触れた人の未来が見える特殊能力を授かった神殿の巫女ノエミ。神の妻として愛を知らぬまま操り人形のような人生を送る彼女は、やがて生贄として捧げられる運命にあった。いくら足掻いても死を迎えるという最悪の結末を悲観していたノエミは、ある日神殿を訪れた商団長のテオとのキスで、初めて自分が生き延びる別の未来を目にする。新たな希望を見出したノエミは、手で触れるより相手とのキスによってより多くの未来が見えることに気づくのだった。過酷な運命に逆らって、自由な人生を送りたいノエミと神や予言を信じないが家宝は取り戻したいテオ。互いの利害関係が一致すると、二人は偽装夫婦として行動を共にするようになる。幾度のすれ違いを乗り越えて、二人の間には絆が芽生えるのだが…。