王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、鉱山の村で潰れかけの坑道の支柱を打ち直したら、組頭の「十分だ」を村の年寄りまで自分の指で覆しはじめた(鷹取そら )の注意事項

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漫画(まんが)・電子書籍のコミックシーモアTOPライトノベルライトノベルRealize出版C-Trap LIGHT追放鍛冶コウガ王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、鉱山の村で潰れかけの坑道の支柱を打ち直したら、組頭の「十分だ」を村の年寄りまで自分の指で覆しはじめた
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王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、鉱山の村で潰れかけの坑道の支柱を打ち直したら、組頭の「十分だ」を村の年寄りまで自分の指で覆しはじめた 発売予定

900pt/990円(税込)

8/13(木)発売予定

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作品内容

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金床ひとつと槌が三本、鏨の木箱と鞴の革だけ。人ひとりの十二年ぶんの荷を積んだ荷車で、コウガは雨の峠を越えた。「これで十分だ」という痩せた規格を自分の名で通せと命じられ、断って王都の鍛冶座を追われた鍛冶である。
流れ着いた鉱山の麓のコルド村では、坑道の天井を支える支柱が、育ちの早い軽い木で組まれていた。重みがかかれば鳴かずに潰れる柱ばかりが、雨ざらしに積まれている。コウガは木口に指を当てるだけでそれを見抜いた。
支柱の検分を仕切る組頭ドンザは、粗悪さを認めない。「規格通りだ。これで十分だ」。コウガは自分の手で支柱を測り直し、規格に届いていないことを並べて見せる。
「──これは、通ります。ただ、あんたの言う『十分』では、通らない」
くず鉄を拾う少女トキを弟子にとり、村の農具と坑道の柱を一本ずつ打ち直していく。トキが初めて鏨で刻印を入れ、坑夫たちが自分からくず鉄を持ち寄りはじめる。そしてある朝、村の年寄りが自分の指で刃の返りを確かめ、「これは通る」と、自分の口で言った。道具の良し悪しを、他人の判ではなく自分の手で測れるようになった村の朝だった。
晩夏。コウガはいつもと同じ火床の前で朝の火を起こす。炉のわきの台に並ぶ槌が、一本増えている。組頭は村を去り、ごまかしの規格の書付は、最後まで回収されなかった。鉱夫の口から、鉱山を差配する代官の名が、一度だけ出た。
本作は「追放鍛冶コウガ」シリーズ第1巻(全6巻・完結)。

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作品ラインナップ 

  • 王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、鉱山の村で潰れかけの坑道の支柱を打ち直したら、組頭の「十分だ」を村の年寄りまで自分の指で覆しはじめた
    8/13(木)発売予定

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    900pt/990円(税込)

    金床ひとつと槌が三本、鏨の木箱と鞴の革だけ。人ひとりの十二年ぶんの荷を積んだ荷車で、コウガは雨の峠を越えた。「これで十分だ」という痩せた規格を自分の名で通せと命じられ、断って王都の鍛冶座を追われた鍛冶である。
    流れ着いた鉱山の麓のコルド村では、坑道の天井を支える支柱が、育ちの早い軽い木で組まれていた。重みがかかれば鳴かずに潰れる柱ばかりが、雨ざらしに積まれている。コウガは木口に指を当てるだけでそれを見抜いた。
    支柱の検分を仕切る組頭ドンザは、粗悪さを認めない。「規格通りだ。これで十分だ」。コウガは自分の手で支柱を測り直し、規格に届いていないことを並べて見せる。
    「──これは、通ります。ただ、あんたの言う『十分』では、通らない」
    くず鉄を拾う少女トキを弟子にとり、村の農具と坑道の柱を一本ずつ打ち直していく。トキが初めて鏨で刻印を入れ、坑夫たちが自分からくず鉄を持ち寄りはじめる。そしてある朝、村の年寄りが自分の指で刃の返りを確かめ、「これは通る」と、自分の口で言った。道具の良し悪しを、他人の判ではなく自分の手で測れるようになった村の朝だった。
    晩夏。コウガはいつもと同じ火床の前で朝の火を起こす。炉のわきの台に並ぶ槌が、一本増えている。組頭は村を去り、ごまかしの規格の書付は、最後まで回収されなかった。鉱夫の口から、鉱山を差配する代官の名が、一度だけ出た。
    本作は「追放鍛冶コウガ」シリーズ第1巻(全6巻・完結)。
  • 王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、代官が緩めた支柱の規格を谷の三村で測り直したら、三つの村が同じ日に同じ柱を立てはじめた
    8/13(木)発売予定

