シリーズ5作め。1作め『君がいなけりゃ息もできない』の続編です。タイトルの言葉「君がいなけりゃ…」は、ルコちゃん(二木)の言葉で、今思うと否定的でマイナスなイメージのある言葉な気がします。「君がいなけりゃ」「息もできない」…どことなく脅迫観
念を思わせる束縛にも似た響きが、癒着どころか一体化しているような共依存関係の二人にピッタリだなと、今になって思います。ところが今作では「君がいるなら」「世界の果て(どこの国・どんな場所)でもやっていける」と、前向きで肯定的な言葉になっています。今回タイトルの言葉は、おそらく東海林とルコちゃん2人の言葉で、前作を凌駕する程の唯一無二・絶対的存在としてお互いを捉え、融合するように強固になった2人の関係を表していると思いました。とは言え、そこへ至るまでに人によっては地雷となるような展開もあるので、気になる人は気をつけて下さい。私としては、ルコちゃんの行動は決して褒められたものではないけれど、拙いながらも精一杯考えて苦しみながら出した答えで…間違ってるとは言えないです。ただルコちゃんを応援したい気持ちでいっぱいになりました。ラストの短編で、シリーズのキャラ同士の絡みがあります。ここで初めて作品同士の繋がりが見れて面白かったです。シリーズの続編はもう出ないのでしょうか…ルコちゃんの活躍(面白エピソード)をもっと見たいです。
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