トントンとストーリーが前へ進み、二人の関係の方は、まだこれから。
(1)(2)の二部構成の(1)としては犯人不明のうちにもうひと波乱と、解りやすい展開。
いつまでもお嫁に行かずにいて却って素敵なひとに出会えることが出来たのだから良かった
よね、とでも思える話。お父様も彼の良い所を直ぐ見抜く目を持っていて、娘に良かれと父親らしい手を打って来るのが感じの良い話。
危ない目にあって殺されそうになりながら主要人物は死なないところにホッとしながら、一巻目を読み終わり二巻目へ。
彫刻のエピソードもHQらしい材料となりそうだとの期待を残す。
原作を読んでいないが、恐らく、コミックにしてビジュアルに訴える効果をよく引き出していると感じる。
大画面多用は繊細さが減じて、ストーリーが薄味な展開に陥り易いのが気になるが、といって、手抜き感はなし。
ヒロインのお父様を直感させた「眼」のシーン、私もそう見えた。
ハーレクインは、その原作執筆者陣の性格から、スコットランドとかアイルランドとかのイングランドとの確執を題材の中に入れ込む事が少なからずある。日本人にはピンとこないため、日本人読者としては作者の意図というか期待に無頓着なところがあるのだが、歴史物としての膨らみが出来て心情的背景を察することくらいはある。この要素は無視できない。しかも、現代、そのスコットランド人というのであればどうしてもなおさら。
(もっとも、外国人を扱うのに、ズバリ、××人という原題のもあるが。)
スコットランド独立運動の気分も薄々理解出来る。
ハーレクインあるあるの陳腐な題がついている。
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