    900pt/990円(税込)

    一村の支柱を測り直した鍛冶コウガのもとへ、麓の代官所から山方定書が下りてくる。支柱は三寸五分、材の割り当ては一村年六十本、検分は年二度の目視で十分――そう定められた。だが割り当てで下りた六十本の材に型を当てれば、規格を通るのは十九本きり。
    峠向こうのハザ村では、七尺で立つはずの柱が六尺で立っていた。三村ぶんの材は、一つの貯木場から都合よく割り振られている。その差配の元にいたのが、鉱山一帯を差配する代官ヨドミだった。ヨドミは声を荒げず、穏やかに数と割り当てで押し切る。「三寸五分と年六十本で、十分だ」。
    「──これは、通ります。ただ、あんたの言う『十分』では、通らない」
    代官は三村への炭の割り当てを止め、窯と炉を同時に冷やしにかかる。その冬、長老バド爺が逝き、五十年研いだ菜切り包丁を村に残した。村はその一挺を「刃の返りの元」として広場の箱に納める。
    冬のあいだに三村の柱を数え上げると、痩せた柱の本数が確定した。当初はコルド村の話を持ち込むなと拒んだハザ村の村役タネまでが、ついに型を受け取り、自分の口でハザ村の規格を言い直す。そして三つの村の坑道が、同じ日に、同じ支柱を立てた。ヨドミは割り当ての権を三村の刻み板に預けて、山を下りていった。
    初夏の朝、火起こしに戻る。台に並ぶ槌は六本。ハザ村から来た子ノブが、六本目の槌を受け取った。荷方の口から、男爵家の武具方の名が一度だけ出た。
    本作は「追放鍛冶コウガ」シリーズ第2巻(全6巻・完結)。
  • 王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、武具方が「領の定めで十分だ」と一括発注した兵の槍の折れ口を並べたら、城下の鍛冶が自分の指金で受注しはじめた
    8/13(木)発売予定

    900pt/990円(税込)

    城下から武具方の書役が上がってきて、触れを読み上げる。「領内の鍛冶はすべて城下の武具帳に名を書け」。写せという意味で、槍の見本が一本置かれた。弟子トキは、その茎の短さを一目で測り当てる。
    男爵家の武具方シダは、二十二年前の見本を写しただけの領の定めで、兵の槍三百本を城下の鍛冶ハラ一軒に一括発注していた。ところが野盗討ちで折れて倉へ戻された槍を一本ずつ見れば、三十七本のうち三十四本が、茎の付け根で折れている。定めは穂と柄と目方だけを写し、肝心の茎の長さと焼き戻しを書き落としていた。シダは声を上げず、事務的に言う。「領の定めで、十分だ」。
    「──これは、通ります。ただ、あんたの言う『十分』では、通らない」
    コウガは定め通りの槍と、茎を伸ばした槍を打って折り比べ、折れ口を並べて突き返す。谷の鉄の割り当ては止められた。だが領内の鍛冶が九人まで集まり、めいめいの指金を持ち寄れば、目盛が一分ずつ食い違っている。コウガは一本の母尺を打ち、九人がそこから写して自分の指金を刻み直す。ハラ一人の名で納める形をやめ、槍一本ごとに打ち手のしるしを入れると決めた。
    そして城下へ槍を納める朝――七年運んで一度も打たせてもらえなかった城の下働きの鍛冶キサが、自分の指金で寸法を測り、「揃ってはいない。だが、定めより短い槍は一本も無い」と、シダに命じられた突き返しを断った。
    初春、領の武具帳が書き換わる。槍に打ち手のしるしを入れ、折れたら打った者へ戻す決まりが載った。キサは谷へ来て弟子になり、七本目の槌を受け取る。武具方の発注書の裏に、辺境伯の兵站頭の名が一度だけ書かれていた。
    本作は「追放鍛冶コウガ」シリーズ第3巻(全6巻・完結)。
  • 王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、兵站頭が「員数で十分だ」と迫る三領の武具を一本ずつ寸法で突き返したら、兵站の書役が員数より先に寸法の欄を書きはじめた
    8/13(木)発売予定

