暮らし始めても相手の本音はわからない。肝心の愛してる、の台詞さえNGワードなのではと男は怯え、女も相手が去ることを恐れて言わなければならないことを口にできない。
家族関係といい、二人の生育環境や立ち位置といい、日頃の生活ぶりといい、と
てもありきたりではありません。でも、、互いにひかれあい、そして、反応を読みきれないから、一瞬にして関係を失うことをただ恐れ。
やっと飲み込んできたことを出し合い、そこで、苦しかった胸中のわだかまりの解消への道に入ります。
出会ったときから惹かれ、そこから自分達の感情には正直に行動してきた二人ですが、どこか刹那的恋愛。少し長くなっただけで相手が飽きやしないかビクビク。
そして、弟クンは、なににつけても二人を動かしてくれますね。
とにかく走り出してはみたけど自信があるわけでなく、不安を乗せて動くうちに、止まらせたくない二人がその互いに抱え込んでたものを降ろしてから、再び二人で前に進みます。前向きさがいいです。
ありきたりじゃないHQ な一冊、娯楽作品としてなかなか楽しめました。ちょっと肉感的過ぎかな、相手を求める気持ちにストレートな二人の話だから仕方ないかもですが、スカートや夜の外出などなど、さもありなんの描写がなんだか白々しいところはある。
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