BLが好きというならば、一度は読んで頂きたい。
昨今のBLに忘れられている恋愛のかたちが、小野塚カホリ作品にはあります。否、最早BLという枠で括りきれないくらいのテーマがそこにはある、と感じさせられる作品群だと思います。
登場人物には皆しっ
かり芯が通っていて、その中で必死に悩む彼らは彼らをしっかり生きている。そこがとても魅力的。
BLの常識を恐れず、ハードでいて切ないストーリーも素晴らしい。
小野塚先生の、主線が細く繊細で白黒のコントラストの強いデザイン的な画面構成は美しく、また、独特の文学的でまっすぐな言葉たちが胸に迫ってきます。
良質な短編映画を観終えたような読後感が味わえることと思います。気になりましたら、是非。
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