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レビュー

今月(5月1日~5月31日)

レビュー数8

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シーモア島
ベストアンサー98件
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投稿レビュー
  • 天堂家物語

    斎藤けん

    私の欲しい狂気はこれじゃない(11巻まで
    ネタバレ
    2026年5月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ GWの無料読み企画で読みました。がんばったけど、11巻で脱落です。
    過去作品が割と気に入っている作者さんなんですけども、これは趣味に合いませんでした。人気が出るのは自分の趣味に合わない方なんだな……と少し切ない。

    す、すごい……クレイジー……と、主人公に対してまず思いました。
    「人助けをして死にたい」と言って信用のためには自決しようとすらするのに、「畑が大事だから帰りたい」「自分のしたい人助けじゃない」……いや、自決が成功してたら畑は当然放置になるんだし、人助けって大事なのは相手の利であって自分が選り好みするものじゃないのでは……? これらから私が主人公に抱いた印象は、「自己中心」「異様に視野が狭い」「無計画」といったもの。支離滅裂な狂気があると思いました。自分の死の可能性すら視界に入っていない、そもそも「死」を理解できていない印象で、行動を見ていても知能がグレーゾーンって感じがするのが、ちょっと……なんかこう……ゴニョゴニョ
    これが「キャラクター本人の狂気」であれば良いのですが、死への執着はとにかく、支離滅裂さはキャラクター由来ではなく作劇都合由来の可能性が高いな、と判断。
    伯爵令嬢との入れ替わりも、逃がす経緯も入り込めるのも、全体的に雑。ってか「人助け」として逃がしたのに、雅人と一緒に何の葛藤もなく探しに行く主人公が怖い。そして見付かったお嬢様の境遇も、なんとなく丸く収めちゃってて微妙な気持ちになりました。
    狂ってるっぽい謎キャラクターは次々出てくるけど、その狂気に至る背景がとにかく見えないし、「じっちゃん」も何なんだかまともに描写されないし、天堂家が社会的にどんな位置にあるのかも不明だし、時代感もほぼ感じない……。キャラクターの行動も、自分の思考回路からズレズレで、かなりわけがわからなかったです。
    「狂気をはらんだお家騒動」というモチーフは好きなんですが、それがメインではなく、そのモチーフをカキワリ背景とした恋愛メインの話だと思いました。しかもその恋愛がメンタルメインじゃなくて危なげなラブシーンメインに見えて、かなり苦手。
    「生きる意味」という言葉が浮いていたのがかなしかったです。
    いいね
    0件
  • 悪魔の十三夜 愛蔵版

    曽祢まさこ

    正統派少女漫画ホラー、母心が切ない
    ネタバレ
    2026年5月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 10日まで両巻30pt。
    1巻216、2巻182ページ。
    懐かしの外国舞台の昭和少女漫画、吸血鬼と切り裂きジャックも絡めたサスペンスホラー。
    しっかり伏線も張られた展開で、もしかして……と思いながら読んで、やっぱりか……ってなる、正統派。意外性よりも、こういう伏線こそが大事よね。
    主人公の母親は、運が悪かっただけ……愛する人のための精一杯が、それが人の道に反していても、切ないです。忠実な老メイド・モイラも、その忠義が良いキャラクターでした。
    母親に力を与えた悪魔がいるとして、母心につけこんだのはもちろん酷いことではあるんだけど、それでも母親としては悪魔に感謝する気持ちもあったろうな……と、子持ちとしては思うのでした。

    同タイトルで、なかよしコミックス版(全2巻)と完全版(全1巻)も存在していて、違いがあるかは不明ですが、この愛蔵版が、電子の配信開始が一番新しいです。
    2026年5月現在、読み放題に入ってます。完全版も入ってます。
  • 転生賢者の異世界ライフ~第二の職業を得て、世界最強になりました~

    進行諸島(GAノベル/SBクリエイティブ刊)/彭傑(Friendly Land)/風花風花

    MPマイナスに耐えられなかった(1巻のみ
    ネタバレ
    2026年5月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ GWの無料読み企画で読んでみました。
    1巻を読み切れず脱落です。
    社畜の異世界転移、チートなのはまあお約束ですが、主人公が無気力系なのが趣味じゃないのもあり、チート回りの設定が流せませんでした。
    スライムが懐くようなことを何もしていないのに、勝手にスライムが擦り寄ってくるのが、作劇が雑だと思いました。
    スライムが見た本の内容が自分のものになるというのもなんかチートが過ぎるし、その展開がスライム主導で進んでたのが「スライム、知能高すぎだろ……」って。
    スライムを偵察のために投げ上げておいてキャッチしようともしない、主人公の血の色は何色だって引きました。
    そして何より。
    MPマイナス20万って……何だよそれ…………!
    ステイタスウィンドウが出るのはまだ許せるにしても、それならそれでゲーム的お約束は守ってくれよ〜!
    えっ、もしかして自分がゲームから離れてる間にMPマイナス20万が発生するようなシステムが標準になってるの??
    ……老害と呼ばれてもいい、MPが足りない魔法は発動しないものだし、MPがゼロになったら気絶するのがセオリーだし、MP不足で気絶しない場合の状態異常はもっとヤバいものだろ??(20万マイナスの状態異常なら、発狂するか即死だと思う)

    この設定で「賢者」というのも虚しい。
  • 優しい家族と、たくさんのもふもふに囲まれて。~異世界で幸せに暮らします~(コミック)

    ひのみち/ありぽん

    かわいいは正義だけどかわいくなかった
    ネタバレ
    2026年5月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ GWの無料読み企画で読んでみました。2巻途中で脱落です。
    子供+もふもふ、組み合わせとしては「かわいいもの好きホイホイ」といったところです。
    転生前も子供ではあるので、転生後との中身ギャップは少ないです。その点はいい、その点はいいのに、なぜあの口調にしてしまったのか……?
    子供の可愛さは、語尾で付けられるものではない。っていうか、ほんとに「でしゅ」が鬱陶しい。
    魔獣や妖精の描き方も、「かわいいでしょ?」って押し付けてくる感じがかわいくなかったです。
    で、かわいさ無双でもふもふや妖精とも仲良くなってほっこり……ってところに、魔獣攫いのシビア展開を入れてくる。
    ただでさえツッコミどころの多いひたすらちやほや展開に、甘い設定のシビア展開を組み合わせるのは、とてもバランスが悪かったです。
  • 君は春に目を醒ます

    縞あさと

    同録の読み切りの方が好きでした
    ネタバレ
    2026年5月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ LaLaの無料読み企画で読みました。
    以前途中まで読んでいたので、ラストが気になって。
    コールドスリープが実現した世界、7歳差の二人が同い年に……という設定。設定はたいへんに好きです。コールドスリープ関連の設定はふんわり、引っかかる部分もありますけどまあこれSFじゃないしな、と流せる感じ。
    センシティブな雰囲気もなかなか少女漫画らしくて良かった。
    けど、これ短編とか単巻、せいぜい3巻でまとめてほしかった内容でした。
    作中では「いい奴」と称される弥太郎が、もう邪魔で邪魔で邪魔でしょうがなかったんですよね……。彼を煽る雨村君も好きじゃなかった。わたくし、「好きな子をいじめる」タイプを心から軽蔑しておりまして、『赤毛のアン』のギルバートに対しても「アンが許してもわたくしは許さなくってよ……」ぐらいの執念深さがあるんですね。なので、弥太郎もほんとにイヤでした。いじめといてなおしつっこく絃につきまとい、千遥に対抗してくるのがホント無理マジで邪魔……っていう。しかも絃の親友ポジションに収まってるのがさ……絃ちゃんなら、同性の親友が居そうなのにさ……なんか納得いかないんだよねぇ……ブツブツ
    作劇的にも、かつての年の差だったり、千遥の感じる7年の空白感とか、絃がひとりで抱えていた7年間の気持ちとか、そこらへんの葛藤が弱かったです。いちおう雰囲気的には組み込まれているんですけど、葛藤好き人間としてはもっとスッと深く切り込む何かが欲しかった。
    一番良かったのは、澪と杏のカップル。弥太郎の救済的番外エピソードは、付け足し感があってあまり好みではありませんでした。
    〜〜〜〜〜
    ふわっとした雰囲気のまま違和感なく読めたのはむしろ同録の読み切り。
    ・『誰も気づかないで』(1巻収録)
    実兄妹もの。ジリっと苦しい感じが良い。
    ・『音の在り処』(2巻収録)
    ある時、自分の弾くピアノの音が聞こえなくなった天才少年。少しの癒しと気付きと踏み出す一歩。
  • 異世界町工場無双 ~信頼と実績の異世界征服~

    見ル野栄司/アビディ井上

    フォークリフト突撃シーンに引く(1巻のみ
    ネタバレ
    2026年5月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 夜通しシーモアのキャンペーンで無料読みの1巻を読みました。中立の星3。
    異世界で町工場、という設定は楽しいと思います。
    ただ、ゴブリンかオークか、と言われるほどの見た目じゃないのが……異世界の人間と別に違い無いよね?
    異世界の人間側が異常に邪悪だし、1話目でインパクトを出したいにせよフォークリフトで人間を殲滅っていうのが……。
    人間ドラマが全く期待できない、でもギャグ漫画ってほどでもない、好んで読みたいバランスの漫画ではありませんでした。
  • この結婚はどうせうまくいかない

    Cheong-gwa/CHACHA KIM/CHOKAM

    婚約者の下衆い感じが苦手(1巻のみ)
    ネタバレ
    2026年5月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 夜通しシーモアのキャンペーンで無料読みの1巻を読みました。
    タテヨミ作品の中では、読みやすい形で普通の本の体裁になっていると思います。
    ドラマチック設定だとも思うし、綺麗な絵だとも思います。
    でもやっぱりなんだか間延びしていて退屈に感じます。
    そして1巻の最後の方で、死に戻りという設定が明かされて……ちょっとがっかりしてしまった。
    この設定があるのなら、最初から死に戻ったキャラクター視点で描いてほしかったです。あの婚約者視点は……なんか下衆くて苦手でした。
  • 勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる~この白魔導師が規格外すぎる~(コミック)

    椋野わさび/水月穹

    無自覚無双って作劇バランス難しい(1巻)
    ネタバレ
    2026年5月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ GWの無料読み企画で読んでみました。
    1巻で脱落です。
    無自覚無双系というのは、根本的に不自然になりやすい設定ではありますが。
    「勇者パーティー」があまりにも愚かでした。全員サポート魔法のありがたさに気付かないって、すごい無能さ……。コメディーだったらともかく、この作品、そういう感じじゃないしなぁ。
    あとは、主人公が「修行から逃げてきた」設定なのもモヤっとするし、修行先の拾ってくれた師匠の銅像があるのを認識しているのに、自分の能力が師匠譲りですごいのかも、という考えに至らないのが……師匠がすごい人だって知らないならまだしも、なんかこう。
    無自覚無双は、自分の能力を客観的に把握できないという能力の低さと隣り合わせ。この能力の低さと、他の能力の高さを両立させるのって、やっぱり難しいんですよねー……。両立させるために、周囲のキャラクターが異様に無能になっちゃったり、妙に主人公を持ち上げる感じになっちゃったり。
    楽しく読めませんでした。
  • 桜蘭高校ホスト部

    葉鳥ビスコ

    勢いに乗れなかった(1巻のみ)
    ネタバレ
    2026年5月2日
    このレビューはネタバレを含みます▼ LaLaの無料読み企画になっていたので読んでみました。
    1巻を読み切れず離脱、中立の星3。
    金持ちでホスト部でという謎設定に、貧乏なのにわざわざこの学校とか実は女子とか、意味がわからなすぎて……破天荒コメディーとして楽しめばいいんでしょうが、勢いに置き去りにされちゃって乗れませんでした。
    単純に趣味の問題です。
  • 婚約者が浮気しているようなんですけど私は流行りの悪役令嬢ってことであってますか?

