卍(まんじ)のマークは古くから日本人の生活にとけ込んでいる「印」であり、広く世界に分布して仏教の印としてあがめられたマークである。だが、ドイツナチスのハーケンクロイツの印との類似で世界中で誤解されることになる。特にユダヤ人がホロコーストの関係からとても過敏に反応し、西洋社会では、敬遠され、敵視されるシンボルとなってしまっている。しかし卍は本来、吉祥の印であり、広く吉祥のシンボルとして使用したいという著者は、世界中の卍を調べ、本来の意味を分かりやすく説明している。
【目次】
口絵写真
はじめに
序 章 何故、今「まんじ」なのか?
(一)何故、まんじ(卍)を選んだか
(二)西洋のスワスティカとの出逢い
(三)ホロコーストとの出逢い
(四)タブーを乗り越えて
(五)ユダヤ人、日本人でなく、同じ人類として
(六)言葉の使用法
第一章 日本・仏教におけるスワスティカ(卍)
(一)私には見えなかった「卍」
(二)日本でのリサーチ
(三)日本でのインタビュー
(四)日本語の「卍」の意味
(五)仏教経典における「卍」の意味
(六)仏教の「卍」は本来、右旋回?
第二章 スワスティカ(卍・卐)は世界中にある?
(一)世界的な「卍・卐」
(二)言葉の意味
(三)「卍・卐」の起源
(四)諸宗教における「卍・卐」
(五)北アメリカにおける「卍・卐」
(六)生きる人類世界宗教文化遺産の「卍・卐」
第三章 ホロコースト大量殺戮と「卍・卐」
(一)「卍・卐」研究
(二)ホロコースト
(三)ホロコースト関係施設の訪問
第四章 ハーケンクロイツとスワスティカは全く関連がない!
(一)東洋の「卍・卐」とヒトラーのシンボル
(二)ハーケンクロイツの定義
(三)ハーケンクロイツとスワスティカの違い
(四)ハーケンクロイツの英語翻訳の問題点
(五)英語訳の飛躍?
第五章 隠されたヒトラーの十字架
(一)「鉤の十字架」の経緯
(二)ヒトラーと東洋の「卍・卐」
(三)「鉤の十字架」の理由
第六章 「鉤の十字架」とドイツのアーリア人卓越民族思想
(一)アーリア人の勝利
(二)仏教における「アーリア」
(三)西洋における「アーリアン」
(四)ヒトラーにおける「アーリア人」
(五)アーリア人シンボル「卐」のイメージ
第七章 反ユダヤ主義VS.新十字架との聖戦
(一)反ユダヤ主義の勝利
(二)ヒトラーと反ユダヤ主義
(三)マルティン・ルター(一四八三~一五四六)と反ユダヤ主義
(四)リチャード・ワグナー(一八一三~一八八三)と反ユダヤ主義
(五)ルターとワグナー
(六)結論
第八章 スワスティカ復活の予感
(一)ホロコースト生存者のインタビュー
(二)第二回「ヒンズー教・ユダヤ教指導者団首脳会談
(三)将来へ向けての会談
(四)「卍・卐」の現状
(五)今後の課題
(六)提案―ご協力を!
おわりに
参考資料・参考文献