    900pt/990円(税込)

    辺境伯の兵站頭ゲンザの触れが、谷で読み上げられる。「三領の武具を員数で揃えて辺境の砦へ納めよ。寸法は問わぬ」。コウガは折れ口を一つ見せ、こう突いた。「員数では、武具は数えられる。だが、刃は数えられない」。
    山方・里方・浜方の三領。去年、里方の普請場で員数合わせの鶴嘴の柄が折れ、坑夫が一人、腕を潰した。それでもゲンザは「帳簿では員数が足りていた」と処理し、損じを員数の欄へ丸めていた。砦の損じ物の倉で折れた槍と柄を並べれば、折れの多くが、員数合わせで急いだ継ぎ目で割れている。ゲンザは折れを前にしてなお「員数は足りた」と言い、損じの数をまた員数の欄へ書かせる。
    「──これは、通ります。ただ、あんたの言う『十分』では、通らない」
    三領で食い違う指金を、コウガは一本の母尺に揃える。鉄を止められても、炭と屑鉄を三領で融通し合う。そしてゲンザと対座し、員数でなく一本ずつの寸法で突き返した。十四年前、隘路の砦で寸法の合わぬ槍が折れて兵が死んだ夜を、ゲンザが数に丸めて埋めた事実まで並べて突く。
    責めを負わされ員数の外へ弾かれかけた書役サコは、丸められた去年の損じを、自分の手で寸法の欄に写し直しはじめた。武具を納める朝、サコは員数の欄と寸法の欄を両方開き、「員数は足り、寸法も一本として定めより危ういものは無い」と読み上げ、員数だけで丸めろというゲンザの指図を、自分の口で断った。
    初春、三領の武具帳が書き換わる。員数の欄の前に、一本ずつの寸法の欄を置く決まりが載った。書役が員数より先に寸法の欄を書いた朝である。里方の若い手マキが谷で弟子になり、八本目の槌を受け取る。兵站の帳の綴じ紐に挟まった書付には、王都の鍛冶座の座主の名が一度だけ記されていた。
    本作は「追放鍛冶コウガ」シリーズ第4巻(全6巻・完結)。
  • 王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、座主が「刻印こそ十分だ」と締め出した刻印無しの鉄を市で打ち続けたら、町の鍛冶が刻印でなく自分の寸法で市を通しはじめた
    8/13(木)発売予定

    900pt/990円(税込)

