リヌッチ家という一括りの家族には、色々と難題が組み込まれている。その一つは血縁が有るか無いか、二つ目は、その家族の中に身の置き所を見つけているかいないかである。ヒーロールークは身の置き所を見つけられずにいた。しかし、ローマに来て、家族から離
れたところから考えることで 家族の大切さを認識し、そして運命の女性とも出会ったという物語となっていた。孤独を抱えていたのはヒロインミニーも同じだった。絶対に知られたくない秘密は、実はみんな知っている。彼女はその為にペーピーノ家に献身を誓い己を縛って来た。私から言わせれば、そんなことは秘密でも何でもない。喧嘩は誰だってするし、運が悪かっただけで、生死なんて関わってくるのはその時だけじゃないのだから。まあ、良心の呵責とでもいえばよいのか、当事者にしか分かりはしないが、十字架をわざわざ背負いたがる人はいるのだが、まるでホープとミニーは人柄が相反して見えるのが面白い。親のエゴも作中には描かれて半端な読み物にはしていないのは見事、あとは素直になりましょうと見守るだけとなった。
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