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■進化というものを考えるときに、進化生物学という学問があります。生物学において、進化の定義は「世代を超えて伝える性質の変化」であり、進化は必ずしも進歩を意味しません。しかし、この2つを“進化”という名のもとで論争が繰り広げられました。それが「社会生物学論争」です。ですから、本書タイトルで掲げた「進化」は、進化と進歩を意味するダブルミーニングとしています。とはいえ、ヒトの発展において社会生物学が土台となり、それが進化心理学、行動経済学へと応用され、人間行動進化学として、医療、教育、工学などの現場で活用されています。こうした発展に、実は生物学が大いに寄与していたのです。■社会を進化思考で変えていくヒトの感情は、行動バイアスにかかわらずさまざまな社会の様式を生み出していきました。「差別」もその1つで、行動経済学により男女差別をなくすことが研究されてきました。たとえば、オーケストラの演奏者は多くが男性中心でしたが、これは採用の際に、音楽は男性が行ってきたという感情のバイアスが働いているからです。しかし、演奏者と採用者の間にブラインドを敷いたところ、採用者は音楽(音)だけで判断するようになり、一気に女性の比率が高まったのです。本書では、そうした最新の研究や現場への活用例を解説していき、社会を変える提案もしていきます。
9784866808017
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