36ページ。
ちゃんと完結している読切作品です。
近未来SF、事故で昏睡状態に陥った幼い娘の「意識」を維持していた男の話。
娘を、人の姿でなくなってもながらえさせたいというのも、それを終わりにしようというのも、男のエゴ。それでも自らを
サイボーグ化してまでそれに寄り添おうとしたのは、確かに愛情があったから。
「意識」と「魂」と「生命」、どこに違いがあるんだろうな、と思いながら読める、好みのタイプのSFでした。
なぜ男が「終わりにしよう」と思ったのかが不明瞭だった分、物語がぼやけてしまったのは惜しい。
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