    コーヒー牛乳/ヤマトイヌル

    これはこれでまあw 6巻で一区切りです
    ネタバレ
    2026年4月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ GWの無料読み企画で読みました。
    6巻までがシーズン1で、婚約破棄を絡めた悪役令嬢ものという、お約束の型をアレンジしたコメディー。
    ピンク髪の「ヒロイン」が出てくるめっちゃ乙女ゲームベースっぽい世界観なのに転生モノじゃないんかいw
    ツッコミどころは満載、しかし絵柄や笑い要素とのバランスがとれていて、無茶苦茶だけどまあこれはこれでw というB級感が、なかなか楽しく読めました。
    笑わせポイントが割とツボに入ってしまって、「くっそぅw こんなのでw」みたいに笑わされてました。
    ソーニャとリヒトのその後を、少しでも入れてくれてたら良かったな〜。ちょっと気になる。

    7巻からのシーズン2では、第二王子が登場……なんですけど、双子の弟設定にした意味はわかりませんでした。
    「聖女」が登場したり、他国との話とか、風呂敷が広がってバランスが崩れました。リチャードの過去話も、はっきり描かれちゃうと無理がありすぎだな〜って冷静になっちゃうというか。
    パロディ的な狭い箱庭でわちゃわちゃしている分には良かったですが、国の継承問題やら何やらが絡んでしまうと、楽しいコメディーとして読むには設定的にも思想的にも問題が多くなりすぎていけませんでした。
  • introduction- 春田作品集 -【特典ペーパー/電子書籍限定マンガ付】

    春田

    『ルミノグラフ』が一番良かった
    2026年4月29日
    342ページ。
    な〜んとなく空気感に魅力を感じる作者さん。
    たぶんあんまり作者さんとは趣味が合ってない気がするんですけど、なんかすごくいいなってなる時があります。
    〜〜〜〜〜
    ・『気まぐれと甘噛み』(4話)
    編集者とモデル。ふとしたきっかけで気になってしまって近付いていく感じは良かったです。
    しかし……この歳の差と立場の差がある設定だと、私的倫理観に抵触してあかんかった。エロが……エロさえ無ければ……!
    巻末には描き下ろしもあります。
    ・『横顔と爪あと』
    上記作のおまけ漫画。スピンオフが始まる気配w

    ・『いちについて』
    DK。陸上部の二人、じりじりと相手の様子を窺いながらのじれったさにニヨつく。じゃんけん好きなので、じゃんけん加算で星4つ。
    巻末に電子特典1ページ漫画も。

    ・『夜とうらはら』
    クリーニング屋店員と常連客。このひと、わるいひとです!w

    ・『ルミノグラフ』(前後編)
    大学生同士、写真を通じての心の交流。言葉少ななシーン、視線がふっと絡み合う感じが良かったです。ぶつかるんじゃなくて、ふらっと絡むの。星4つ。
    ・『フォーカスシフト』
    上記作のおまけ漫画。なかなか苦労しそうw

    ・『アンダー・ザ・フロア』
    彼女と親友に裏切られた主人公。彼女と親友の二人が最悪なのはもちろん、つらい主人公に声をかけてきた男もまたなかなか悪いタイプの男で……スマホに着信したメッセージがまたこれ酷くて、もうホント酷いな!星4つ。

    ・『昼下がり憂鬱デリバリー』
    宅配便男子コメディー。こんな配達員はイヤだw フツウのラブは行方不明、作者さんのフェチ的ラブだけでできている気がするw

    ・『咲き待ちの梅と読みかけの本』
    いちおう時代もの。書生と小説家のほのぼの話。どういう経緯で書生になったのかがわからないのが、二人の関係性が見えにくくてもったいなかったように思います。
    巻末に初回特典1ページ漫画も。
  • 違国日記

    ヤマシタトモコ

    最初の設定でつまづいて入り込めなかった
    ネタバレ
    2026年4月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ GWの無料読み企画で読んでみました。
    年の差がある、叔母と姪の同居話……なのはいいんです好きなんですけど、設定の謎のせいでもやっと落ち着かないまま読むことになりました。その謎が物語に絡んでくるだろうか、とも思って最後までがんばったんですけど……わからんままだった…………!
    その謎とは、姪っ子である朝ちゃんの血縁や戸籍関連。母親は「内縁の妻」だし、親戚の噂話中で「朝は美里の実子ではない」みたいな話も出てるし、朝ちゃんの苗字は父方だしってことは血縁は父方だよね、じゃあ朝ちゃんは母方とは血縁ないんだから槙生との血縁無いんじゃないのだったら姉との確執みたいなのもほぼ関係ないんじゃないの父方の親類縁者はどうなってんのと、理屈屋の脳内を駆け巡る想像の嵐。しかし途中でしれっと美里が妊娠している姿が出てきてたり、父親が入籍を拒否ってたり、えっ責任負うのが怖くて入籍拒否るのに子供の苗字は父方にしたんだ認知はしたんだ、とかもうなんか混乱しっぱなし。そして、父母の描き方はあっさりよくわからないまま……家庭の複雑さがもう少し物語に絡むと思ったのですが、あくまでメインの二人の心情の背後の残像のような虚像であり、そこを〜そこをもっと見せてくれえぇぇ〜〜〜……と、テレビ画面の外側を覗こうとしても見えないような状態に置かれてしまってつらかったです。
    「あなたを踏みにじらない」という言葉に、他者への尊重を感じて好ましさがあり期待していましたが、個人的にこのことばを発した人間が、勝手に他者を犬にたとえたエッセイを発表するという感覚が理解できなかった。そして、祖母の家に行った場面、祖母が槙生のことを「薄情」と言った時に「そんなことない」という言葉が咄嗟に出ない朝というキャラクターが、私は好きにはなれませんでした。恩知らずって苦手なんですよね。けど、若い女の子のリアルさはあって、そこは良くも悪くもすごい作品であるとは思いました。近しい人を亡くした心情のリアルさも良かった。
    BLも描かれている作者さん、男性キャラより女性キャラの方が魅力的だなってこちらを読んで思いました。が、自分の趣味に合うかどうかはまた別問題でもありました。
    とりあえず、槙生は別に一匹狼じゃないよなぁ……という感覚の人間にはあまり共感ができませんでした。
    折々に見られる「女性差別」的なものの描き方も、思考回路が自分と少しズレていました。
  • あさりよしとお短篇集

    あさりよしとお

    星評価は『橋の下の超人』に
    2026年4月26日
    5月12日まで、各巻70pt。
    『カプセル篇』132ページ、『錠剤篇』152ページ。
    短編集……と言うよりは、単行本にならなかった連載作などを集めたもの。
    『カプセル篇』収録の『メッチェンファウスト』は特に、ダークなヒーローものとしてこれから面白くなりそうなのに、謎の開示の前に連載が途切れた感じで、ちょっともったいない。
    『毒入り』と銘打たれているだけあって、かなりユーモアがブラック。それがまあ著者らしくもあるんだけども、いささかパロディ系の毒分量が多すぎるかな。
    また、『錠剤篇』収録の『重箱の隅』は、まとめて読むにはちょっとツラい、エンタメ度が低い毒吐きエッセイ漫画。言わんとすることはわかることも多い、けれども同意しかねることも多い、という感じ。
    そんな中、最もバランスが良かったのが、『錠剤篇』収録の『橋の下の超人』(前後篇)。あさりよしとおという人は、ひねくれ者であれもダメこれもダメって斜に構えて否定してくるところもあるけど、夢や希望を美しいものだと認識している(たぶん)ところが良いよなって思っています。これが星4つ。
  • プロ彼女の条件 芸能人と結婚したい女たち

    hina/acca

    方向性がけっこう意地悪い
    ネタバレ
    2026年4月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で読んでみました。
    4巻途中のキリのいいところまで読んで離脱、中立の星3つです。
    芸能人を狙う女子達の醜いマウント合戦、主役はどんどん交代していきます。短いスパンで話が終わるので、暇つぶしに読みやすい。
    テーマとしては怖いもの見たさ的な面白さはあります。
    けど、人の闇の部分を「自分にもあるかもしれない」と思わせるような深掘りが好きな自分としては、ずっと読みたいと思える作品ではありませんでした。
    割とキャラクターの心情造形が同じような感じで、かつ全体的に意地が悪い。マウント取りに血道を上げる女子を、愚かだと嗤ってマウントを取ってる印象というか。動機はともかく、自分磨きを頑張ってる様子が見られたらそれはそれで楽しめた気がしますが、なんかそういうんじゃなかった。
    女子はみな幸せであれ……という基本女子贔屓な人間なので、女子が幸せじゃないこの作品とはお別れいたします。

    そういえば、割と最近まで「港区女子」を「港区に生まれ育った生粋のお嬢様」だと思っていたんですけど、全然違ってて夢が壊れました。残念。
    「東京もん」の正体が実は東京生まれ育ちじゃなかったり、揶揄する側の鏡像だったりするのに近しいものがありますね。
  • 精霊幻想記

    北山結莉/みなづきふたご/Riv

    バランスがとれてないと思う(1巻のみ)
    ネタバレ
    2026年4月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で読んでみました。
    1巻では「精霊」も「幻想」も出てくる気配がありませんでしたが、出てくるまで読むのは諦めて脱落です。
    長く続いている作品だしアニメ化もしているということで、原作の人気があるのかな、と推測。
    しかし、このコミカライズは……漫画と言うより、小説をそのまま紙芝居にした、という印象。かつ、画面がアニメ寄り。漫画としての演出が弱く、実際に動きと音が付けられるアニメならともかく、かなり単調さがありました。小説での心の中の声をそのまま文字のままコマの中に持ってきただけで、表情や小物遣いで見せる、という工夫が見当たりません。表情も背景も乏しい。
    また、こちらはそもそもの原作側の問題だと思いますが……やたらと美少女が登場するわけですが、スラムでの探索に王女が来てたり学校の先生が美少女だったりとなかなかの無茶苦茶加減。これがコメディーに全振りだったらまだわかるんですけど、なんか妙にシビアだったり権謀術数っぽい雰囲気を入れてみたりと、バランスが悪いように思います。そこに更に前世設定が入っており、調味料過多でした。
    主人公もなんだかチグハグで、年齢や生い立ちや過去のトラウマ、前世の記憶や人格、すべての要素が噛み合わない印象……それに加えて、冷静っぽいキャラ付けなのが苦手でした。冷静を装った自己陶酔感がある感じがこう……少年マンガの主人公は熱量が高い方が好きです。
  • 湯神くんには友達がいない

    佐倉準

    アク強な学園ものって好き
    2026年4月24日
    かなり迷惑なタイプの湯神君ですが、周辺キャラも大概のアクの強さなので、「変わり者が一方的に責められる」みたいな構図になっていないのが良いところ。
    そして、周りは振り回されてしまいがちなんですが、考えてみると「あれっ……?湯神はそんなに悪くないよな……?」みたいになるのがリアル。そう、決して「悪」じゃないんだよ……だからこそこのやり場のない怒りがこう……というw
    アク強キャラに、野球、日常、落語が入り乱れ、色恋の少ない学校モノの楽しさが満喫できる良作。キレイに完結してるし、おすすめできます。

    なのに星の数が4なのは、湯神君の思考回路が自分にとって身近すぎたからです。
    湯神君への周囲の反応に、ギクっとすることが多いんですよね。ヤバい、自分も人からこう思われてそう……みたいな危機感が。ちょっと落ち着かなくって、作品を楽しむことに全振りできなかったという、完全な個人的都合です。
  • 矢野くんの普通の日々

    田村結衣

    羽柴………羽柴ああぁ〜〜〜〜!!!(涙)
    2026年4月24日
    ……と、羽柴君に感情移入しすぎて途中で読むのが止まっています。
    不幸体質男子と世話焼き女子、メインカップルはかわいらしく良い子達で、応援の気持ち。
    矢野君の眼帯が心配だったけど(病気かなとか毒親にやられてないかとか)、あれはもうキャラデザの都合上で外されることが無いのね、と理解してからはのほほんと読めるようになりました。
    ……しかし、ポジションとしては当て馬の位置に投入されたキャラ・羽柴がですね……その報われないほのかな恋心やら親切で良いヤツやら、もういちいち私の情緒を掻き乱すんですよ……羽柴……おまっ……羽柴あぁぁ〜〜〜!オマエ良いヤツだなあぁぁぁ〜〜〜!!!(号泣)
    ちょっともう、ほのぼのメインカップルの様子を眺めているところに、羽柴へのなんとも言えない気持ちがすごい勢いで刺さってくるので、その温度差でへろへろになってしまって離脱。
    作品としては明るくかわいくなかなか良いです。
    ……温度差に耐えられる人には、ぜひ羽柴の様子を見てほしい……良いヤツ……なん…です…よ(バタリ)
  • マイペースと歩く

