神聖帝国の皇子アレクシアネスとの婚姻により、エリスはかつて生まれ育った地、ファルティウスへと戻ることになる。本人としては貴族も公爵位もまっぴらごめん。できれば面倒なことには関わりたくない。しかし、二つの帝国に挟まれたファルティウスは、そんな甘い場所ではなかった。ロムリア帝国、神聖帝国、ガーラ教国。さらにロンダリア、ブランデルン、遊牧民たちの思惑まで絡み合い、辺境の地は一気に大陸情勢の焦点となっていく。口は悪いが仕事はできる。礼儀作法は苦手だが、魔王に慣らされてきたせいで政治判断は意外と鋭い。部下には姉御と呼ばれ、怖いメイド長には叱られ、魔王には相変わらず無茶ぶりされながら、エリスはまたしても厄介すぎる事態に巻き込まれていく。へったくそな報告書から始まった『エリスの絵日記』は、新たな舞台で、少しずつ違う意味を持ちはじめる。明るくシリアスに、そして少しだけほろ苦く。