    王都の鍛冶座から、谷まで触れが届く。「座の刻印の無い鉄は、王都の市に出すな」。刻印を持たない谷の鎌と帯金が、市から弾かれた。コウガは、二年前に自分を追い出したその王都へ、弟子のキサとトキを連れて、自ら坂を上ると決める。
    座主ロウは言い切った。「座の刻印こそ、王都の鉄の質を守る『十分』だ」。刻印を持たない町の鍛冶ダンを市の隅からさらに外へ追い、ダンの打った鍋を刻印無しとして市から下げ、踏む。だが刻印付きの鉄を折れば、その茎には急ぎの継ぎと薄みがあった。九年前、痩せた三寸五分の規格で浮いた鉄が座へ回り、刻印を捺されて市に出ていた――刻印の「十分」は、その書き換えの上に立っていたのだ。
    「──これは、通ります。ただ、あんたの言う『十分』では、通らない」
    コウガは刻印を取らず、刻印無しの鉄を自分の測りで打ち続ける。王都の町鍛冶が指金を持ち寄れば、王都の中でさえ目盛が食い違う。一本の母尺を打ち、それを一つに揃えた。座で極印を磨く役しか与えられなかった孤児ウリを引き取り、朝の火起こしから仕込みはじめる。
    そして市の立つ朝、刻印を持たない町の鍛冶ダンが、客と市司の前で、自分の打った包丁の寸法を一分ずつ言い切った。刻印でなく、寸法で市を通したのだ。市司タキは「刻印でなく、物の寸法で市を通す」と認め、ロウの締め出しが崩れる。
    初春、谷へ来たウリが九本目の槌を握る。座は消えず、刻印も残った。ロウは負けたとは、ついに口にしない。だが刻印の脇に、誰の手でも母尺さえ当てれば確かめられる寸法が、一つずつ置かれはじめていた。刻印の独り占めを解く王国の書状の署名欄には、王国の軍装監の名が一度だけ記されていた。
    本作は「追放鍛冶コウガ」シリーズ第5巻(全6巻・完結)。
  • 王都の鍛冶座を追われた鍛冶ですが、軍装監が国じゅうの武具を「この仕様表で十分だ」と一枚に固定したので、表の余白に本当の寸法を書き添えたら書き添えが百四十を超えて表を空文にした
    8/13(木)発売予定

    900pt/990円(税込)

    王城から、谷まで触れが届く。「国の御用武具はすべて、一枚の仕様表の寸法でなければ納めさせぬ」。長年の御用鍛冶ムロは、仕様表に載らない太い茎の槍――兵の手で折れない槍を納めたために御用の帳から外され、納めた槍を城の庭で兵に割られていた。コウガは、帳を読むキサと、打てるようになったウリを連れ、国の武具を握る王城の武具方へ上る。
    軍装監ゲンは言い切った。「仕様表こそ、国の武具の『十分』だ。表に無い寸法は、無い」。だが仕様表通りの茎の槍を折れば、そこには九年前に痩せた三寸五分が、そのまま載っていた。国の「十分」もまた、あの書き換えの上に立っていたのだ。ゲンはムロの鍛冶場を閉じさせ、行き場を失った子センが谷へ流れてくる。
    「──これは、通ります。ただ、あんたの言う『十分』では、通らない」
    コウガは、仕様表を否定しない。表に載らない本当の寸法――反りと、焼き戻しの色と、茎の付け根の肉――を、国じゅうの鍛冶が仕様表の余白に一つずつ書き添える策を出した。鉄を止められても古鉄を融通し合い、十一年前の四寸の書付を国の場で示し切る。冬の晴れた朝、余白の書き添えは百四十を超え、名もない御用鍛冶が、自分の測った折れない寸法を武具方の頭の前で言い切った。頭マサは「表に載らぬ寸法も、確かなら通す」と認め、表だけが「十分」という縛りが終わる。
    ただし御用を失ったムロは、冬のあいだに力尽きた。その四寸は百四十の余白に生きても、コウガはムロを生きて御用へ戻せなかった代償を負う。ムロの名だけが、御用の帳に戻された。
    初春。谷でひと冬越したセンが十本目の槌を握り、九本目を打ったウリが押さえ手に回って、二人で一本を打つ。追われた鍛冶が坂を下ってきたとき台に五本だった槌が、二年で十本になった。押し合ってきた相手の側にも、味方の側にも、寸法を書き残す手が一つずつ残っている。コウガはもう、坂を上らなくていい。追放から始まった話が、追放された者がいなくても続くところまで、根を張っていた。
    本作は「追放鍛冶コウガ」シリーズ第6巻(全6巻・完結)。

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追放鍛冶コウガのレビュー

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