    三本阪奈

    偏った人間にはマイペース度が足りない
    ネタバレ
    2026年4月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 月曜のYOMUOSHIで、立読み増量を読みました。
    プロローグと、エピソード1・2の計丸々3話分。
    プロローグ部が完成度の高い読み切りになっていて、ほのぼのボーイミーツガールって感じのかわいらしい話でした。お互いが気になる相手にちょっと歩み寄る、周囲からの評価にとらわれがちな女子が少し肩の力を抜く、そんな小さな変化が青春でした。
    ……が。
    きっとこれが評判良くって連載にしたんですよね。読み切りの時の題名そのままに。けど、高橋くんは読み切りラスト時点で「マイペース」から一歩離れてしまっているので、もう彼のマイペースぶりを楽しむ漫画としては物足りない……偏った作品好きの自分としては。フツウの子達のフツウの青春な日常、それはそれで良いとは思うんですが、この題名に対する期待値からはズレてしまうんですよね……。
    そして、エピソード1・2に出てくる近藤さんの母親が、私、かなり苦手でした。ほのかな毒のかほり。
    子供に対して「色気づいて」っていう対応をする親って、ねとっとした不快感があります。冗談めかして言っていたとしても、子供が嫌だと思う言い方を続けるというのが……やめたげてよ、って思います。
    おでんの残りを弁当に詰めるまでは理解できる(けど冷たいおでんはイマイチだし腐りやすいからやめなよとは思う)、ただそれをやめてほしいと言った娘に対して、「自分もお昼がおでんの残りだから娘も食べなきゃ不公平」って言うんですよ。「不公平」……?えっ、なにこの人、娘に対して「不公平」……?自分は家であっためて食べられるのに……?食べる直前まで冷蔵庫に入れておけるのに…………?
    子を持つ親の立場から見てかなり引くエピソードなんですけど、それらをこの作者さんは「ちょっとした母娘の微笑ましい日常」的に描いている気がしまして、その感覚の作者さんが描く「日常」をこの先楽しく読めると思えないため離脱します。
    中立の星3。
  • 異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。(コミック)

    高上優里子/向日葵/雀葵蘭

    かわいさが自分の好みに合わなかった
    ネタバレ
    2026年4月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で手を出しましたが、1巻を読み切れずに離脱です。
    どんな適当設定であろうとも、タイトルからして作品の主眼は「もふもふかわいい」だと思うので流そうと思って読み始めたのですが……あんまりもふもふじゃないしかわいくなかった。
    あの振る舞いの幼女の中身が転生者であることにツッコミを入れたくなるのはまあ横に置くにしても、単純に「3歳の女の子」としての可愛さが狙いすぎというかあざとすぎというか。
    作画でもふもふを堪能できるのかというと、そっちもそれほどではない……作画のもふに対する熱量が足りてないと感じました。
    主人公が過労死したのに、職場の同僚が優しそうだったり会社に迷惑かけるのを心配していてなんかほのぼの感があったのが謎でした。契約社員を過労死させる会社は立派なブラックだと思うし、過労死した人間の心境とは思えないし……。
    そして、異世界の神の言うところの「死に方を変えてあげる」っていうのはどういうことなんだろうな。話の流れ的には、現世での主人公の死に方を「過労死」ではないことにしてあげる、っていうふうに読めたんですが、単に、転生させて別の人生をあげる=死に方を変えてあげる、ってことだったんだろうか。
    もし現世での死に方を変えてくれたんだとしたらどう変えてくれたんだろうな〜過労死ではないなら転生のお約束の事故死byトラックかな〜大きくは変えずに過労に紐付かない単純心臓麻痺とかかな〜などと益体もないことを考えてます。
    個人的には、王子のことをやたらと「鬼/畜」と評するのがイヤでした。読んだ範囲では全然鬼/畜ではなかった。
    預ける先がなくて幼い娘を王宮に連れていって一人で放置という展開も、あまりに作者都合すぎて貴族感がなく、いかがなものかと思いました。

    星の数は迷いましたがギリギリの2。物語作画ともに、商業漫画としては微妙だと思いました。
  • 神眼の勇者(コミック)

    白瀬岬/ファースト/晃田ヒカ

    根本的に商業作品にすべきものではない気が
    ネタバレ
    2026年4月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で手を出しましたが、1巻を読み切れずに離脱です。
    物語、コミカライズの演出技量ともに、商業漫画としての域に達していないと思います。
    そもそも、丸太を武器にする設定からして、あくまで趣味のネット小説だった気はします。それはそれで楽しめばいいとは思います。
    ただ商業漫画としては、お飾りとしての物体的女性キャラの描き方、雑な丸太バトル、唐突なゾンビと躊躇なくそれをやっつけたりするメンタル、美少女や赤子連れになったりというハーレム安易展開……1巻半分くらいで、乙女メンタルの理屈屋にはもうそれ以上ついていくことができませんでした。

    そして、かの有名な本家「丸太漫画」を読みたくなりました。
  • 【無料】どれから読んでも面白い!!「皇帝と宦官シリーズ」入門

    日野晶

    どれも面白そうで迷っちゃうお試し冊子
    2026年4月17日
    106ページ。
    シリーズ4作のそれぞれ1話目が収録されてるお試し読み0円冊子。
    巻頭にコミカルな「宦官豆知識」的漫画が入ってるんですけど、もう、怖がればいいのか笑えばいいのか哀れめばいいのか(涙目)w みたいな複雑な情緒になりますね。この豆知識と人物相関図を見て、各1話も読んで、どれかひとつをまず買ってみるかはたまた全部一気買いすべきか……と迷ってます。どれも面白そう。
    それにしても、纒足にしろ宮刑にしろ、あちらはやることが恐ろしいですのう……。
  • セックスしないと成仏してくれない幽霊に取り憑かれました

    いっこ

    ライトなお人好しコメディー
    ネタバレ
    2026年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1、2巻28ページ。
    作者買い。
    ライトでエロなラブコメディー。
    霊が見える設定が活きてて笑いました。
    主人公がお人好し。最初は笑って読んでたけど、いい子すぎてだんだん不憫になってきちゃって……少しテンション下がったけども最終的にはプラマイゼロでハッピーかなって感じ。
    もう少しオカルトが絡んでくれたら、オカルト好きの私は嬉しかった。
  • お嬢様男の心得

    ザシマ

    ライトな学園コメディー
    ネタバレ
    2026年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ お嬢様が好きなので読んでみました。
    縦ロールのお嬢様男子を目玉キャラに置いた、学園コメディー。
    あっさりライト、ミナワの「お母様」絡みもあっさりでした……闇好き人間としては「もっとこう……もっとあるだろう!カモーン!」ってなりました。
    勢いに乗って読むには、嫌味もなく、なかなか楽しいと思います。
    自分は、乗っかるには勢いが足りなかったのと、「心得」という割には、お嬢様がお嬢様たる「お嬢様力」が全体的に足りていなかった印象です。芯がいまひとつとおってない。
    個人的には、メグリちゃんが良い子なのにお色気要員として使われちゃってたのは好みではありませんでした。
    いいね
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  • 9番目のムサシ

    高橋美由紀

    慎悟……慎ましくも悟ってもねぇなオマエ…
    ネタバレ
    2026年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で読んでみました。
    凄腕エージェントが派手なアクションで事件を解決!秘密組織だけど派手。そんな短話連作っぽく始まったこの作品、心情描写に掴まれるところは無いけど軽めのアクションものとして読んでました。
    が、慎悟が出てきて、慎悟がストーリーの中心に居座るようになってからどんどん「無理……」ってなりました。彼の退場を願い続けて6巻まで読み、やっといなくなると思ったのに……思ったのに!!
    彼は退場しませんでした。私は耐えきれずに離脱です。
    彼、思い込みが激しい恋愛脳で、たいへんわたくしの苦手とするタイプです。加えて「親友」に対する思考回路や態度もひどかった。一言で言うなら「自分勝手」なタイプで、これがお相手として存在してたら、それを選んだムサシの株まで下がっちゃうレベルに、個人的に苦手でした。
    また、6巻まで読んでも、ムサシがどうして組織に属しているのかとかの背景描写が皆無で、ふんわりしすぎていたのもマイナスでした。「すごく強い」「すごい組織」とだけしか無く、理屈屋としては好みではありませんでした。
    一番好きだったのは、4巻に登場したアコちゃんです。わがままお嬢様キャラだけど、ムサシのことを心配して、ムサシを守ろうと行動する……こう書くと慎悟と同じように見えるんですが、慎悟がうじうじしつつも男だからっていう微妙な上から感で動いているのに対して、アコちゃんは「いくら強くたって私と同じ年頃の同じ女子でしょ!?」っていう同格感かつけっこう気が強いサバサバ感が良かった。……バディの位置に置くなら、アコちゃんの方が良かったよぉ〜……。

    1巻と、2巻の最初の話までは、ミステリアスな美人が事件を解決するアクションものとして、気軽に読めます。
  • ニワトリ・ファイター

    桜谷シュウ

    このタイプの青年誌ノリは苦手なので
    ネタバレ
    2026年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パワープッシュになっていたので読んでみました。
    内容説明文も見ずに読み始めちゃった自分が悪いんですが、2話分読んだところで離脱です。自分が得意じゃないタイプの青年誌ノリで、ついていけなかった。中立の星3。
    「闘うニワトリ」というモチーフ自体はカッコよくて好きです。
    で、「強いニワトリ」と言えば『動物のお医者さん』のヒヨちゃんよね……などと思いながら読み始めたのも悪かったんだろうな。

    あからさまに人間が変化して出現している「鬼獣」設定、特にサイボーグ手術をされているわけでもなさそうなただ異様に強いニワトリ、荒唐無稽な勢いのある漫画でした。
    笑いのツボが合えば楽しく読めると思います。
  • ただいま、おじゃまされます!(フルカラー)【描き下ろしおまけ付き特装版】

    和戸村

    ここには「ご都合」しか存在しない(1巻)
    ネタバレ
    2026年4月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ シーモアトップページでアニメ化の大宣伝していたので、無料読みの1巻を読んでみました。
    絵は小綺麗でかわいいです。
    ストーリーがすごい……ご都合しか存在しないって感じで、ここまでくるとある意味感心してしまうほど。マンション両隣に自分の大好きな作品の作者が住んでるってすごいな。そしてどっちも若いイケメンで自分に好意を持つってすごいな。壁も破られちゃうしごはん一緒に食べてるし隣で寝っ転がってたりするしでなんかもうすごいな。ここは主人公による夢小説の世界なんじゃないかな。
    ライトに夢小説を楽しめるタイプならこれはこれでアリなんじゃないかな、と思うけども、私は乗っかれませんでした。中立の星3つ。
    あと、フルカラーなのが目に厳しかったです。漫画はモノクロの方が好き。
    いいね
    0件
  • 福引で当たったので異世界に移住し、恋をしました

