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今月(8月1日~8月31日)
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シーモア島
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投稿レビュー
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『夜ぼらけ』の児童文学感が素晴らしい




2026年7月29日202ページ。
いつもの感じの短編集。どのお話も空想好きにはたまらない。
『ここはどこでしょうの旅』シリーズと、表題でもある『模型の町』連作を中心に構成されています。
『ここはどこでしょうの旅』シリーズは、本当にあるような無いような場所を一緒に旅する感じが楽しい。
『模型の町』連作は、「模型」というものを通して、見立ての楽しさだったり、ミクロとマクロに思いを馳せたり、記憶や存在の曖昧さだったり、いろいろな視点で展開していて面白かったです。
今回の作品集で一番好きだったのは、『夜ぼらけ』。
停電の夜、「ベッドから出てはいけない」と親に言われたことを守りながらの夜散歩。ゴム動力で動くベッド、見慣れた町を別世界に見せるような夜の闇、停電が解決される様子、質の高い夢想の児童文学という風情で素晴らしかったです。
あと笑ったのが『情け無漁』。
魚との駆け引き、ひでぇw
……で、こちらを含めてすべてのpanpanya作品が7月31日で販売終了になります。
掲載誌の『楽園』が終了したので、これから新規著者作品はどうなるのかな〜、と思っていたところにこの販売終了。
……他社に移籍して新規作品掲載スタートと過去作新装版が出るって、信じてるから!信じてるからね!!??
と、全作品購入しきれなかった身としては、しばらくドキドキです……。 -
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「いい奴」の確かな強さ




2026年7月18日195ページ。
『モブサイコ100』のスピンオフ、タイトルも表紙も霊幻師匠だけど、主人公はトメちゃん。
本編でのUFOエピソード、本気になるのって少し怖いよねという繊細さも見せた彼女。高校生になった彼女の、自分が好きだったものを隠して女子集団に馴染もうとしてたり、でもそれが自分だけじゃないって気付いたり、ささやかな成長……そして……トメちゃーん!恋の始まりがすぐそこに見えてるのに気付いてーーー!
……という本筋なわけですが、やっぱり主役は霊幻師匠。
相変わらずのインチキぶりと、トメちゃんへの思いやりある対応が、すごく良い。
深掘り好き人間としては、霊幻の過去とかも気になったりはするんですけど、モブの超能力がただの生まれつきであるように、霊幻のあの善性もただの生まれつきなのかもなと思います。品行方正ではないけれど、本質としての善、口先で綺麗事を唱えるだけの人間とは違う、理由を求めないただの善というものは、超能力とは違うけれども確かな強さがあると信じています。
霊幻のしている「他人任せ」はその善性に基づいていて、案外これができる人は少ない気がします。「他人に任せる」けれども「他人のせいにはしない」。そして他人を守ろうという意志がある。弱さも嘘もいろいろあるけど、そういうのを全部ひっくるめて、霊幻新隆は「いい奴」なんです。モブが言ったとおりに。だからこそ、確かにモブの師匠なんですよね。
ソルトスプラッシュはちょっとやってみたい……そしてただの食塩ではなく伯方の塩とか使ったらちょっとは効果が出るんじゃなかろうかと思ってる。 -
不器用で真剣でありふれた成長譚




