警察小説や武侠小説には秀作の多い作者ですが、オカルト的な題材を扱うと、見識の浅さが目につきます。『海に消えた神々』の場合、特に以下の点に気をつけて読む必要があるでしょう。
「与那国島海底地形は遺跡ではなく、ほぼ間違いなく自然地形。」
「
旧石器捏造事件の犯人(藤村新一)は、発掘に関わるようになった当初から、捏造に手を染めている。周囲のプレッシャーに押されたわけではない。」
「ある研究者について、捏造を知りつつ放置していたかのような記述があるが、根も葉もない中傷。捏造は人目を盗んで行われており、一個人に証拠はつかめない(毎日新聞がチームで当たっても、何度も失敗した)。」
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