紳士リチャード・グレイソンは、道端の路上画家に肖像画を頼んだ。ところが、グレイソンの顔を見るなり画家は飛び上がって逃げ出してしまう。
画かパスカルの絵に惚れこんだグレイソンは、あの手この手で青年画家パスカルを招待することに成功する。
私が探しているのは特別な画が描ける人
物事や人間を見つめる目が美しい人
描く人の人格や魂まで伝わってくるような画
ところが、グレイソンはまたもや肖像画を断られてしまう。
パスカルに付きまとう幻像…夢に出てくる男…
かつて、宮廷画家としてアカデミーに所属していたアルノ・パスカルは、伝統と規律にがんじがらめのアカデミーになじめずにいた。
ある日、パスカルの手伝いとして紹介されたのは、絵の下手くそな男「リーシャル」
名門パスカル家の出であるパスカルを縛る数多のしがらみから、リーシャルは彼を開放しようと試みる。
私を信じてくださいパスカル。
あなたなら絶対に、私と一緒にもっといい絵が描ける。
目に見えないものを描くのではなく、目の前を見て、そこから経験の感情をくみ取って、描く。自由に描くこと…
パスカルはリーシャルと共に進むことを決意する。
名前まで同じ、瓜二つのグレイソンと「リーシャル」。
リーシャルの思い出につきまとわれるパスカルは、別人であるとわかっていても二人を重ね合わせずにいられないパスカルは、ついに肖像画を描こうと決意する。
その風景を見てから俺は
ずっとお前の瞳を追いかけていた