2026年7月18日1〜15巻は195ページ前後、16巻243ページ。
強大な能力、次々と襲いかかる敵、そんな現実からは程遠い少年漫画らしいバトルで彩られた、とても身近な成長譚。
主人公・モブのたどる成長の道筋は、誰もが通るもので、そのありふれた日常的な「モブ」の成長を丁寧に描いたこの作品は、「少年漫画」の最高峰と言っても過言ではない。不器用で真剣で、「信頼」という価値観によって支えられている、世界はこうあってほしいしこうあるために努力しようと思うのです。
多彩なキャラクターは魅力的、そして個人的には兄弟関係の葛藤とか絆がすごく良くって満足です。あと、師弟関係に「歳の離れた友達」要素も混ざっている感じ、モブと霊幻の一言では表せない関係性がものっすごく良いです。
さて、この作品が好きな人は9割9分9厘「霊幻新隆」が好きだと思うんですけど、私も大好きです。
詐欺師ではあるんですけど、なんか根っこが真面目。「除霊」と称してやってることはマッサージ……なんだけどそのマッサージ術は正攻法で努力して身につけたものであり、マッサージに対しての正当な料金しかもらっていない。ぼったくらないんですよね。
子供が出入りするならって禁煙するのも好き。
そして何より、モブを等身大の「中学生」として接していて、モブの能力を利用してはいるものの、いざという時はモブを「逃がそう」とする、中学生を自分の後ろに庇うという至極まっとうな大人ムーブをするんですよね。こういうところ、間違いなく彼はモブの「師匠」であるし、特別な超能力が無いのに常にモブを「助けよう」とするその行動は、誰にでもできることではない。作品の「もうひとりの主人公」として、モブと並び立てる唯一のバディでした。最高。
絵に関しては下手だのなんだのと言われていますが、小綺麗ではないかもしれませんけど構図や描き分け細部の描き込みなど、とても「上手い」です。不器用で真剣という点では作品世界とリンクしていて、この絵でなければこの作品は完成しないと言って良い……作画担当が配置されなくて本当に良かったです。
あと、私の脳内では、モブとツボミちゃんは結婚してて、律くんがちょっと怯えつつ義姉に接している、そんな未来が見えています。絶対そうなるって信じてる。 -
「おとぎ話」らしさがあると思う(クセ強)




2026年7月15日1巻144、2〜4巻約160、5巻205、6巻190ページ。
連載時に途中まで読んでいて、いつのまにか完結していたのをようやく買って読みました。好き放題に描いた趣味の同人作品という感じ……で、そこが妙に好きです。
クセだらけのキャラクター達がおのおの好き勝手に動き回っている様子がかなり楽しい。一応恋愛要素も入ってはいますが、キュンとするより「おいおい大丈夫かよ……」となります。それが良い。でもアメリアちゃん、おかーさんはあの人とのお付き合いには賛成しませんよ、と親目線では思いますw
幼少期、グリム童話の『ハツカネズミと小鳥とソーセージ』の話に「なんで?なんでソーセージ??」と混乱した記憶のある方は多いと思います。その「なんで??」という気持ちをそのまま、「わからないままでいいんだよ……」と包み込んでくれる作品。深掘りはしない、それが「おとぎ話」らしさがあって良い。ブルストくん誕生の謎は、(ヤバそうな要素しかないけど)わからないままでいいのです。
おとぎ話って、けっこうやべー奴多いですしね!そういう意味でも「らしい」かも。
クセは強いながらも物語は意外と無理なく無駄なくまとまっているこの作品、グリム童話のソーセージ君がスープを作るシーンがちょっと心配だった私にはたいへん楽しく読めました。
星の数にはめちゃくちゃ悩みましたが、星5にするのは、なんか違う……という気持ちが払えず4つです。
でもかな〜り好き。特に肉屋が。 -
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楽して生きるのにはきっと向いてない




2026年6月30日「好き」の気持ちがダバダバに漏れてる描写がいいなと思う作者さん。
これは、この読み切りと続編とを合わせて単行本が出るぞ……と様子見していて、単行本発売日(6月25日)にシーモア見に来たらまだ電子配信がされてなかった……笠倉出版社は紙優先か……!
「楽したい」のが、ただの怠惰じゃなくって、「家の手伝いやらされすぎ」なのが理由としてあるのが好きです。きっと一所懸命やってるからこそ疲れちゃって「働きたくない」になるんですよね。真面目だからこそ起きる逆転現象、身近にそういうタイプが居ます。
この読切単独でもまとまりは良く、「総受け」を目指すも真逆に進んじゃうのがコミカルで楽しかったです。
が、楽したい彼の中に真面目さを見出した私、続編も楽しいに違いないとふんで、単行本の電子配信をお待ちしております。
→単行本の電子配信、7月10日にスタートしました! -
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梅酒が意外な役に立ち方をしてて驚き