    日野晶/花柄

    シノブの健気さに日野晶作品の良さを見た
    ネタバレ
    2026年4月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 作画担当が好きな作家さんで、連載を追っています。パワープッシュになっていたのでレビュー。
    基本的に、原作付きよりも完全オリジナルが好きなので、せっかくの好みの作家さんが原作付きかぁ〜……と思いつつ連載を読み始め、異世界移住が福引の商品になるってどういうことだってばよ、などとツッコミを入れつつ、さほど期待せずなんとなく読んでいたのですが……読み進めるにつれ、これ本当に原作付きなのか?と思うくらいに「日野晶っぽさ」を感じるようになりました。
    で、今回レビューを書くにあたって、原作ラノベの方も立ち読みしてみたんです。
    そしたら、ラノベの挿絵とはキャラデザが違う(だからラノベ原作なのにキャラ原案者名が入ってないのか!と納得)、主人公シノブの性格も原作立ち読みから受ける印象よりも朴訥、何よりも原作立ち読み部分で明確に出てきた「植物チート」という設定をふわっと自然な形で組み込む方向性に変えている。
    つまり、原作をかなり咀嚼して、日野晶の世界観での物語として描いている……ようなんですね(ちゃんと原作読んでないので推測の域を出ない)。
    改変部分のわずかに見えたところではありますが、続きを読むにあたって「日野晶作品」としての期待値を上げるには充分でした。なんかキャラの心情の描き方とかにグッとくるものがあるんですよね、この作者さん。
    異世界移住という根本的設定はもうそういうもんだと流して、ファンタジー世界でのヒューマンドラマ寄りほっこり系BLを楽しんでいこうと思います。
    期待値込み、ちょっとおまけの星4つ。
  • 鎌倉市役所風歴課

    うましむら

    赤の他人から貰った薬を飲んではいけません
    ネタバレ
    2026年4月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パワープッシュになっていたので読んでみました。妖もの好きなので。
    1話しか読んでいませんが、自分の好みには合致しませんでした。中立の星3。
    絵は達者、ただ絵柄が好きかと言うと、どこか既視感のある絵柄で自分には刺さらない。
    そして、主人公が好きになれなかったです。これは「主人公の性格が」よりも、それを描いている「作者さんの価値観が」に近いかもしれません。
    いくら酔っていても、知らない人からもらった薬(かどうかも怪しいもの)を飲むな、というのがまず思ったことでした。なんで飲んじゃうの??となったのが、自分がこの作品に入るためには大きなつまづきに。「警戒心ゼロのふわふわキャラって感じでもないのに……妖力で半強制的に飲まされたって感じでもないのに……」などと混乱。その後も主人公は、特に説明されることなく飲んだお祓い効果付きの茶で虫を吐き、ぬるっと連れて行かれた店でカレーを食べ、更には一度吐いた虫を食べるのが本当に「なんで?なんでそれ食べる?」みたいになりました。……最終的に主人公に食べさせたいもののために、これだけ忙しなく「食べる」場面を入れたのだとは思います。ただ、自分にはしっくり来なかったし、主人公の性格が全くわからないと言うか、怪異を描く目的のために主人公の性格はないがしろにされていると言うか。白昼夢感があれば良かった気がしますが、自分にはそういった幻想味を感じ取れず、ただよくわからないままよくわからない方向に話が進む印象でした。
    ……あとですね、作品内容文に「ブロマンス」と明記されているんですが。
    直接的な行為が描かれてなくとも、「BL」寄りメンタルで描かれてる作品なような気がします。そこも自分の趣味からは外れました。
  • 公爵家の愛されニセ幼女

    ももやま/琴子

    もっとコミカルな方が好き(1巻のみ)
    ネタバレ
    2026年4月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 月曜のYOMUOSHIになっていたので無料読みの1巻を読んでみました。
    子供のフリをする大人、という設定に、もっとわちゃわちゃしたコメディ感を期待したのですが、そういう展開ではなかったです。中身が大人であることで発生するギャップや周囲の反応が見られませんでした。
    養子になって良くしてもらっている状況に、一応ちょっとは葛藤してる描写は入っているけど、葛藤好き人間としては物足りない。
    好みのタイプではありませんでした。
    ……ところで、公爵家はどうして「養女」をもらうことにしたのでしょうね?成り行きで主人公を拾ったのではなくて、主人公がいなくとも「養女」をとる予定はあったみたいなので……この設定でまず思いつくのが「将来の嫁候補」あるいは「政略結婚としての道具」など、殺伐としたことしか思いつかないひねくれ者なので、作品のほんわかムードを素直に享受できずに不安定な感覚になってしまって落ち着きませんでした。
  • そんな家族なら捨てちゃえば?

    村山渉

    ぬるっとしたクイズのような違うような
    ネタバレ
    2026年4月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で読みました。
    ぬる〜っと続いていく感じ。
    「謎」があると思って「謎解き」の気持ちで読んでいると、ずるりずるりとずらされて、いつの間にか話の焦点が別のところに移っている感じというか……。
    キャラクターの性格も、あるようでないような、物語も、あるようでないような、ぬるっとした印象でした。
    クイズ作りが趣味、という主人公ですが、この作品自体が趣味で作ったクイズに近いような。解き始めたクイズが気になって読めるところ(14巻)まで読みましたが、そもそもこれはクイズとして成立する作品なのかもあやしく、人の心情の深掘りが見られるのとも違う。ついでに、心理操作的な話の部分がいまいち腑に落ちないというか誘導的というか。
    「人の心はわからないものだ」というのを作品の根本に据えているのかな、と思うので、正解は無くぬるっと続くのが、この作品の「正しい在り方」なのかもしれません。
    自分は、もう少しはっきり「エンタメ」もしくは「心情描写」に寄っている方が好みなので、続きは追いかけない中立の星3つです。
  • サプリ

    おかざき真里

    こういう感じ、とても苦手だった
    ネタバレ
    2026年4月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で読んでみました。
    2004年に1巻が出た作品のようなので、約20年前のものですね。
    2〜30年前くらいのあの頃の時代感のメインストリームが激烈に苦手な人間なので、1巻の半分に到達する前に離脱です。耐えられなかった。
    まあ、ひねくれ者なので、どんな時代においてもメインストリームは苦手なんでしょうけどね……特にあの頃は、マスコミの影響力が絶頂にあった時代だと思っていて、そこで作られるいわゆる「トレンド」もそこに乗っている人も、苦手とか通り越して若干恐怖を感じていた節もあります。
  • 極限夫婦

    きづきあきら/サトウナンキ

    ライトにザマァを摂取したい時に
    2026年4月3日
    無料読みになっていた3巻まで読みました。
    1冊あたり90ページ弱で描き下ろしなども無い、分冊よりはちょっとお得なまとめ買いっていう位置付けになる、合冊版仕様。
    実話系のスカッと漫画風フィクションで、きづきあきら風味は弱め、サクサク読めます。読み放題対象だったらどんどん読んじゃう感じ……だけど対象じゃないから対象になってたらいいのにな!
    特につながりの無いそれぞれの夫婦の連作、3巻までには『season4』まで収録されてます。
    『1』はモラハラ上司夫へのザマァ、『2』はクズ夫と寝取り後輩女へのザマァ、『3』は男女の別を履き違えた男尊女卑義実家へのザマァ……と、サクサク進みます。いずれも「この後が地獄ですよね……(ニヤニヤ)」といった感じの終わり方。
    『4』は束縛夫とその毒母の話で、ちょっと終わり方が違いました。
    ライトにザマァ成分を摂取したい時にいかがでしょうか。
  • ボクの旦那様

    直野儚羅

    世界観が粗い感じなのと猫っぽさの弱さ
    ネタバレ
    2026年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 気になっていた作品だったので、無料読みの1巻を読んでみました。
    中立の星3。
    ベテランさんっぽく絵など達者ではあり、決定的な不快感や設定の齟齬は見当たらず、星を引くほどではなかったものの……ついていけなかったです。
    獣人もふもふなのは好きなんですが、世界観の説明不足や心情描写の少なさで、ずっと置いてきぼり感がありました。
    主人公の男爵家での扱いとか、魔獣の存在とか、同性でも出産可能とか……「設定」は存在するけど、それを読者側に開示する部分が不足していると思います。
    作品説明文にあった、主従とか身分差とかそういうところが実感できるような演出も特になく、一話目からさっさと両思いでエロは入ってくるし、唐突に「愛し仔」とか出てきてなんでも思ったことが叶っちゃう設定とか言われましても。
    個人的には主人公が「猫」っぽく見えないのがビミョウでした。しかもスコティッシュフォールド設定……スコちゃんはかわいいけれど人のエゴも感じる成立過程に複雑な思いを抱いているし、わざわざスコちゃん設定にした意味も特に無い感じなのが……作者さん、たぶん犬派の人なんだろうな、という印象でした。
  • 狂戦士なモブ、無自覚に本編を破壊する(コミック)

    佐藤良亮/なるのるな

    モブの良さが感じられなかった(1巻のみ)
    ネタバレ
    2026年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 月曜のYOMUOSHIだったので無料の1巻を読んでみました。
    転生設定の意味がいまいちわからず、そのあたりの引っかかりその他で脱落です。
    主人公が「容赦ない」のが、この作品の特徴かとは思いますが、個人的にはその要素の描かれ方に説得力と魅力を感じませんでした。
    趣味の問題かもな、と思うので中立の星3。

    モブへの転生まではいい。転生したゲームの内容をほぼ覚えていないのも構わない。けど、その状態でチート級に強くなるのはいまいち腑に落ちない。特に転生チートも無さそうなのに、モブポジションの人間にそこまでの才能が備わっているとは思えない……モブポジ転生であれば、前世知識の利用や工夫やゲームへの思い入れの強さでの常軌を逸した努力であるとか、そういうのがあって初めてメインキャラに絡む位置まで登れるような気がするし、個人的な趣味としてそうあってほしい。
    もともとけっこうモブ好きということもあり、モブのモブたる良さが感じられなかったのが趣味範囲外でした。
    この世界での「貴族」設定もいまいち腑に落ちないし、学園に入学する際に「入学時期を間違えて学園に行ってしまう」までは良くても「入学までの数ヶ月をお付きの者無しに一人でほったらかされる」状態になっていたのが意味がわからなすぎた。
  • 虫かぶり姫

    喜久田ゆい/由唯/椎名咲月

    姫のキャラデザがきれいで読んでみたけど
    ネタバレ
    2026年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 題名で気になっていて、無料読みを2巻読んでみました。
    期待する感じと全然違って脱落です。
    「虫かぶり」というワードから、蔑まれた育ちで自信が無い或いは「虫愛づる姫」方向の趣味の主人公かと思って読み始めたら違いました。
    それでも「本の虫」というのも悪くないので続けて読んでいたんですが、なんかこう、本の虫感が全然無いんですよね……。
    あと、「虫かぶり姫」というあだ名が付いている設定なんですけど、いつからそんなあだ名が付いてしまったのかとかどの辺りの人がそんなん言い始めたのかとかが全くわからなくて、そこらのエピソードが出てくるかと気になって読んでましたが、2巻終わっても出てきませんでした。「そう呼ばれている」という設定が存在するだけ、かつその呼び名も「作者が言葉のインパクトで付けた」ものであり、「作中の登場人物が付けた」ものでは無いなと感じました。
    物語の展開も、自分の思考回路と全く合わなくて、辻褄の合う場所がわからない。
    そもそもの婚約の時に普通に王太子が「好きだ」って言ってりゃいいと思うし、根本的に王太子の「仮の婚約者」を主人公が引き受けるのが意味わからない……それが成立するのは、異世界転生もので聖女が来るのがわかっているからという場合に限ると思う。
    そして、壺の真贋を見破るエピソードがもう本当に理解できなかった。王家の秘宝と呼ばれてるものが「発見」されるってどこからだ?とか、現物見たことなかったっぽいのにいきなり「まがいものかも」って言い出すのもよくわからない。
    主人公の子供時代のエピソードも、キャラブレしすぎじゃなかろうか、という……いくら怒っても、男の子にビンタ……個人的には、本好き人間であれば、男の子はガン無視してまず本を大事に拾い集めて傷の有無を確認する方向に行く気がします。暴力よりも救助、人間よりも本、ソースは私(なのでキャラブレではなく趣味の問題かも)。
  • キミと越えて恋になる 単行本版

