このレビューはネタバレを含みます▼
将棋よく知らないんですけど、この作者さん(この方の作品はじめて読みました)はかなり将棋がお好きなんでしょうか?対局シーンが全部かっこよかったです。棋士が盤面を見つめる真剣な表情っていいですね…。
天才棋士二人のお話なんですけど、プロを引退している有永さんのほうが、天然無垢な将棋大好きっ子で、現役の奥平くんよりも将棋が好きなんじゃないか、って感じなのが微妙に不憫で、この人をどうにかしてプロに復帰させられないか、という気持ちになってしまいました…。奥平くんはめちゃくちゃ可愛いです。恋で調子を落とし、恋で持ち直すプロ棋士、可愛すぎる。
有永さんが情にほだされて恋に落ちてから深みにはまるまでのスピード感がとてもいいです。あっというまにポイントオブノーリターンでしたね。全方位に気を使える有永さんの外面のよさを、ちょっと常識に欠けているかもしれないストレートな奥平くんのパワーが突破していくのですが、次々に身内を失ってきた有永さんが誰にも触らせずに隠し持ってきた孤独に手が届くには、奥平くんくらいのズレた感じの人じゃなと難しいのかも。
もしもシリーズ化がありえるなら、甥っ子の桂人くんが主人公でもいいかな…仲良し天才棋士カップルに育てられた桂人くんが、やっぱり天才棋士になってもいいし、ちょっと将棋が強い一般人になってもいいけど。でもそれだとBLじゃなくなっちゃうか。あんまりエロくなかったから、続編がBLじゃなかったとしてもわたしはいいんだけど。いやー、だってあの二人はいずれ結婚(?)するでしょ、いつかそれを公表するかしないかで揉めるでしょ、桂人くんが順調に強くなっていったら、保護者が有永さんだってこともいつかバレるし、奥平くんはそのうち有永さんがプロとして公式戦に出られないことで苦しんだりしないのかな。妄想がめちゃくちゃはかどりますね。