幼なじみで親友の二人がバース性判明をきっかけに関係が変わってしまうが、再会後にようやく結ばれるまでのオメガバースのお話。
途中までは慧が無理矢理えちをする場面が多いですが、小さい頃から朝陽を好きだった慧の拗らせた想いを考えると少し切なくな
ります。ただの拗らせ片思いではなくオメガバースという運命に翻弄されてとなると、自分ではどうにも出来ない部分があり、多少強引な手段でと少しヤケをおこす気持ちになってしまうのも仕方がないのかもと感じました。
朝陽の方も、無自覚だとΩとしてのフェロモンを誘発しないなどの詳しい説明があればこんなにこじれなかったのではと思うと特殊な体質というのが運命を左右してしまったなと思いました。とはいえ、もっと早くお互いが素直になればもっと早く幸せになれたかと思うと、二人はオメガバース性のせいでだいぶ遠回りをしてしまったなと感じました。オメガバースの設定が性的要素ではなく気持ちを動かす要素の一つとして働いていて面白い作品だと思います。
最後の描き下ろしで巣作りをしている朝陽がとても可愛いし、それを褒める慧がスパダリで一番ドキドキしたシーンだったので、最後までじっくりと楽しんで読んでほしいと思います。
もっとみる▼