初めての作家さん。前に何かの記事に取り上げられていて、機会があったら読もうと思っていた作品。クーポンにて。真っ直ぐな想いが勢い付けて飛び込んでくるような、とても心地よい作品でした。
仏教系の高校に通う阿野が同級生の寺の息子、瑞泉に一目惚れ
するところからお話が始まります。この阿野のキャラがとても良い。
鬱陶しいくらいの熱さと距離感でちょっと面倒くさいんですけど、本当に真っ直ぐで眩しいくらい。その時、その瞬間を大切に逃さないように生きている様に見える阿野でしたが、抱えている過去を読んで納得でした。
お相手の瑞泉一癖も二癖もありそうな捻くれキャラ。その裏には住職である父親との関わりが深く関係しています。そんな心の機微を阿野は見逃さないんですよね。
溢れるほどの真っ直ぐな想いをじょぼじょぼと注がれて、何があっても受け止める阿野相手に瑞泉が変わっていくのは当然だなと思えます。
青春の清々しさと拗らせ感がとてもリアルで、独特の世界観で満たされた作品で面白かったです。触りっこまでだけど描きおろし大好きでした。個人的には作中の阿野の「ベロチューでいいか?」に吹きました。いいよいいよ正直でさ笑 そのままでいてほしいな
(また地震の報道があり心配です。皆様のご無事と、1日も早い復興を心から祈るばかりです)
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