婚約破棄に兄の元婚約者に姑問題に、それだけ聞くと読むのに気合いがいりそうなテーマが盛りだくさんなんだけど、それとは裏腹に読んでてうきうきしちゃうような楽しいお話しです。
会話の掛け合いが軽快なのと「服が花柄だったら…」に始まり、ちょいちょ
い笑えるシーンがあって、そういうのが和ませてくれるからなのかと思います。
やっぱり、理人が二十歳になってビールを飲んだ日のくだりが一番の見せ場というか、話の流れがぐっと変わる場面ですよね。
私もズキュンときたもの。忘れられないわ。
でも、このお話しって、直接的な描写があんまりなくって、ちょっとずらした間接的な表現で2人の関係性なんかを表しているところが、なんだかいいなと思います。
何度かでてくる手をつないでいる場面とか、缶ビールの祝杯とか、逃げ場のない甘いチョコレートとか。
一生交わりそうも無い人たちと、ちょっとしたきっかけでこんな素敵な仲間になれるなんて、面白いですよね。
もう少し続きが見れるなら見てみたかったけど、このあたりで切り上げるのが丁度いいのかもしれません。
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