貴族社会をそれらしく見せる工夫が随所にあり歴史物を感じながら、行動的で自分の意見を持つヒロインを気に入ってしまった伯爵の動きも、彼視点で見せてくれて、面白かった。
絢爛豪華な派手派手しいシーンなくてもその階層とわかる描写で、適齢期の子女た
ちのやり取りがよく伝わる。
なんちゃって貴族ものではないため、領地経営などにも触れて、ヒロインの生き方といい、ヒロイン父のリアリストぶりといい、浮わついておらず、恋愛物の中身としてはどうしてどうして堅実。
簡単に描いていない作品だが、男性はあっさり描かれる三浦先生、本作は男性サイドの動きも多くは入るため、もう少し視覚面にインパクト欲しかったかな。
あとがき読んだら、もう一度歴史物の醍醐味を味わいに先頭頁に戻る気になった。
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