6年間植物状態である小倉透環は、寝たきりでありながらも周りの音や声を「聴く」ことができた。病床生活が7年目に入り、無機質な病室で一生を終えると思った矢先、主治医・黒崎理人は突如透環に語り掛けるようになった。しかもその内容は、自らが殺し屋である事実や今まで完遂した“仕事“の自白。その後、透環は奇跡的に意識を取り戻し、逃げるためのリハビリを始めるが、努力も虚しく黒崎に囚われてしまう。しかし、なぜか黒崎は透環を殺さず自宅に監禁する…。 透環に罪を自白し、彼を縛る黒崎の真意とは。そしてこの二人の歪な関係の行き着く先とは──。