サムシングフォーブルー～わたしのしあわせは結婚？～（1）

主人公小羽と彼氏利斗は10年間一緒にいるが、出会った頃の彼とはまるで別人のように モラハラ 浮気男に変貌している。現実味がないという感想もあったが以下の理由が 推察 できないだろうか？
1）付き合いが長すぎて もう夫婦同然。新鮮味も感謝の気持ちもなくなる。夫婦の危機の物語は大抵ここから始まっている。
2）才能があり 上昇中の利斗は、芸能関係者など 派手な知人が増え 夜遊びも 増える。俺はこんなボロアパートで地味女と暮らしているような男じゃねえと傲慢になっていき 自分に釣り合うグレードの高い いい女（エマ）と過ごしたくなる。現実の芸能人にもよくある話。下積み時代を支えた恋人をアッサリ捨てて、業界女に走る。

とはいえ、小羽と2年後には結婚をすると言ったからには 心の奥底では彼女のことも必要としているのだろう。仮に結婚したとしても態度が改められるとはとても思えないが。
そばにいるのが当たり前になりすぎて、絶対に彼女から離れていくことは無いとたかをくくってやりたい放題の利斗は、別れを告げられて困惑し 大きなチャンスである CM の仕事もうまくやれない。清涼飲料の CM なのに あんな汚部屋で良いものが考えられるはずもない！彼女が部屋を綺麗にし 栄養を考えた食事を作ってくれていたからこそ心身が整い良い仕事を生み出せていたことに気付けよ。サポートがあるから 仕事に集中できてたんだよ。

苦しんで提出した CM の構想を、広告代理店の先輩から「お前らしさがない 、上辺を取り繕っただけ」と厳しくダメ出しされる。降板もあり得ると。中身の無いノリだけの連中と上辺だけの付き合いを始めたことで才能が腐ってきたんじゃないのか？
モデルのエマと弱っている者同士、 傷を舐め合うようにより親密になってきたが 似た者同士だけにぶつかることも多そうだし、上手くいって欲しくないな。だからといって小羽とヨリを戻すのは（小羽のためには）もってのほかだけど、利斗はもっとぼっちの孤独を味わって、小羽をひどい態度で傷付けたこと、彼女を二度と取り戻すことができないことを深く後悔し反省して欲しい。人としてまっとうでなければ、多分 才能も終わり夢やぶれる。

読んでて切なくてやり切れなくて…過去の恋愛を思い返して涙してしまいました。
酷い彼氏でも、その恋の渦中にいる時は綺麗な思い出や情があって、なかなか離れられなくて自分を抑え込んだり我慢したりの連続だった。
結婚がしたくて焦って、相手に期待して尽くして…それでも相手が変わってくれる訳ではないのにね。はあ…やり切れないなあ
全話読みましたが、この後どう展開していくのかが興味深いです。
主人公にはちゃんと幸せになってほしい。報われてほしい。