    柚樹ちひろ

    私の心に住むユニコーンが拒否してる
    ネタバレ
    2026年4月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 獣人好きということもあって気になっていたので、無料読みの1巻を読んでみました。
    SF好きとしては、「大昔の実験で生まれた獣人」という設定の時点でだいぶ引いたんですが(獣人が誕生するようなバイオな実験が「大昔」っていうならせめて物語の舞台を近未来設定にして欲しい)、少女マンガの恋愛ものでそんなガチ設定を求めるのも筋違いなのでそこは流しました。それでも理屈屋にとって、壁で隔てられてるとか人間の学校に特例で来るとか獣人と人間のハーフ設定とかいろいろその他ツッコミは追い付きません。
    が、そこを流して期待したのは「獣人」という象徴的な異分子を通しての、異なる他者への少女漫画的優しい気持ちの交流……なのにそこにあったのはTLまがいの「発情期」展開。
    この「発情期」含めて、獣人の身体能力の高い設定など、オメガバースに近いなと思いました。オメガバースは根本的に「手っ取り早くエロ展開に持っていくための装置」としての側面も備えている(と思っている)ので、「少女マンガ」ジャンルに混ぜ込まれるのは趣味に反します。
    で、これ、前作が存在してそれが「TL」なんですね。なんかいろいろ納得はしたけど、TLの続編(もしくはスピンオフ的な)を、少女マンガジャンルで描くのはいかがなものかと思ってしまいます。
    高校生の恋愛少女漫画を読む時、私の心にはユニコーンが住んでいるので……乙女心全開状態なので……この作品からはそっと去るしかありませんでした。
  • うそつきは恋のはじまり

    ハルモト紺

    好きな作家さんのデビュー作だけど
    ネタバレ
    2026年3月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 230ページ。
    表題作5話+読切+表題作の描き下ろし。
    好きな作家さんのデビュー作。
    自分にとって、だいたい作家さんは鉱石のよう……デビュー作の原石状態から研磨やカッティングが自分の好みになっていくかどうかという印象を持っているのですが、この作家さんは珍しく真珠タイプと感じる作家さんです。
    おそらくかなり真面目なタイプの人で、その真面目さを核にして着々と経験や観察や表現を重ねていく印象。
    このデビュー作……本当に自分の好みに合うところが無いんですよね。キャラクターの心情は掘り足りないし、ストーリーにもいささかぶつ切り感があってなめらかじゃない、腐女子のお仲間もどうして仲間になったのかよくわからない上にちょっとゲスい。
    描き下ろしだけは、私がハルモト作品で良いと思う、じわっとくる感情の滲み出る感じがあって良かったです
    ……しかし、たぶんこれを最初に読んでいたら、この作家さんの作品にはもう手を出さなかったと思う。違うのが初読みで良かった。
    今やかなりの人気作家さんですよね。めでたい限りでございます。

    同録短篇は、ちょっとしたカップルのすれ違い話。日独カップルでした。
  • Q3

    日野雄飛

    合わない方の日野雄飛作品だった
    ネタバレ
    2026年3月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 214ページ。
    3Pと総当たりリバを描くぞという意気込みで描かれたらしい今作。
    この作者さんの作品は個人的にハマるハマらないが分かれるんですが、これは後者の方でした。
    教師と生徒というキャラ設定で倫理観ライトに進行されちゃうとやっぱり趣味に合わない。なんかこう……教師という立場での自制心が弱すぎて、自制心で雁字搦めからの暴発みたいなカタルシスが無く、どうにもずっとモヤついてすっきりしなかったです。キャラクターの性格の思い切りの良さと言うか壊れ気味な感じは、この作者さんらしくて良かったので、立ち位置設定さえ違かったらまた別の感想になったかもしれません。
    作品を描く際の意気込みからしてエロ成分が多く、メンタル抉ってくる方が好きな自分には胸焼け気味でした。そしてメンタル面が腑に落ちないからエロにエロースを感じない。
    犬に追われる夢のシーンは良かったです。
  • 山田くんとLv999の恋をする

    ましろ

    主人公が苦手すぎ(1巻のみ)
    ネタバレ
    2026年3月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みで読んでみました。
    主人公が苦手すぎて1巻を読み切ったところで脱落です。
    なんかこう……この主人公ってすごく自分中心な思考というか視野が狭いというか……そしてその主人公に合わせて作品世界を回しているからかどうにも話運びがカキワリ的というか……。いちいち書くのは控えますが、すごくモヤモヤしっぱなしでした。
    とりあえず、成人してる人間が酔っ払って夜中に高校生の家に押しかけるのがほんと無理。
    イケメン正義的な思考回路がベースにある印象なのもかなり苦手。
    あと「山田」って呼び捨てなのも好きじゃない。「くん」ぐらいつけなさいよ、迷惑かけまくった上に親しくもない相手に馴れ馴れしい……。
    元カレの影響で始めたネットゲーム、きっと「彼氏に合わせてやってあげてる」感じだったんだろうな……元カレの新彼女はきっと「一緒の目線で楽しくゲームができる」相手なんだろうな……ってか、この主人公は元カレのどこが好きだったんだろうとかもうなんか色々全く主人公に共感できませんでした。
  • 歪んだ愛~君の全てを手に入れるためなら~

    いとだ旬太

    執着としての「愛」
    2026年3月20日
    32ページ。
    実兄弟もの好きなので購入。
    弟が、この兄のもとに弟として生まれてしまったこと、ただその一点がはじまり。
    性格とか裏付けエピソードとかそういうのがあるわけじゃない、ただその一点でガチっととらわれた、純然たる執着。
    相手がどうとかは関係ない、一人だけの世界をその執着が支えている。純度の高さが静かな狂気に達していて、耳鳴りがするような雰囲気が良かったです。
    親の描写やなんかの背景描写がもう少しあっても良かった気もするし、背景が少ないからこそ「執着」の純度が上がって見えている気もするし、判断には悩むところです。セリフでの説明が多いのも個人的には通常マイナスポイントですが、今作ではそれが世界の狭さを強調できている気もする。けど、自分にとって「もう一歩足りない」感じがするのは確か……でも読んで良かったなと思える、なかなか趣味に合う、胸のざわつく作品でした。
    定価が300ptなので、短篇としては割高ではありますね。
  • 男子、隣人と食せよ

    森世

    同じ釜の飯を食うってどこか特別
    2026年3月20日
    165ページ。
    基本、食漫画は読みませんが、森世作品なので読みました。
    素直な気持ちで読めば、ほわっとやさしく、やっぱ誰かと一緒の食事ってあったかいよな、という気分になれる作品です。
    ただ、近年の食漫画における「食べてる時の顔に色気エッセンスを混ぜる」傾向は苦手なため、今作も少なめながらも振りかけられてるその香料に、それはゼロにしちゃってもいいのにな〜とは思います。
    BL作家さんが描く一般作は、BL的匂わせが鼻につく場合もありますが、これはそのあたりが匂ってこないのが良い。仲がいいと言えるのか微妙な感じの、腐れ縁系の組み合わせ。
    ……いつもの森世作品に慣れ親しんでいると、いつどこから切れ味のいいナイフ展開が来るかドキドキしながら読んでしまうので、一読目は余計な疲労感がありましたw いやだってほら、親がどんなんなんだかとかグルっとひっくり返されたりとか心情に突き刺さるなんかとかさぁ〜〜〜わかってくれるよね森世Lovers??
    そんな感じなので個人的な物足りなさはあります(だから星の数が増えない)が、じわっと良いなと思える森世的雰囲気はちゃんとありました。
    あと、主人公が左利きなのがなんか好きです。作中でそれに関して全く言及されていないのもなんか好きです。
  • 学園アリス

    樋口橘

    ノリとか根っこのところが趣味に合わない
    ネタバレ
    2026年3月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 以前最後まで読んだことがあり、日曜無料読み企画の機に覚書レビュー。
    蛍ちゃんが好みのタイプのキャラクターなので読みました。が、蛍ちゃんのためだけに読み続けていた身には、あのエンディングはなんかこう……やりきれないものがありました。そうか……主眼は二人の友情ではなかったのか……みたいな。
    主人公は騒がしすぎて苦手、そして何より、主人公の恋のお相手である棗が……出会ってすぐに主人公のパンツを取っていくという棗が……どうしてもイヤでした。なんなのあれ。
    この作者さん、デビュー当時から知っているのですが(当時花ゆめ読んでたから)、常に作品に「〇〇っぽいな」という印象が浮かび、この作者さんならではという感じが弱いです。アクの強い作風が好きな自分には、どうにもモヤッとソワッとする……。
    そして「アリス」ということばを使ったのも良くないな、と思います。特に意味なく名作のことばを拝借しただけであると感じました。意味があってオマージュとして成立しているものは好きですが……。
  • 愛蔵版 花ざかりの君たちへ

    中条比紗也

    設定も主人公も軽く、理屈屋には向かない
    ネタバレ
    2026年3月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で読んでみました。
    かつて中途脱落した記憶があり、結局どうなったのかな〜、と手を出しましたが昔よりも早くに脱落しました。
    絵柄はかなり好きな方なんですが、絵柄のキレイさと話の内容とがあまり合っていない気がします。
    ただテレビで見ていたファンが追いかけて来ただけ、という設定が軽いし、それくらいで男子校に入れちゃうというのもあっさりしすぎている。新人さんの読み切りとか短期連載、あるいはコメディーに全振り、くらいなら大丈夫かもしれませんが、理屈屋にこの設定で長期読み続けることはできませんでした。
  • むかしこっぷり

    おくやまゆか

    聞き語りの魅力がよく表れていた
    2026年3月13日
    189ページ。
    人から聞いた昔語りをさらさらとした筆致で漫画にした作品集。10篇入り。
    少しゾッとしたり、少し不思議だったり、えもいわれぬ感傷があったり、すとんと腑に落ちる感覚があって良かったです。
    作者さんの夫から聞いたという話が一番良く、これは描く側と語る側の距離の近しさが影響しているかもしれないなと思いました。話の最後のことばが、なんとも切なくこちらに迫る。

    ……しかし、夢のない感想で申し訳ないんですが、最初に収録されてる『浜辺のはなし』……あれ、無事だったから良かったものの、か〜なりヤバい話じゃないですか?娘持ちからすると恐怖。引越し……もしかしたら偶然ではなくて、親御さんが娘を守るためにがんばったのかも知れぬ、と思ってしまうレベルに怖い。
  • 喧嘩ばかりだった婚約者がいきなり溺愛してきます【合冊版】

    絢瀬マコト/マチバリ

    モダモダヘタレコメディを期待したが違った
    ネタバレ
    2026年3月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読み企画で読んでみました。
    事の顛末を見届けようとがんばりましたが4巻で脱落です。中立の星3。
    プロポーズという大事なことを記憶喪失に乗っかって「あったこと」にしてしまった婚約者のヘタレぶりがすごいな、と思って、無理のある記憶喪失や無理のある態度豹変ぶりと絡んでコメディー展開で来るぞ〜、って待ち構えていたのですが……そこに来たのは謎のエロ展開でした。紳士好きには耐えられなかった。
    いいね
    0件
  • ベルンド・ケストラーの表編みと裏編みだけの模様編み120

    ベルンド・ケストラー

    控えめさがある、野花の雰囲気な模様編手法
    2026年3月6日
    131ページ。
    120種の模様編みの中には、メリヤス、ガーター、ゴム編みなどの基礎編み地も含まれています。
    掲載模様は、だんだん「ひと模様あたりの段数」が増えていく順に掲載されていて、私は便利でいいと思います。
    リバーシブルで使えるよ、という模様には、裏面の写真もあるのが助かります……いっそ全種類裏面写真があっても良かった気はします。
    模様を実際に使用しての作品も数点掲載されています。

    透かしや多色やアランの模様集はいろいろありますが、この「表編みと裏編み」だけでできる、ガーンジー模様みたいな手法のものというのは珍しいのではないでしょうか。私は「ニッタオル」を編むという目的でこの模様編み集を手に入れました。透かしが無く、かさばりすぎない、棒針の模様編み……向いてると思うんですよね。

    他の手法の模様に比べると、ちょっと地味な感じですが、そのさりげなさ控えめさに野の花の美しさがある。
    編み物好き仲間のあなた、妄想のお供にいかがですか。
  • 魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?

