兄弟げんかから発展した国の分断。そこから始まる諍いを恥じて手を結ぼうというのに、政略結婚という手段に及ぶなど言語道断。和平調印で治める事を考えられないなんて・・・。確かに国を統治するためには資金が必要なのは事実だが、結局、権力にしがみつき金
を持つ者の留飲を下げることこそが統一への道という現実に辟易する。この物語のプリンスであるガースー王子はそれらのことを飲み込み静観しているカッコイイ王子。ストーリーも、何も知らされず市井に暮らしてきたカティアナ王女の奔放さと現代に生きる女性の姿勢を組み合わせて描かれていて共感できる部分はかなり多いと感じる。少し前の王族物の香りも漂う中に、なかなかテンポ良いラブストーリーが練りこまれているので面白い。
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