どのようにして扱いのひどいこの現状から逃れらるのか?良かろうとしたことが全て裏目に出て、わかりきっていたことだろうとヒーローから頭ごなしに冷たく言い放たれる。14歳のまだまだ子供のヒロインが、しかも親から兄から虐げられてきていて、王女という
立場も言ってみればあってないようなもの。しかも離宮で王族としての生活もないような母からも見放された身の上で敗戦国の責任をとれと責め立てられる。唯一、生き残った王族として。捕虜として命は助かったけど、しまいには囮として扱われる。何?この試練。それでも、どんどん引き込まれて読んでしまう。惹かれ合う主人公2人。とあったが、どこが?!というほどの素っ気なさに意地悪な物言い。少女に対して勝者の王太子と騎士、貴族たちのあまりに大人気ない仕打ち。読んでいてムカムカしてくるけど、どんな逆境にいても健気に素直な心で献身的に尽くすヒロインに芯の強さを感じた。18歳になるまで後ろ盾としてヒーローがついてくれていて、そのうちに心惹かれるヒロイン。でも、ヒーローは冷たくさ接するのみ。ヒーローは騎士としては王太子からの信頼もあり技量もあるけど、血筋でも負い目があり立場が弱くヒロインのことよりも自分を守らなければならかったんだろうと思う。それにしても、後半の後半になってようやく心を通わせる2人に、読んでいたこちら側としては遅すぎて「今頃?!」と拗ねたくなった(^^;) 254ページだけれどそれ以上に感じられるお話です。他サイトから試し読みで作者さんを確認せずシーモアさんで購入しましたが逢矢先生と知り、納得。流石に読ませてくださる!星は5つと言いたいけど、ヒーローが意地悪く思えて、溺愛が遅すぎたので一つ減らしました。ラストはとても幸せでした
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