    手島史詞/板垣ハコ/COMTA

    話運びに違和感(1巻のみ)
    ネタバレ
    2026年3月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みで読んでみました。1巻で脱落です。中立の星3。
    コミュ障と初恋の君とのモダモダラブコメ、という基本設定は割と好きです。
    ただ、話運びが全体的に自然さが無い感じ。理屈屋はあっちでもこっちでもつっかえてしまって読み続けられませんでした。
    うまく言葉が出てこない口下手という設定の割にはなんか流暢な厨二的表現のセリフが出てくるし……オークションでキリの良い大金を払った後に、馬車賃もないほどの無一文っていうのもなんかおかしい気がするし……まあ諸々。
    序盤で助けられた女の子が、「魔王」に助けられたのを黙っているのも、愚直なタイプが好きな自分には気に入らなかったです。
    ……とりあえず、1巻段階で、奴隷エルフは嫁になっていないので、タイトルにも違和感がありました。
    いいね
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  • 顔だけじゃ好きになりません

    安斎かりん

    子持ちの身にはSNS面で不安すぎた
    ネタバレ
    2026年3月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料読みの機に読んでみました。1巻で脱落です。
    恋愛面よりも、SNS運用面でソワソワしちゃって、入り込めませんでした。
    学校の公式アカウントで?学生が顔出し??運用も学生に丸投げ???
    ネットリテラシーーーーー!!!
    発信されてる彼には付きまとい事案が発生しそうだし、発信してる彼女も容易に特定されてなんか巻き込まれそうだし、おばちゃん君達の身の安全が心配すぎて挙動不審になっちゃうよ……。
    フィクションとわかっていても、心配性なので見ていられなかったです。
  • さんかく窓の外側は夜

    ヤマシタトモコ

    あくまで「BL作品」、&「先生」への同情
    ネタバレ
    2026年2月27日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みで読みました。
    気になっていた作品だったのでありがたかったです。
    見せ方とかいろいろ、上手い漫画だとは思うんですが……なんか個人的には相性が良くなかった感じです。性格とか、倫理観とかが、自分の感覚とはズレている印象。
    「フィクション世界での現実」ではなくて「脚本があって個性派俳優が演じている」ような感覚もありました。
    ホラーとか霊界とかも好きですが、私は「境界線が曖昧な異界」としての霊界が好きで、この作品のはちょっと好みではありませんでした。なんだろう、「利用するエネルギーとしての霊界」って感じで、あまり異界っぽくないって言うか。
    また、女性マンガ分類にはなっているものの、掲載誌からして「BL」なんですよね、これ。ホラーを味付けにしたBLとしてはおもしろいと思うんですが、一般ジャンルの本格ホラーとして見ると、BL的要素が邪魔になるし本格ホラーとしての踏み込みが足りなかったりして物足りなくなっちゃう感じ。BLとしては主役があの二人であの結末でも良いと思いますが、ホラーとして見るならエリカちゃんが主人公の物語の方が良かったと思う。どちらも組み込まれたため、どちらにも入り込めずに、読者的立ち位置迷子になりました。
    あと、個人的な趣味として、「先生」の描写が足りなかったです。
    彼の「憎しみ」はどこに向けられたものだったのか、彼の妻子への思いはもっと複雑な苦しいものがあるのではないか、そこらへんがあまり描かれておらずに比較的「単純な悪人」として処断されてしまったように思えます。
    「先生」が「彼女」を選んだ理由、自らに戒めを施してまで離れた理由、そこには冷川よりもエリカよりももっと孤独で切実なものがあるような気がして、作者さんとは解釈違いがあるな〜という、神としての作者に反逆する思いを抱えています……特に11巻での「彼女」の言葉が、「先生」にとってあまりに絶望的すぎて、これは助けてもらえた冷川とエリカに比べてあまりに救いがないのでは。
    本当に「非情」ならば、子供を消すことの方がよっぽど簡単だったろう……それでも「先生」が選んだのは、自分を消すこと。その中心にあったのが「大切な人達を守りたい」という気持ち以外に一体なんだというのだろう?
    それがよじれてしまったのは、やはり哀れであるし、主人公からのあんな断罪のされ方は不憫であったと思うのです。
  • ヤングケアラー みえない私

    相葉キョウコ

    単純な解決策の無い問題、それでも
    ネタバレ
    2026年2月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 201ページ。
    主人公交代型の3作品オムニバス。
    ヤングケアラーって何?という人へは問題提起として。
    現実に介護を担っている人にはわずかながらの救いとして。
    3人の主人公、それぞれの介護の様子が描かれています。
    子供には選択肢が少なく、その中で必死にがんばっている姿がツラい。
    介護の何がツライって、終わりが見えないことと「終わりを望んでしまうこと」で、そんな思いを子供にさせてはいけない。
    彼らの頑張りには労いと賞賛を、そして彼らの頑張りを「美談」にしてはならないと強く思います。
    作者さん自身の経験も手伝ってか、心情のリアリティがありつつも悲惨になりすぎない、読みやすいバランス。
    多くの人に読まれるといい、そう思える作品でした。
    フィクションには非現実を求めるタチで、個人的な趣味としてはもっと闇深い方が楽しめるため、星は4つ止まりです。
    ただ、現実を考える手助けとしての参考書的な作品としては星5つ。
    読者を選ばない間口の広さに加えて、「善」の価値観の押し付けが見られません。この中立な感じは貴重であり、とてもおすすめできます。
    それぞれの主人公がそれぞれに、次世代を助ける描写があります。
    より良き世界というのは、この「次世代への助け」の姿勢なくしては実現しません。その姿勢がたいへん好ましいです。
    作者さんにとって、この作品を描くことが、正にその「助け」に当たるのではないでしょうか。そして同時に、過去の自分自身への救いでも。

    女子主人公の話には親戚連中が出てくるんですが、こいつらがまたすげームカつくわけで……全国津々浦々に実在するであろうこういう連中に心を込めて呪いを送ります!
    男子主人公の話の母親には、マジで反省しろよって説教付きでお茶を出します。
    〜〜〜〜〜
    さて、ここからはちょっとダークな話になるんですけどね。
    この作品が悲惨になりすぎなかったその理由は、介護期間が1〜2年で終わっていること。それに尽きると思います。
    特に最初のお話、母親がなかなかの毒親っぷりで、介護は大変ではあっても、この先の娘の長い人生は救われたと思います。
    自分が将来、回復の見込みなく介護されなければならない状況になったとすると、子供や孫や若い世代のためにできることはただ一つ……姥捨山は、老いた身の希望でもある……この意志を持ったまま歳をとれるようにがんばりたい。
  • 家政婦クロミは腐った家族を許さない

    きづきあきら+サトウナンキ

    ダークサイドな家政婦もの、頑張れクロミ
    2026年2月20日
    2巻既読。
    凄腕家政婦がご家庭の問題をズバッと解決!……きづきあきら風味で。
    解決……?ある意味解決……うん、解決だよね。
    毒をもって毒を制する、登場人物は全員メンタル病んでる……それでも、社会システムではどうにもできないような問題をこういう形で解決するというのは、悪いことばかりではなく確かに救われる人間も存在するんじゃないか。この作者さんは、そこらへんのさじ加減のバランスが好みです。そして、「毒になりたくてなったわけではない」といううら淋しさも魅力。
    また、ゆるやかな連作形式をとっており、第一のご家庭の話は2巻分。

    はたしてクロミは「理想の家族」を手に入れることができるのか?
    次はあなたのご家庭に行くかもしれません……(おどろおどろしいBGM)
  • 冒険者酒場の料理人

    飴井涼/黒留ハガネ/

    注射器と圧力鍋の違和感で脱落
    ネタバレ
    2026年2月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 月曜のYOMUOSHIになっていたので、立ち読み増量(丸1話+α)を読んでみました。
    理屈屋は脱落、中立の星3。

    そもそも、異世界転生設定の必要性を感じません。
    また、「石胡桃」の苦味袋設定や、注射器の設定が、物語世界で自然発生したものではなく「作者によってキャラクターに与えられた簡単なパズル」という印象。
    胡桃の殻の隙間に刺せる注射器って……?って脳がバグったので脱落です。
    2話目にもしれっと「圧力鍋」の文字が出てきており、この違和感の中での料理や日常を楽しむことはできないと判断しました。私にとっては。
  • 最近の人類は魔王をナメている【電子単行本版】

    木口なん/SHICON/夕霧

    粗削りさには良さもあった
    ネタバレ
    2026年2月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みで4巻まで読みました。中立の星3。
    商業作品と言うよりは、個人サイトで根強く連載しているウェブ漫画、という感じ。全体的にこなれていない、でもそういうのはけっこう好き。熱量高めと言いましょうか。
    将棋好きがいきなり「魔王」として放り込まれた異世界で生き残りをはかるストーリー。
    「魔王」という存在の位置付けなど、興味を引かれる部分もありました。が、説明的なセリフが多く演出が弱い割には、私が欲している世界根本設定の説明は不足していると感じます。そこに、数字による強さのランク付け、複数の異世界人(地球外出身もいるらしい)、あたりが加わってしまったことでチグハグ感が増してしまい、読み続けるだけの気力が足りなくなりました。
  • 葵くんはムキムキ彼女を肯定したい

    内野こめこ

    恋愛とは、人と真摯に向き合うことだ
    2026年2月13日
    3巻で完結だけど真のエンディングを見るために皆のチカラを貸してくれ!
    恋愛ものではあるけれど、理屈屋の私にも心から応援できる珍しい恋愛マンガ。とにかく真摯!無駄にすれ違わない!かわいい!そしてもうほんとにとにかく真摯(2度目)!!
    人と向き合う、人に恋する、それってこういうことなんだ。そう思わせてくれる、非常に真面目で地に足の付いた恋愛もの。「真面目」は褒め言葉です!「真面目」が「つまらない」とか皮肉な意味で使われる風潮が微妙に不愉快だと思っているそこのアナタ、真の意味で褒めに値する真面目さがここにあります。
    主役二人、どちらも相手を思いやれて優しく、年相応に空回ったりテンパったりしつつも一所懸命に日々を過ごしてる。恋愛だけじゃない、すべてのことにおいて一所懸命で、めっちゃほほえましい。めっちゃ良い子。「良い子」も褒め言葉です。
    この作者さん、育児漫画を発表しており、SNSで発信していたのをリアルタイムで見ていました。そこから伺える「他人に対する姿勢」がとても好印象で、我が子を「自分とは違う一人の人間」として対峙している、そういう他者への好ましい姿勢がこの作品には非常によく表れていると思います。
    また、主役女子の名前が「真珠(まじゅ)」というのもすごく好きです。
    海の宝石である真珠は、時間をかけて小さな核に真珠層を重ねてできあがっていくもの……人生はそうありたい。天然のバロックパールのように、それぞれ違う形で、美しいものを重ねて、時には傷もくるみこんで、そうして育てていきたいものです。

    3巻でキリの良いところまで描かれており、完結はしています。
    ただ、作者さんはもう少し先まで描くつもりで構想をしており、各話プロットも出来ているそう。
    その「真のエンディング」が見たい!
    ダラダラ続く心配も無い、あとは描くだけ段階の真のエンディングを見るために、まずは少しでも広めるためにレビューです。
    編集部への要望は既に出しました。お気に召したらあなたもぜひ要望を出してください。

    『エスパー魔美』のあの二人に並ぶ、「この二人ゼッタイに一生うまく行くわ」という気分になる安心安定感のあるカップリング、バレンタインデーに是非どうぞ!
  • 手袋を買いに

    新美南吉

    ラストだけ苦手だけど、好きな話
    2026年2月13日
    低学年の時の国語の教科書に載っていました。
    寒い冬のあたたかい話で、ほのぼのとやさしい気持ちになります。
    子狐の差し出すおててに「ヤダ〜、キュート〜〜〜!」ってなります。手袋をはめた姿のかわいさも想像して悶えますね!