2026年6月13日分冊の37話まで読みました。分冊のナンバリングは実際の話数とズレがあり、分冊1つにつき2話入っています。
特殊清掃業……どう考えても大変なお仕事、ほんとうに頭が下がります。主人公には若干の霊感があるという設定になっていて、それもちょうどいいアクセントになっています。
取材をもとにしたフィクションですが、この作者さんは「感動させたいがための作為的演出」を感じさせないため、安心して読めます。生死に関わる描写がとてもフラット。出来事にいろんなレッテルを貼らない印象で、とても良いです。
誰かの人生が終わったあと、遺されたさまざまなものの「お清め」の役割を担ってくれている人々。その様子を見せてもらえて、とても有難いです。
できるだけ特殊清掃のお世話にならずに済むように生きていこうと思いました。
恐ろしかったり虫が蠢いてたり涙を誘われたり、とさまざまなエピソードがありましたが、一番印象に残ったのが「梅酒」だったという……自分の感性にはいささかガッカリです。
それはそれとして、たいへんに良い作品なので機会があればみなさんどうぞ読んでみて。 -
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「友達」の描き方に人柄の良さがにじむ




2026年6月8日171ページ。
厨二な霊、霊感体質の主人公、おとなしい本好きの少女霊、寺の娘、そして霊を信じない幼馴染み。
バランス良く配置されたキャラクターたちの賑やかな高校生活が眩しく、すっきり1巻完結で、ちょっと元気出したいなって日に読んでます。
作者さんのお人柄の良さが、キャラクターのやさしさや距離感に表れていて、自分の気持ちに心地よく収まります。
ともだちっていいね。
けっこう意外な展開を見せつつ、がっつりオカルトってほどでもないけど霊界に対しての気負わなさがちょうどいい感じ。
ツイ4連載だったので当然4コマで、基本的に4コマが得意ではない人間としては「星4つかな〜」と思ってたんですが、なんか気付くと読みたくなってる、じわっと自分に染み込んでしまったこの作品。おすすめです。
猫もどきなマスコットキャラもかわいいよ! -
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中二の二重奏に読者の合いの手を添えて




2026年5月30日LaLaの無料読み企画を機にレビュー。18巻既読。
私、この作者さんの熱量高いところが好きです。
今作では高火力に加えて、主人公本人が中学時代に書いた世界に転生、というこの設定、ファンタジーの設定にうるさい私を力技で黙らせてくるのが面白くって好き。
どんなにコノハが優遇されていても「まあ、佐藤さん(中学生)がそういうふうに設定しちゃったんだしな……」
服のデザインが謎の露出度でも「まあ、佐藤さん(中学生)がそういうふうに(以下略)」
作中世界の文化レベルや東西がごたまぜでも「まあ、佐t」
……というように、すべてを包み込む「中学生が趣味で書いた世界」設定。どんなに展開に穴があろうと許せちゃう、いやこれズルいだろwww というある意味「設定チート」。
主人公の佐藤さんがどんな目にあってもある意味自業自得というあたりも、コメディー度もシリアス度も増強になってて大好きです。
そんな中でも、一応転生前年齢が物語キャラ達より上であることとか、そもそも世界を作った立場である責任感とか、そういうのも手伝った主人公の懸命さには心打たれるものがあります。
佐藤さんが作った中二ワールドに、更に作者である冬夏さんの中二力溢れる「シュヴァルツ・レ・シュヴァリエ」という存在が加わった中二の二重奏……そこにさしはさまれる佐藤さんの転生前のエピソードには思い当たることも多かったりする「わかる〜!」という読者の合いの手も……キャラ、作者、そして読者で作り上げられるこの「黒歴史」、たいへんに楽しい構造になっていると思います。
キャラクター達もそれぞれ熱量高くがんばっていて、私は僅差でヨミ推しです。
あと特筆したいのはギノフォードと主人公の関係性の切なさ。理想の初恋の人の隣の「本来の自分の場所」に自分が居ない、これはかなりの切なさですよ。
他にも勢いに乗せられてけっこう泣かされてます。
姉妹の絆好きとしては、今後のコノハの動きも気になりますね!
1巻収録読切『降霊の男子生徒(ブラックマント)』も、連載になっても面白かったろうなというレトロ日本風オカルトバディもので良かったです。
カバー袖などの収録は13巻から。
巻末おまけマンガでの、男性化したイアナの名前が「イア臓」というのが妙にツボでたまらないです。なんだよそのネーミングセンスw 最高だな!
(連載中につき適宜改稿) -
振り切った系フィクションとしてかなり好き




