まだBLって単語がなくて薔薇族と耽美系とショタに分かれていた時代、ショタジャンルにいらっしゃったテクノサマタ先生。自分の知る限り先生ほど絵や作風が変わらない方はいらっしゃらないと思います。表題作が140ページ程あり、あとはアナログ時代の、表
題作と世界観が繋がっているけど時代が違うももつめシラップが3本と、短編1本。この短編は寮のある学校のお話で、受がいじめでレ○プ被害に遭い、その後性処理係をさせられている漫画なので地雷の方はご注意下さい。表題作とももつめはケモノ人間的な、見た目はヒトに近いけど動物の特徴がある生き物たちのお話でした。先生があとがきで書いていたショタ、メガネ、ケモミミ、田舎、ブラコン、のBL未満、ボーイズライフです。ほわほわした絵柄でちょっと不穏、ピリつく程度の毒があるお話は昔からかわりませんね。表題作はこれから面白くなるところで終わっているので、2巻以降の印象で良し悪しが決まりそうです。しかし今回のコミックスは単話がきつかったな。いじめよくない。同室のやつが性処理させられてる事実を知っても、特に何もせずスルーしちゃうの救いがなくリアルでしんどいです。周りもひやかしたり噂たてるだけで助けない。傍観もいじめなんだぞ!受も現状を諦めてて救い求めたりしないのがつらい。銀河鉄道の夜の話を受がするの、死を感じさせてこわかったです。一昔前の耽美系ジャンルはこんな話ばかりだったと思います。読んでギョッとしたので、BL界隈は随分優しい世界になったんだなぁと感じました。
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