒業し領地に帰って来る娘アナとの見合いの話が出る。まだ2人は会ってもいないが、ロビンは心底アナに同情し傾倒している。アナも父親から後見人をしているロビンの人柄を聞き好ましい人物像を描く。2人の其々の思いが丁寧に描き込まれていて、人としての矜持や本質的な物事の考え方が細かく描かれている。素晴らしいお話しで、とても共感出来ました。