「鉄人ガンマ」で1994年講談社漫画賞を受賞した山本康人が稀代のマルチ劇作家・村尾幸三と組んで贈る歌舞伎役者物語、完結編!
音村左乃介は、音村屋十五代目になるために、余分なものは要らないと、金も家も稽古場も、何もかもを桐生右近に譲った。裸一貫になった左乃介だったが、気持ちは晴れ晴れとしていた。そこに現れたのが、絵島アヤという芸能リポーターの女性。彼女の助言を従っていくと、何もかもがうまくいった。そしてついに、自身の劇場まで持てるようになる。だが、この女、実は重大な秘密を隠していた。その秘密とは…? そして、義弟でライバルの右近との十五代目襲名争いの行方は…? 梨園の内幕に食い込む人情劇、ついに終幕!!
<目次>
●第3巻
第十場「安息へのいざない」
第十一場「時の運を制す者」
第十二場「抱くか抱かれるか」
第十三場「惚れるがゆえの、嫉妬なり」
最終場「芸の道は、修羅の道」
2010年5/6初版発行(初出:講談社 ヤングマガジン)