2026年5月29日パワープッシュになっていたのでレビュー。
こちら、すでに公式サイトでは連載完結しています。なので、2026年5月現在で、5話までしか配信されていないのに驚き……。
単行本換算して1巻では終わりませんが、たぶん2巻分で完結していておすすめです。
フィクションとしての執着ものとしてなかなか面白く、「そりゃ無理だろ〜」って思いながらも楽しめるバランスでした。
終わり方がかなり好みだったので、単行本が出たら買っちゃいそう。
ネタバレ書きたくないのであまり詳しくは述べられませんが……私、花木さんの頑張りは嫌いじゃないです!
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実はけっこうハードな設定がありそこが良い




2026年5月28日アポロ11号が月に降り立つ前年に連載開始、そして連載終了後間もなくアポロ11号が月に降り立ったという、なんだか特別な時期に描かれた子供向けSF作品。憧れの夢ある「近未来」として描かれたこの作品、舞台は2023年なんですね。既に過去になってしまったレトロフューチャー、明るく楽しく、オンボロホテルの跡継ぎ問題と宇宙人達との異文化交流。そして宇宙旅行のロマン。
前半は「つづれ屋」メイン、後半は宇宙旅行メインになっています。
お話自体ももちろん楽しいんですが、実は私がこの作品で気に入っているのは、21世紀を「近未来」として描くために、藤子・F・不二雄が考えた設定です。「SF」の「F」を、「フシギ」でも「ファンタジー」でもない「フィクション」寄りに位置付ける設定だと思っていて、藤子・F・不二雄らしさを感じさせられます。
作品中にはあまり表立って出てきてはいませんが、こちらの本に「特別資料」として収録されている、「地球連邦の歴史」年表。作品が描かれた1968年から50年程度では、宇宙人達が行き交うほどの科学的発展は無理、そこをただの「夢物語」として終わらせない設定が、「宇宙人による外圧」です。圧倒的に進んだ科学力を背景に、地球上の争いを無くし、反乱分子は鎮圧し、都市を改造しているんですね。
この設定があるからこそ出来た話『あやしい客』(前後編)は、全4巻のてんとう虫コミックス版には収録されていません。
平和と圧倒的な力との関係に、いささか複雑な気持ちになるこの設定と『あやしい客』という話……大人になった今こそ味わってみませんか。 -
アポロ11号が月に降り立つ1年前




2026年5月28日パワープッシュになっていたのを機にレビュー。
『大全集』の製版データを利用したものではありますが、個人的には、大人がせっかくお金を出して読むのであれば、『大全集』版の方をお勧めします。
こちらには収録されていない話がいくつかあり、また、『特別資料室』として当時の雑誌企画が収録されていて、21エモンワールドにおける地球の年表が見られたりするのがポイント高いです。
ついでに、こちらは収録順が発表順ではありません。
お子さんに読ませたいな、という場合ならこちらでも。
アポロ11号が月に降り立つ一年前から連載されたこの作品(単行本化の際にアポロ11号のことを滑り込ませている)、手塚治虫が子供向けに描いた「夢の明るい未来」を引き継ぎ、藤子・F・不二雄流のユーモアで描かれている、文化の歴史的にも貴重な作品なのではないかと思います。藤子・F・不二雄作品の「児童向け」漫画のバランスは絶妙で、いつの時代の子供にも心に善きものを残してくれることでしょう。
ただ、1981年発表の『2本足で星から星へ』がこちらには収録されていません。最新製版を使うのであれば、ついでに増補版として収録しちゃえば良かったのに〜……「子供の大冒険」的なお話で、せっかくなら子供にはそれも読んでほしい。
今よりもまだ、月にかかるロマンのベールが多かった時代のおおらかさのあるレトロフューチャー、21エモンが活躍した2023年を追い越した今、改めて読んでみるのも良いのではないでしょうか。 -
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私は「帝」の純愛を主張したい




