何よりまず、怖かった。高校生の頃の、未来に何となくの期待感を持っていた感覚を思い出すとともに、自分にできることと出来ないことを実感していく過程、端的に言って現実を味わってきた日々が早回しでどわわっっと迫ってくる。読んでいてそんな感じでした
。
進路の選択は、選ばなかった方の時間を永遠に捨てることなので、本当は怖いこと。若い頃は、例えば「勉強はいつでも出来る」なんて言われ方もあったものでしたが、自活中の大人の端くれである今、必ずしもそうでないことを理解しています。そういう建前と現実を、自身の経験の苦さという下地をもって指導してくれる先生がもしいたら、とってもありがたい。子供は聞く耳持たないかもしれないけど。
引き際の見極めって難しい。夢は輝いて見えたけど、今進んでいる先にそれはあるのか? この作品は、諦めるコツを教えてくれる気がしました。
もっとみる▼