一の食卓 1巻

新選組は名前は知ってても、殆ど知識無しだったのですが、「賊軍 土方歳三」も読み始めもうどっぷり !!
斉藤一の新選組入隊前と旧幕府軍敗北以降の新しい人生を描いたフィクションで、いつも通り美形が主人公の樹先生の描かれる斎藤一が「八雲立つ」の闇己タイプの超クールで無口な剣豪。無関心の父親.口うるさい母親.怯える兄など家族との葛藤、身の置所の無い立場の苦悩、心許せるのは元奉公人の藤のみという陰鬱な青春時代、試衛館道場で後の新選組との出会い、やっと居心地が良い場所を見つけた矢先、父親の正体と京への出発.....あまりにも波乱万丈で、藤の事を“死んだ妻”と言う秘めた想いと純愛に胸が熱くなります....新選組時代の話はなく明治維新後の外国人居留地のパン屋に、元敵だった西郷隆盛配下の警察の密偵となり、下働きとして潜入して2転3転ドンドン引き込まれる物語の面白さはさすが樹先生‼
オーナーのフェリはフランス人（ラテンなのでダークヘアー）なのに北欧バリのブロンドで侍好きの超ゲイで可愛いぃ～ !! 江戸時代の男子平均身長が158cmなのに、なんせ登場する新選組全員がどう見ても180cm以上でめちゃくちゃカッコイイ‼
美男で有名な土方歳三は勿論、ポニーテールの様な総髪で美形! 袴を履いた後ろ姿がヒップアップしてて超セクシー‼腹掛けも素敵ぃ～‼ 無愛想で寡黙 生きるのが下手だけど、実は情に厚く思慮深い一の魅力にもうメロメロです‼
フランス料理は勿論、「玉子ふわふわ」庶民の雑炊「利休飯」や京の商家のお番菜など興味深いです。日本で食パンが人気なのは、当時イギリスの影響というのに驚きました。確かにイギリスは食パンが主で但し日本の様に白いのは不健康なので（一番安い）殆どホールグレインですが、ヨーロッパで一番料理もパンも不味いのにちょっとショックです....私はフランスパンやコッペパンが好きです!
第一部終了で第二部は新選組時代と西郷.大久保対立の歴史の波でしょうか? 楽しみです‼

題名から考えると斎藤が主役？新選組(日本)とパン(西洋)という組み合わせによって明治初期が描かれているのは面白いと思いました。
この時代に女でありながら外国人フェリ(侍大好き)の経営する外国人居留地のパン屋で働く明。差別の憂き目に遭いつつ、元気とやる気が漲るキャラ。毎度の事ながら男性に比べて女性に力が入っていない見た目……。
西郷や岩倉等々と関わりつつ、密偵をする藤田こと斎藤一。隙のない寡黙なタイプで、シャープさとキレがあってかっこいい。
同じ新選組だった原田も登場。斉藤の従者・卯吉も加わり、明の所で働くことに。さらには永倉までフェリの店に集合し、何だかきな臭いパン屋(防犯上は最強)に！幼い明を助けたのが原田なのは意外な展開。
江戸から明治へ変わる動乱の中、裏切り裏切られ、"明治"になっても"江戸"にしがみつく。今更と言うのは簡単でも、容易く割り切れない哀しさがあるように感じます。しかし良い所で第一部終了。続きが気になりますが第二部はいつ？

3巻まで読みました。明治の斎藤一とパン作りに励む素直な少女、明のお話。努力家の明が本当にいい子で可愛い。斎藤さんも密偵として事件調査なんかしつつ、元新撰組らしい鋭い部分もあって素敵！
少女漫画と侮るなかれ、パン作りもきな臭い事件の方も本格派。永倉新八や原田佐之助もでてくるので新撰組好きな人にも良いと思います。みんなイケメン(笑)まだ明の片想いですが、斎藤さんも明を大事にはしているよう…早く恋愛モードが欲しい！！

この作者は絵が綺麗で、登場人物の男性がみんなカッコ良い！
また、主人公の女の子が平凡そうに見えて、芯が強く、技術も度胸もあるのが良いです。
歴史はあまり詳しくないので、ちょっと読み飛ばしてしまった部分もありますが、今度ゆっくり読んで勉強します。
出てくる食べ物が美味しそうなのも良いです。

これは本当に秀逸です！
新撰組を知っていようといまいと、歴女だろうとなかろうと、話と登場人物の魅力にやられます。
一さんの自分では気づいていないようなハルへの思いの行動が垣間見られる時、もんどりうってしまう自分がいます(笑)
武士の心意気、かっこよさ、哀しさに触れられる一冊です。