2026年5月23日完全訳ではなく、抄訳なのが、星をひとつ引いた理由です。和歌の部分とかいろいろ省略されているので、物語の良さを存分に味わいたい方は、こちらだけではなく完全な原文や訳文をお読みいただけると嬉しいです。
昔話の『かぐや姫』としてすっかり日本人に浸透している物語ですが、本来の『竹取物語』はもう一歩踏み込んだ「創作小説」であるととらえています。
今はどうだかわかりませんが、自分が学生の頃には『源氏物語』に比較して『竹取物語』の扱いはかなり低かったように思います。しかし、私にとってはこの『竹取物語』こそが日本の古典文学の最高峰。すっきりとまとまった短い物語の中に、親子の情愛、人の愚かさ、そして悲恋、これらをファンタジー要素がある枠組みに入れ込んである贅沢仕様。語源説話的要素もお楽しみとして盛り込まれている。素晴らしい!
近年アニメ映画になったことで、『竹取物語』の登場人物としての「帝」が不当に貶められた感があるのですが、本来の「帝」は、かぐや姫と何年も細やかに文を交わし、別れの際にもかぐや姫から不死薬を贈られるほどの存在です。両想いでも結ばれない悲恋の二人で、「帝」はかぐや姫のいなくなった世では意味がないと不死薬を燃やすほどに一途な純愛なわけですよ。
あの歪められた「帝」像はあくまでメディア化による改変であることを、本来の「帝」は一途な、おとぎばなしの王子様的存在であることを、皆々様にはわかっていていただきたい。
あと、子供の頃に、富士山は「死火山」だと習った世代なんですけど……『竹取物語』読んだだけでも当時活動してたんだなって予測がつくのに、どうしてあの頃には「死火山」認定してしまったのか……と。謎です。 -
姑予備軍は弘子さんの精神性を目指すべし




2026年5月22日公式サイトで連載を追っています。ついに単行本が出た、というところで、弘子さんの素晴らしさをお伝えしたく筆をとりました。
第一話でのロボット掃除機の「決め手」、これが決め手になるところに魅力を感じる方はぜひ!
最初の方は「嫁と姑のコンビ芸的テレビショッピング」といった風情でスタートしますが、その面白さだけではありません。姑と嫁、それぞれの立場で、それぞれ相手を尊重している姿が素晴らしい。話も、「一方的に嫁が姑をやり込める」みたいな感じではないので、安易なスカッと系とは違う楽しさが味わえます。
姑と嫁の作画温度差が激しいこの作品、「嫁姑バトルなのかな?」とスルーしそうになったところで著者名が目に留まり、期待と共に読み始めたのが、弘子さんとの出会いです。
姑である弘子さん、この方、素っっっっ………晴らしいと思うんですよ。弘子先輩……いえ、弘子お姉様とお呼びしたい。
専業主婦という自分の仕事に誇りをもってハイレベルな家事をしっかりとこなしているのはもちろん尊敬するんですけれども、素晴らしいのはそこだけではありません。
長年ご自分を律して主婦業を務めてきたお姉様、積み上げてきた努力があるからこその葛藤もあり、それでも「お嫁さんを敵視しない公平性」「立場や価値観の違いを認めて尊重する」、この二つを成立させているそのお人柄が素晴らしい。決してお嫁さんに擦り寄るわけでもなく、背筋を正してすっきりと立っているお姿……新しいものにけっこう興味のあるおかわいらしさ……ちょっぴり素直になれなくて顰めた眉…………嗚呼、弘子お姉様とお茶会がしたい………(木の陰から見つめるだけで話しかけられない)!!
お姉様が中心になり、ちょっとめんどくさいけどすてきな舅だったり、そんな夫婦に育てられた息子だったり、その息子が選んだお嫁さんだったり……正にお姉様は作品世界を照らす太陽、この平和で思わず笑っちゃう世界は間違いなくお姉様なくしては有り得ないのです!
世に嫁姑の争いは多かれど、息子をもつ姑予備軍であるわたくし、弘子お姉様のお姿を胸に刻み、お姉様のような姑になりたいとお慕いしております。あとお姉様の引いたお出汁飲みたい。お嫁さんうらやましい。
(連載中につき適宜改稿予定) -
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わずかながら復讐に協力いたします