    ひねくれ者なので、ラストの母狐の台詞にイラッとするため星マイナス。
    あれさえなければ、ほわっとした気分のまま終わって良いのにな〜。一気に教訓的な感じになってしまってもったいない。大事なことだから2度なんだろうけど、せめて1度に……まあ0度でも充分大事なことは伝わると思います。

    絵本もいろいろ出ていますが、黒井健さんの絵のものが、ふわっふわで上品かわいいのでおすすめです。
  • ごん狐

    新美南吉

    「オリジナル版」と読み比べてみた
    ネタバレ
    2026年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ この、『赤い鳥』に掲載されたバージョン……現在広く知られ、教科書にも掲載されているこのバージョン以外に、著者自身の「オリジナル版」がある、と知って、読み比べてみました。
    「オリジナル版」を良しとする意見、および、赤い鳥掲載版には齟齬が見られるという意見、いずれにも私には同調できるものはありませんでした。
    ただ、この『ごん狐』と『手袋を買いに』が同著者であると子供時代にわからなかった、その理由はわかった気がします。
    「オリジナル版」の『ごんぎつね』は、『手袋を買いに』と同じ作者だな、と感じられる雰囲気で、赤い鳥版は他者による大きな手入れによって「南吉らしさ」が減少しているのだと納得しました。

    根本的に、自分はひねくれ者なので、『ごんぎつね』という作品は好きではありません。
    悪さをする狐が、自分の都合の良い「善行」をして、最終的には兵十に罪悪感を植え付けていくという、自己中心性の強さが気に入らないんですよね。狐なりにがんばったのはわかる、けどそれを良しとするかどうかは別の問題。
    このお話の構図は、「いじめっ子がいじめた相手に謝罪をしに行く」のと同一性がある。ごんがしていた悪さを「いたずら」として軽くしか表現されていないあたりにもその感じがある……菜種がらに火を付けるのって、けっこうヤバい犯罪なのでは?と思うんですがどうなんでしょう。
    で、いじめっ子がいじめた相手に謝罪をする、というのは、いじめっ子にとっては救いになるけれど、いじめられた方には決して救いになるとは限らない……そんな思想持ちの自分にとって、この物語は「良い話」にはなり得なかった。
    「オリジナル版」の大きな違いとして、ラストにごんの心情が入っている、というのがあります。
    それを含め、「オリジナル版」は「更生した不良の自己陶酔感」が強い。ある意味「わかりやすく良い話風」になり、現在でも作劇においてよくあるパターンではあります。しかし、それを良しとしないタイプの自分には、手入れをしたであろう鈴木三重吉に対して勝手に親近感を抱いてしまいます。特に、栗を置いていくのは神様の仕業と思われたことに対するごんの思考が重めのストーカー気質って感じで、ここに手入れをするのもわかるわぁ。

    「オリジナル版」は、立命館大学、ごんぎつね、と検索すると出てきます。ご興味ある方はどうぞ。
  • Gメン

    小沢としお

    自分はこの作品のターゲット層ではない
    ネタバレ
    2026年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みで読んでみました。2巻途中で離脱。
    単純に自分がこの漫画のターゲット層ではないということで中立の星3。
    うっすらと拒否反応が出る「男性っぽさ」が作品全体に染み渡っていて、どうにも苦手でした。
  • この子じゃない!

    うぐいす祥子

    子供の一言が何よりも残酷だ
    2026年2月6日
    35ページ。
    行方不明の子供が記憶喪失になって帰ってきた……というところから始まるサスペンスホラー。
    その狂気は哀れでもある……つらかったね。
    作者買い、安定のうぐいす祥子ホラーです。
  • じんじょり祓い

    うぐいす祥子

    嫁のアウェイ感を誇張するとこんなホラーに
    2026年2月6日
    25ページ。
    普通とは異なる風習での葬儀、謎の「じんじょり」、そして彼女は。
    安定のうぐいす祥子ホラー。好きです。
    嫁の立場から見ると、慣れない夫側の実家の親戚に囲まれたアウェイ感にちょっと覚えもあったりします。こういうアウェイな状態で夫がどう行動するかで、夫婦のその後が決まるよね!
  • JKからやり直すシルバープラン

    林達永/李惠成

    演出と思考回路がどうにも合わなかった
    ネタバレ
    2026年2月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みになっていたので読んでみました。2巻途中で脱落です。
    連載当時、けっこう名前をよく見る作品だったので、気になっていました。
    当時はまだ異世界転生とかが今ほど隆盛していなかったためか、今なら3コマで終わるような死に戻り説明ターンが比較的丁寧に描かれていました。
    が、死に戻る前の主人公の人生に対しての描写が、状況面は説明されていても精神面の描写が足りなかったです。
    死に戻り後の行動も、いまいちよくわからない……没落の原因がわかっているのに、まずそれを防ごうっていう方向性じゃないのが理解できない。ただ「節約しなくちゃ!」ってなるのが、自分の理屈回路ではどうしてもわからなかったです。
    特に、父親が自死してしまっている設定の中で、まずそれを防ぐことが最優先にならないのが本当に理解できない……父との確執も無かったようなのに、なんかスルーされてるんですよね。そういえば、死に戻り前の状況での母親についてもスルーされてますね。
    あくまで「自分の老後」を守るためだけに行動している感じで、「他者を守る」ことに美しさを見出すタイプの自分には、物語に入り込めなかったです。
    あと、なんか演出がもっさりしていてそこはかとない不自然さがあるな……と思いながら読んでいたのですが、あとがきで作者さんが日本人ではないことを知りました。
    近年のいわゆるタテヨミ作品の演出の弱さは、決して「タテヨミ」という表現手法だけのせいではないんだな〜、という気持ち。
    説明がセリフ頼り(しかも脇役達の心の声を使うことが多い)というのは、いささか拙く読みにくかったです。

    演出にも登場人物の性格にも、ずっと感覚的なズレが生じるのがどうにももにゃもにゃするので脱落。
  • 高嶺と花

    師走ゆき

    主人公くらいの娘がいる身にはちょっと……
    ネタバレ
    2026年2月6日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 土曜の無料読み企画で読んでみました。
    1話目を読み切るのにも苦労して脱落です。1冊読みきれませんでした。
    根本的に「俺様」系が趣味ではない、というのを差し引いても、笑いとしての「俺様」感も足りなかったです。
    女子高生と社会人、という組み合わせもかなり苦手で、娘を持つ親の身としては、主人公をこの物語の状況に置く、主人公の親にドン引きです。
    そして、主人公のお相手である男性キャラが……「俺様」なのは置いておいて、社会人感が無さすぎるのが一番つらかったです。せいぜい2歳上くらいという印象。金持ち感も薄かったです。
    あっちこっちで辻褄が合っていない印象も強く、読むのに集中できませんでした。
  • 異世界美少女受肉おじさんと

    池澤真/津留崎優

    カオスの中に一筋の芯、絶妙なバランス感
    2026年1月30日
    現在16巻、各巻194ページ。ずっと連載を追っていますが、いよいよ連載が大詰めになってきたこのあたりでレビューです。
    20巻以内での完結を「それくらいの長さが一番読みやすい」という理由で作者さんが目指しているので、だらっと続く心配もありませんし、気になっている方はいかがでしょう、そろそろ手を出してみませんか。
    異世界転生に性転換をプラス。なかなかのカオスっぷりに勢いのいい笑いで、細かいところは吹っ飛ばして楽しめる(ただしかなりよく考えられている)感じです。「おっさんと元おっさんのラブコメ」なので、絶対BL許せないタイプだと合わないかもしれません……が、BLに興味はない、くらいでしたら、それを理由に避けてしまうのはもったいない気がします。
    単なるコメディーではなく、コミカルな中にグッときたり、BLとかNLとかの枠では語り切れない気持ちのゆらぎが、絶妙なバランス。こちら、作者さんのお二人がご夫婦で、男女両方の目線が入っていることや恋愛と相棒との両方の感覚を体感しているというのが、この作品の屋台骨になっていると思います。
    主役二人の転生前の関係性とかめちゃくちゃ良いし、その土台があるからこその転生後のカオスでコミカルな苦しみが良いし、変化にも説得力があるし、笑っちゃかわいそうなんだけど笑っちゃう。
    12人の女神がそれぞれの勇者を召喚という設定で、召喚された各勇者がまたみんな良い!厨二素直なシュバ君も良いし、不憫不器用カワイイなずなちゃんと、宝塚系派手派手ライトニングさんが登場する6巻あたりからはぐぐっと面白くなりました。ちらっと見える転生前の話が合わさって、もうこんなん泣かされるだろうが……。外せないのは獅子井さん(12巻登場)。わかる、そのオープニングとエンディングの感じ!肩パッドと呪文詠唱!富士見ファ◯タジア全盛期を知っている世代にはたまらないカッコ良さです。
    あと、ダークエルフのマーガレットさん(13巻登場)が、すっげーイイ女なので見て。
     見 て 。

    「愛の女神の呪い」……壮大な伏線なのか、はたまた特に裏は無いのか、と心の片隅で考えつつ、激アツ展開を楽しんでいます。
    連載中につき、星評価およびレビュー内容は適宜変更。
  • 悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される

    ほしな/ぷにちゃん/成瀬あけの

    主人公が好きになれなかった
    ネタバレ
    2026年1月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で16巻まで読みました。
    乙女ゲームの世界に転生、ということで、まずは乙女ゲーム「本編」の悪役令嬢としての話、そこから「続編」での話、となっています。そのあたりの設定が中途半端で、異世界転生ものの醍醐味が薄れ、フツウの少女漫画になっている印象です。
    「本編」で前世の記憶を取り戻したのが、断罪イベント直前で……「運命に抗う悪役令嬢〜幼少期からの努力を添えて〜」が好きな自分としましては、いささか拍子抜け。特に努力もなく、なんとなく隣国の王子の寵愛を手に入れたという印象で今ひとつ。
    また、「続編」の知識はゼロ、という設定も、知識があるからこその気苦労、というポイントも好きな自分には物足りなかったです。
    まあ何よりも、主人公の性格が好きになれなかったんですよね。隣国に行ってから、「本来のヒロインに負けないようにする」ことが、自分を磨くことではなくて、ヒロインを王子と接触させないようにする、というあたりが……王子の気持ちを無視した方向性で自己中心的、好みじゃないです。本来のヒロインであるアイシラも惚れ薬盛ったりするし好きじゃなかったです。
  • 泣いた赤おに(小学館文庫)

    浜田廣介

    名作だけどひねくれ者は赤おにに腹が立つ
    ネタバレ
    2026年1月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 23話入りの童話集。
    巻頭作をはじめ、いくつかは幼少期に読んだことがあり、内容紹介文に「日本のアンデルセン」という言葉があるのも納得の作風。
    作品として良い部分も、私が感覚的に苦手な部分も、確かにアンデルセン作品に近しいものがある。

    表題になっている『泣いた赤おに』についての覚書レビュー。
    表題作、幼稚園の頃に絵本で読みました。
    ラストで泣きながらも、赤鬼が泣いてるのにはなんとなくムカついたひねくれ者です。
    当時はよくわかっていなかった「なんとなくムカつく」を、繰り返し考えて行き着いた現在の感想。
    赤鬼は、青鬼という得難い親友を持ちながら、自ら手を離した愚か者だと思っています。言うなれば赤鬼はキョロ充……おとなしいグループに居るのに陽キャの華やかさに憧れて、本当の仲間を粗末に扱うという。陽キャ仲間に入れてもらうために親友を差し出し、お茶とお菓子を貢ぎ続ける赤鬼、哀れですらある。
    やられるフリをする、という案は青鬼の発案ではあるけれど、赤鬼はごちゃごちゃ言いつつも結局実行してしまうんですよね。それだけはできない、って拒否することもできた。この案は、青鬼が赤鬼に与えた最後のチャンスだったんだと思います。
    赤鬼みたいなタイプって、芯がない。こういうタイプは裏切るし、その裏切りを正当化したり悲劇のヒロインぶったりする。こういうタイプと友達にならないようにしよう、という教訓が得られるお話(青鬼視点)だと思っています。
    もしくは、優先する相手を見誤るな(赤鬼視点)。

    人間に憧れて心が離れていく親友を見ながら、泣きたかったのはずっと青鬼の方だったよねえ。
    青鬼は、きっと別の山奥で別の鬼と出会い、ひっそりとしあわせに暮らしていると信じています。
  • 辺境ぐらしの魔王、転生して最強の魔術師になる

