国一番の女たらしと言われたスティーブンが、ヒロインブリードの危険に対して駆けつけた時から、ブリードは、彼を見る目が変わった。
守ろうとした彼はしかし、酒が抜けない。ブリードは彼の心を癒し救う。酒の呪縛から解き放たれ、辺りの土地の自然の美し
さを五感で感じとる喜びに気づかせたのだ。
新しい彼の騎士の勇姿ぶりはブリードの目にも焼き付いた。
ストーリーは彼の変化と彼女の変化がメイン。
一巻目の、言わされて嫌々口にする「だんなさま」と、この二巻目の、進んで彼に言う「だんなさま」の違いが鮮やかな対比。
同時に、完璧な人など居ないのだという、恋愛でもなんでも通じることを、話の中でスティーブンの気付きを通して語り、恋愛もあるがその他要素も強いメッセージ性がある。押し付けがましいというわけではない。
スティーブンが、「知らないキスはない/私はそう思い上がっていた」と言うところが結構好き。
また、自分を魅力的に見せようとしてないときに、本当のあなたを見た、というブリードの台詞がとても良かった。
描かれた外の自然も建物も、建物内部も服装も、とても雰囲気が伝わった。
セットで買ったがここに個別のレビューを書いた。
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