2026年5月21日『鼻フォーク』201ページ。
SNSで読んではいましたが、まとめて読みたくて購入。
いやこれ……ちょっとこれ……本当にあった怖い話(霊的ではない)って感じで、全部が現実にあったとは限らないとか誇張などがあるかもとか、鵜呑みにはしないようにという前提で読みはしますけども……それでもめちゃ怖い。自分には縁遠い世界で、主人公である著者とはきっと同じクラスにいても仲良くならないタイプだとも思いますが、かなり頭がいいっていうかけっこう理性的なものの捉え方をする人なんじゃないかという点で、非常に興味深い人です。なんでこの人があんな変な男を選んでしまうのか、というのがすごく不思議でした。入院時に「絶対に親に知らせるな」という気迫も、別に親との関係も悪くなさそうだっただけにちょっと不思議で、この人の半生が気になります。『お気楽』の方もそのうち読みたい。
で、著者SNSでは霊的なお話(著者本人ではなく取材した話)もあったので、ちょっとこのお話も霊的な面も考えてしまったんですけども。ちらっとふれられているのですが、元々かなり災難にあうタイプらしくて、男運の悪さも含めて、本人の努力でどうにもならない生まれもっての何かがあったんじゃないかと、読んでいて思いました。この事件では「ちょっとズレてたら即死」が2連続で彼女を襲うという、そこでギリ生き残れたところに守護霊の頑張りを感じる……めっちゃ頑張って物理干渉して場所ずらしてそう。この2連即死回避によって、柔道の「合わせて一本」みたいに生まれ変わり判定になって、今後の作者さんから災厄が逸れていったらいいな!
「彼ピッピ」一族の正体がわからないのはもどかしいところですが、とりあえず「一族みんな不幸にな〜ぁれっ(はぁと)」って呪っとくね! -
もっとおいしい紅茶を飲みたい人へ WHAT A WONDERFUL TEA WORLD!
題名と内容がピタッと合わない印象



2026年5月19日217ページ。
完全なQ&A形式をとっているため、断片的です。Q&Aを入り口に順を追って説明していくタイプの本かと思ったのですが、あくまでQ&A。すでに紅茶の知識をある程度持っている人が、コラムを読んで楽しむような感じの本でした。
知らないことも多く、いろいろと学びになる部分はありました。
それでも、ガチで深い知識を学びたい場合には向いていないと思います。1冊の本として、頭から通しで読んだ場合、飛び飛びの断片的知識を自分の脳内でまとめるのが難しいからです。
「もっと美味しい紅茶を」と銘打ってはあるものの、紅茶を淹れるにあたっての技術指南も基礎的なものであったように思います。本の題名から自分が期待したような内容とは言い難く、個人的にミスマッチが発生したのがもったいなかった。
また、「これから紅茶を始めてみたいな〜」と思っている入門者には特に向いていないと思います。もう少し体系的に順を追って知識を解説している本をおすすめします。
最初にスーパーで買える紅茶の話がされているのですが、産地の名前がポンポン出てきたり、「イエローラベル」などの商品名が何の説明も無しに出てきており、かなり雑さを感じました。せめて「スーパーでよく見られる商品」を紹介してからにしてほしい。続けてのフードペアリングの話も、入門者にはちんぷんかんぷんじゃないの……っていう感じで、私が入門者だったらまずこの巻頭でくじけそう。
巻末の方には、著者の経験談エッセイが入っています。
興味深くはあるものの、もう少し先まで知りたいのに〜!ってところで話が終わってしまう感じでした。
基本的にコラムやエッセイを一冊にまとめたタイプの本があまり得意ではないので、中立の星3。
そういうタイプの本がお好きな方には楽しめるのではないかと思います。 -
変わり種BLとして悪くない




2026年5月18日170ページ。
短篇6作+表題作の描き下ろし。
勢いのある作風、「普通じゃない」感じの展開。方向性としてはかなり好きな方だと思うんですが、なんというか、痛みを伴わない感覚で自分には刺さらず、星の数が増えませんでした。でも悪くないです。
2026年5月現在、読み放題に入っています。加入してる方は読んでみるのも良いのでは。
〜〜〜〜〜
・『残骸はあさってのほう』
なかなかのキモさ。好きなアイドルに似ているからその子の物を盗んでその残滓を楽しむという、これはヤバいヤツですね。タイトルがすばらしく合っていて良いと思います。
・『東高 GO to hell !』
ヤンキーでヤクザででも妙に真面目だったり純粋だったり。カオスだけど確かにラブを感じる。
・『カトルフィッシュ』
いじめられている高校生、レンタルショップ店員と憧れの歳上の人を絡めて。ひたすらに気の毒なだけで好みではない。
・『へんてこな校歌』
なんかこう、アーティスティックにしたいのかな、という感じではあるけど、なんか違う。
・『私鉄 “GOTTA GO TURN”』
DK、中学の頃からの友達、悪い保健の先生、タイトル通りにゴタゴタっと転がるお話。ラストがちょっとかわいそうで、これが一番良かったです。
・『土曜、木曜、カトリーヌ』
オネエと精神科医。父親に連れてこられて診察を重ねるうちに、という話。良い話な印象もあるんですが、ひねくれ者にはもうひとつ腑に落ちない思考回路な展開でした。
・『チキンレース』
表題作の描き下ろし。全方向に不幸だなって……。 -
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ああ〜バカだな〜って男子を描くのが上手い




