泉鏡花と言えば「高野聖」「眉なし幽霊」ぐらいしか思い出せぬ位で、この作品の原作は未読である。
しかし、流れるような台詞や画は独特の世界観を崩さずにいるように感じた。
物語というのは語り手或いは著者と聞き手或いは読者により完結し、語られぬ部分
や僅かな自身の内との相違より、二次空想と言えば良いのか、適当な言葉は分からないが、想像に幅が生じると思うのだが、泉鏡花はどうにも犯しがたい。
完成されているのか、単に私の想像力が乏しいだけなのか、他に理由があるのか分からないが、読んで、ただ嘆息(なげく意味ではない、感心･感動する意味の方)しかでないのだ。
ポイントが少なくとも、空にしてでも読む価値はあったと思う。
駄文にての紹介で甚だ作品に対し失礼かもしれないが…買って後悔しない作品だと思う。
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