面白い物語でした。女性3人ルーシー、ジュリア、カーリー、で起こしたプレタパーティー。独身の時はそれぞれに企画に慢心できていたけれど、ルーシーの夫ニックの資金不正流用のせいで会社は危機に陥る。経営面で見れば、ルーシーが可哀想だからという理由で
それに目をつぶるのは無能。また、カーリー、ジュリアの順に結婚と同時に離職し運営が立ち行かなくなっていることも無能。そいて最大級の無能っぷりはルーシーのニック放任。それぞれの恋の話を主軸に仲良しごっこの経営から、大人になって確固たる基盤を作り上げた経営者へと変身していく話。特にジュリアの物語「心まで奪われて」は★5つ「信頼」のありようについてが書かれていて、リカルドと出自は似ていて寄り添いあえても、好きだからだけではすべてがOKには出来ない、そのジレンマが伝わってくる。自分自身が強くあらねば「愛」は創造しえないのだと。そしてジュリアの物語「伯爵夫人の条件」は初恋をこじらせているジュリアがその相手の伯爵サイラスを振り向かせることに頑張る話。ニックが当て馬となり成就する。最後にルーシーの物語「罪深い喜び」彼女の行動はまさに台風の目。結婚は恋しいサイラスを忘れる為のものだったとは・・・開いた口が塞がらない。それでも沈没寸前のプレタパーティーを復活させるため立ち上がり、恋しいサイラスをゲットするために奮闘する様がいじらしかった。結局はプレタパーティーはリトルプレタパーティーとして再生するが、作中最初と最後とでは、女性3人の力は意味合いが異なる。何よりも、そこにそれぞれの夫の企画、経営、資財が絡んでいることが残念なのだが、夫婦運命共同体ということに「幸せ」を乗っけているのだからそれで良しということなのか。それも経験値としての結果ということか。
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