2026年5月10日179ページ。
ウェブサイトの再録集2冊目だそうです。
(1冊目は『相原主任は〜』)
男子が本物の男子っぽいのが、この作者さんの魅力。少女漫画的さわやか女子向けイケメンじゃないの。
この単行本自体はそこまでツボに入らなかったですが、好きな作者さんです。
2026年5月現在、読み放題に入ってますので、加入者はどうぞお試しを。
〜〜〜〜〜
・『隣のおにいさん』『〜その後』『三度目の正直…?』
小学生と高校生。お隣同士、コミカルにすれ違いながらも、安定感のある二人でした。小学生男子らしさが良かったです。個人的には『〜その後』までで満足。
・『荷物持ち』『〜その後』
DK。偉そうな大河と家来みたいな皓、BL手前くらいの描写ですが、仲良く楽しそうで何よりです。この作者さんのこういうの好きなんです。これは星4つ。
・『回避行動』
大学生と、「一目惚れした」と迫ってくるイケメンとの、恋愛攻防戦。ほだされるのも時間の問題だな……っていうw カラオケ店でのガッツポーズが、真剣味を感じて良かったです。
・『唇をなぞる』
4ページショート。サッカー部男子のささやかなワンシーン。
・『料理の腕は超一流』『ゲームは始まったばかり』
養子と義理の父、当て馬も添えてのお話。ハイテク空中バトルゲーム設定も加わり、盛り沢山。そしてぶつ切り。未完成作ですな。
・『笑顔でさようならを』『笑顔のままで』
DK同士。ほどほどのすれ違いとほどほどのハッピーラブ感、高校生っぽさが良かったです。お友達もやたらと理解あるとかやたらと排斥するとかじゃなくて、友達らしくて良かったです。 -
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introduction- 春田作品集 -【特典ペーパー/電子書籍限定マンガ付】
『ルミノグラフ』が一番良かった



2026年4月29日342ページ。
な〜んとなく空気感に魅力を感じる作者さん。
たぶんあんまり作者さんとは趣味が合ってない気がするんですけど、なんかすごくいいなってなる時があります。
〜〜〜〜〜
・『気まぐれと甘噛み』(4話)
編集者とモデル。ふとしたきっかけで気になってしまって近付いていく感じは良かったです。
しかし……この歳の差と立場の差がある設定だと、私的倫理観に抵触してあかんかった。エロが……エロさえ無ければ……!
巻末には描き下ろしもあります。
・『横顔と爪あと』
上記作のおまけ漫画。スピンオフが始まる気配w
・『いちについて』
DK。陸上部の二人、じりじりと相手の様子を窺いながらのじれったさにニヨつく。じゃんけん好きなので、じゃんけん加算で星4つ。
巻末に電子特典1ページ漫画も。
・『夜とうらはら』
クリーニング屋店員と常連客。このひと、わるいひとです!w
・『ルミノグラフ』(前後編)
大学生同士、写真を通じての心の交流。言葉少ななシーン、視線がふっと絡み合う感じが良かったです。ぶつかるんじゃなくて、ふらっと絡むの。星4つ。
・『フォーカスシフト』
上記作のおまけ漫画。なかなか苦労しそうw
・『アンダー・ザ・フロア』
彼女と親友に裏切られた主人公。彼女と親友の二人が最悪なのはもちろん、つらい主人公に声をかけてきた男もまたなかなか悪いタイプの男で……スマホに着信したメッセージがまたこれ酷くて、もうホント酷いな!星4つ。
・『昼下がり憂鬱デリバリー』
宅配便男子コメディー。こんな配達員はイヤだw フツウのラブは行方不明、作者さんのフェチ的ラブだけでできている気がするw
・『咲き待ちの梅と読みかけの本』
いちおう時代もの。書生と小説家のほのぼの話。どういう経緯で書生になったのかがわからないのが、二人の関係性が見えにくくてもったいなかったように思います。
巻末に初回特典1ページ漫画も。 -
星評価は『橋の下の超人』に




2026年4月26日『カプセル篇』132ページ、『錠剤篇』152ページ。
短編集……と言うよりは、単行本にならなかった連載作などを集めたもの。
『カプセル篇』収録の『メッチェンファウスト』は特に、ダークなヒーローものとしてこれから面白くなりそうなのに、謎の開示の前に連載が途切れた感じで、ちょっともったいない。
『毒入り』と銘打たれているだけあって、かなりユーモアがブラック。それがまあ著者らしくもあるんだけども、いささかパロディ系の毒分量が多すぎるかな。
また、『錠剤篇』収録の『重箱の隅』は、まとめて読むにはちょっとツラい、エンタメ度が低い毒吐きエッセイ漫画。言わんとすることはわかることも多い、けれども同意しかねることも多い、という感じ。
そんな中、最もバランスが良かったのが、『錠剤篇』収録の『橋の下の超人』(前後篇)。あさりよしとおという人は、ひねくれ者であれもダメこれもダメって斜に構えて否定してくるところもあるけど、夢や希望を美しいものだと認識している(たぶん)ところが良いよなって思っています。これが星4つ。 -
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アク強な学園ものって好き




2026年4月24日かなり迷惑なタイプの湯神君ですが、周辺キャラも大概のアクの強さなので、「変わり者が一方的に責められる」みたいな構図になっていないのが良いところ。
そして、周りは振り回されてしまいがちなんですが、考えてみると「あれっ……?湯神はそんなに悪くないよな……?」みたいになるのがリアル。そう、決して「悪」じゃないんだよ……だからこそこのやり場のない怒りがこう……というw
アク強キャラに、野球、日常、落語が入り乱れ、色恋の少ない学校モノの楽しさが満喫できる良作。キレイに完結してるし、おすすめできます。
なのに星の数が4なのは、湯神君の思考回路が自分にとって身近すぎたからです。
湯神君への周囲の反応に、ギクっとすることが多いんですよね。ヤバい、自分も人からこう思われてそう……みたいな危機感が。ちょっと落ち着かなくって、作品を楽しむことに全振りできなかったという、完全な個人的都合です。 -
羽柴………羽柴ああぁ〜〜〜〜!!!(涙)




2026年4月24日……と、羽柴君に感情移入しすぎて途中で読むのが止まっています。
不幸体質男子と世話焼き女子、メインカップルはかわいらしく良い子達で、応援の気持ち。
矢野君の眼帯が心配だったけど(病気かなとか毒親にやられてないかとか)、あれはもうキャラデザの都合上で外されることが無いのね、と理解してからはのほほんと読めるようになりました。
……しかし、ポジションとしては当て馬の位置に投入されたキャラ・羽柴がですね……その報われないほのかな恋心やら親切で良いヤツやら、もういちいち私の情緒を掻き乱すんですよ……羽柴……おまっ……羽柴あぁぁ〜〜〜!オマエ良いヤツだなあぁぁぁ〜〜〜!!!(号泣)
ちょっともう、ほのぼのメインカップルの様子を眺めているところに、羽柴へのなんとも言えない気持ちがすごい勢いで刺さってくるので、その温度差でへろへろになってしまって離脱。
作品としては明るくかわいくなかなか良いです。
……温度差に耐えられる人には、ぜひ羽柴の様子を見てほしい……良いヤツ……なん…です…よ(バタリ) -
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ライトにザマァを摂取したい時に




2026年4月3日無料読みになっていた3巻まで読みました。
1冊あたり90ページ弱で描き下ろしなども無い、分冊よりはちょっとお得なまとめ買いっていう位置付けになる、合冊版仕様。
実話系のスカッと漫画風フィクションで、きづきあきら風味は弱め、サクサク読めます。読み放題対象だったらどんどん読んじゃう感じ……だけど対象じゃないから対象になってたらいいのにな!
特につながりの無いそれぞれの夫婦の連作、3巻までには『season4』まで収録されてます。
『1』はモラハラ上司夫へのザマァ、『2』はクズ夫と寝取り後輩女へのザマァ、『3』は男女の別を履き違えた男尊女卑義実家へのザマァ……と、サクサク進みます。いずれも「この後が地獄ですよね……(ニヤニヤ)」といった感じの終わり方。
『4』は束縛夫とその毒母の話で、ちょっと終わり方が違いました。
ライトにザマァ成分を摂取したい時にいかがでしょうか。
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