    村市/千月さかき/吉武

    いろいろピッタリ合わない
    ネタバレ
    2026年1月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で3巻まで読みました。
    前世設定とか、幼少時『泣いた赤おに』に強い印象を植え付けられた人間としては悪くない。他のいろんな設定も、いろいろ考えてるんだろうな〜、と悪くはないと思います。女子キャラの扱いは、主人公の装飾物感が強くて好みではありません。
    ただ、諸設定やキャラクターの心情描写、全体的に「折り紙のカドが揃わない」感じがして、ずっと読んでる自分の心持ちの据わりが悪いです。そんな居心地の悪さで離脱。
    一番引っかかったのは、やけに「人間のフリをする」という目標が強調されていたこと。……主人公、自認が「人間」じゃないの?一応男爵家で、人間の両親から生まれていると認識してるんだから、せいぜい「フツウのフリをする」止まりな気がしますが……こう、「特別」である自分という、チートなろう系のヤレヤレ感がジワ〜っと滲み出てくるようでいまひとつ。……母親が誰かが妙にぼかされているので、今後「実はすごい精霊の血筋でした〜」みたいなのを出そうと手ぐすね引いてる可能性もあるな、という気持ちと、特に考えてない可能性と……実際にどちらなのかは気になるところ。
    個人的には、「魔王」が実際には魔王ではなかったのも微妙なポイント。意志の強い悪役ってけっこう好きで、魔王という存在も観念的に好きな部類です。それが転生ってことで、タイトルからダークヒーローものを少し期待したんですけどね〜。
  • メメント飛日常

    カラシユニコ

    ふわっとふしぎ
    ネタバレ
    2026年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 224ページ。
    9篇入り短編集。
    ふわっとしたちょっと不思議な話。自分は偏った趣味の人間なので、イメージに偏ってもいない、メンタル深掘りに偏ってもいない、そんなこの作品集には掴まれるものがありませんでした。いまひとつ芯が感じられなかったです。
    ふんわり系が好きな方には良いかもしれません。
    オムニバス、と作品説明文にはありますが、個人的には特に統一感も感じられないので「オムニバス」と呼ぶのはなんだか違う気が。フツウに短編集だと思います。
  • パラレルリープ・シンドローム 連載版

    タカハシノブユキ

    絵は良い、主人公の魅力がわからない
    ネタバレ
    2026年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 8話まで読んで脱落。中立の星3。
    絵がなかなか良かったので読んでみました。
    失恋からのやり直しを繰り返す話、大量にあるパラレルワールドを行き来するんですが。
    何でもアリなパラレルワールドを楽しめるなら良いかと思いますが、主人公が好きで追い求めている「春呼さん」は何なのか、と白けてしまいました。
    パラレルワールドに居る「春呼」は、主人公の元々の世界に居る彼女とはかなり中身が違う。それでも「春呼」と結ばれるために奔走する主人公に、この人彼女のどこが好きなんだろうなって。しかも、パラレルワールドで「違いにも限度がある」ってなったのは、外見がムキムキマッチョな「春呼」と結ばれてたバージョン。
    つまり、好きなのは外見……。誰かを好きになるって、外見だけではなく中身までの総合、魂のつながりであってほしいロマンチストとしてはガッカリ。原動力が「彼女という存在そのものへの一途な想い」ではなくて「自分の成功への執着」でしかないんだなって。
    そこに、主人公のことが好きなカワイイ幼馴染が配置されてて、自分の苦手な方向性での男性ドリームって印象でした。
  • 妹に婚約者を譲れと言われました 最強の竜に気に入られてまさかの王国乗っ取り?

    hi8mugi/柏てん/COMTA

    造り粗めのライトファンタジー
    ネタバレ
    2026年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で読みました。
    ライトなファンタジー、造りは粗いです。
    恋愛寄りなのか政治寄りなのかよくわからないまま、なんとなく続いてなんとなく終わりました。
    ツッコミどころも大量ですが、不快感のあるツッコミどころではなかったのと、コメディー寄りのライトさがある展開だったのでなんかまあいいやって流しました。
    主人公の出身国の隣国との「言語の違い」描写はあるのに、その他のもっと遠い国との言語差は完全無視だったのは、ちょいと雑すぎるのではないかとは思います。序盤では本格的にしたくてがんばって考えたものの、めんどくさくなって放棄した……という印象で、もうちょっとやる気出そうよという気持ち。
  • 聖女の魔力は万能です

    藤小豆/橘由華/珠梨やすゆき

    礼儀正しい人が好きなので脱落
    ネタバレ
    2026年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で読んでみました。
    1巻で脱落です。
    いまいち状況に納得がいかないまま、だら〜っと進んで行くのに耐えきれませんでした。理屈屋なので。
    とりあえず、聖女として召喚しておいてあの扱いはひどい……王子が無能すぎるのはもちろんだけど、周囲の人間みんな立場をわきまえるとか礼儀とかが無い。「聖女」として召喚された内の一人とわかっていて、あの研究所長の振る舞いは……無礼でしょ。そして、主人公が大怪我してる人間に対していきなりポーションを「飲みなさい」ってやるのが、思いやりも礼儀も無さすぎてびっくりしました。礼儀は重んじるタイプなので、この主人公は好きじゃないな〜。
    ポーションの効果が5割増しっていうのもただ「品質の都合で出荷できない」で済ませて、そのまま大量に作り続けさせるっていうのが、あまりにも訳がわからなかったです。すごい事態じゃん、ちゃんと原因究明とかしようよ。出荷できないなら無駄に作らせ続けるのはもったいなすぎるじゃない、材料が。
    薬草を扱う部署がメインに置かれている中での、薬草の扱いが好みではなかった。「薬草を料理に使うなんて!」みたいな感じでやってましたが、ああいうハーブは料理とは切っても切れない関係だと思います……実際に食べてみないと薬効はわかりませんし……。薬草がサブの位置付けならそれもまあアリですが、メイン要素として据えるのならばもう少し考えてほしかった。個人的には、お料理は塩だけの味付けで美味しいです。むしろハーブ入ってない塩だけの方が好きです。現代日本の食生活に比べたら「単調で飽きる」ということはあるかもしれませんが、「不味い」ってことはなかろう……材料の鮮度が低すぎて腐りかけっていう場合以外は。
  • コスメティック・プレイラバー

    楢島さち

    苦手要素のフォローが入らないままだった
    ネタバレ
    2026年1月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ キャンペーンで無料になっていたので読んでみました。2巻で脱落です。
    脅しから始まるストーリー、しかも無理矢理職場でコトに及ぶという、かなり苦手なスタート。
    それでも、あの無理矢理に及ぶまでの説明ターンがあるかな〜と思って読んでいたら……何も無いまま1巻が終わってしまいました。
    いやまさかそんな、何か裏付け心情描写があるんだよね?と2巻も読みましたが、やっぱり何も無いまま2巻も終わってしまいました。
    何も無いので感情移入ができませんでした。
    スピンオフの話も収録されていましたが、こちらも立場を利用した脅しに近い関係性、本編カップルと被っている印象でした。
    外商が「花形」な店舗と「窓際」な店舗がある、という説明が入っていましたが、百貨店の外商はセレブ相手の重要部署だと信じていたので、この説明は実際のところ現実でもそうなのか作品内だけでの設定なのかというのが気になっています。教えて、セレブの人もしくは業界の人。
  • 作者の画力が足りない。

    次見やをら

    目指してはいけない希望の星
    2026年1月16日
    169ページ。
    この作者さんの屈託のない感じがけっこう好きです。
    中でもこの全力で自虐ネタなこの作品が妙に好きで……けどこれに星5を付けてはいけない気がするw という星4つ。
    画力の足りなさを正攻法の努力ではなく回避型でごまかしていこうという、『月刊少女野崎くん』の夢野咲子センセイの「背景描けない」エピソードが重なって見える……そして漫画を描いていたり描いたことのある人間にとっては、共感と安堵感で楽しく読め、ふと我に返って戒めともなる、なかなか味わい深い作品です。
    自虐ではあるんだけども、卑下してもいない、「事実だから仕方ないよな〜」という曇りなき眼な印象で、ある意味まっすぐだったり真面目さだったりがあるのが好感度高い。
    それにしても、今の若い方々は「素材」が豊富だしデジタルを使いこなしていてうらやましいですな〜。私の若い時分にはアナログしか選択肢は無かったし、コピペもそう気軽にできるものではなかったのう……ヨボヨボ。
    そしてこの作者さん、「画力が低い」とは言いつつも、2026年現在まで着々と作品を発表し続けており、当然きっちり画力も上がっております。継続は力。しかもアニメ化作品まである。自分の画力が足りないな〜って思っている漫画描きには、ある意味希望の星な気がします(ただしここを目指してはいけない)。
    画力だけ高くても、漫画って面白いわけじゃない……自分の画力を逆手にとったこの漫画、かなり面白かったです。
    単行本発売後にも数話発表されており、pixivコミックで読めるのでぜひぜひ。
  • 賭博黙示録カイジ

    福本伸行

    破天荒なエンタメの中に人生の気付きも
    2026年1月16日
    お正月の無料読み企画で読みました。
    ネタ元として有名な「カイジ」、ひとつの作品としてではなく、複数シリーズにわたって続けてるんですね。このシリーズ最初の13巻には4エピソード入り。あの有名通貨「ペリカ」までは入っていなかったので、そこは少し心残りです。その内読みたい。
    悪役側が言ってることにも一理あるよな〜って思わされちゃうのが、けっこうリアル。現実でもこの「一理ある」感じで人を丸め込んで搾取する、というのは、かなりよくある事例だと思います。
    そして主人公がクズいのも、どっちもどっち感がバランス良くって面白い。けど、主人公、かなりダメダメとは言え、根っこのお人好しさがなんか良い。なんだかんだで、最終的に他人を助ける方に動いちゃうっていう。
    『限定ジャンケン』では仲間の裏切りを心底軽蔑し、『鉄骨渡り』では石田さんの勇気に涙し、『Eカード』では利根川さんの漢気に拍手……と、楽しませてもらいました。

    基本的にキレイなものの方が好きなので星は4つ止まりですが、面白いのは確かです。
    2026年1月現在、読み放題でこの4エピソードは全部読めます。
    ネタ元としての『カイジ』初級認定ぐらいは、ここまで読めばもらえるんではないでしょうか。
  • 大奥

    よしながふみ

    確かに力作、個人的にはうまくハマれず
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 以前途中まで読んでおり、お正月の無料読みの機会に改めて読みました。
    突飛な設定を突飛なだけでは終わらせない、最後まで読ませる、それはさすがのよしながふみ作品……なんですが、私、どうにもこのお話の内容をあまり覚えていられないんですよね。何故だ。昔から大河ドラマも人物が覚えられずに挫折したり、日本史も好きだけど成績が悪い、という謎現象を抱えて生きているんですけど、そこら辺と関係してるんでしょうか……。
    そのため「ここが良かった」「このキャラクターが良かった」という印象に残る部分が思い出せません。
    そんな不可解な読後感で星は中立の3。
    とりあえず、「春日局」のエゴが諸悪の根源で、「吉宗」の側近と「治済」がサイコパスということは(自分の基準的に)理解しました。あいつらヤバい。
    設定的には、そこそこ引っかかったり理解しきれない部分がありましたが、やはり疫病を持ってきたのは良かったと思います。この疫病の克服エピソードが一番すんなり読めました。
    男女の逆転ではあるものの、歴代徳川将軍などの史実がふまえられており、男女が逆転していても結局政策は同じ、という点が、微妙に入り込めなかった原因かとも思います。その「史実とのすり合わせ」部分が面白くもあるんですけども、一人ならともかく、何人もとなると、どうしても直感的に拭いきれない違和感はありました。
    個人的にスルーしきれなかったのは、さらっと混ぜられた「帝も男女織り交ぜての継承になっている」というところ。フィクションなんでまあ別にいいんですけど、作者さんの意識がそっちなんだなーっていうかあまり重要視してないんだなーって少しがっかり。
  • 盗掘王

    3B2S/Yuns(REDICE STUDIO)/SAN.G

    設定説明が文字ばかり
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で読んでみました。
    タテヨミと知らずに読み始め、1巻を読み切れずに脱落です。
    いろんな設定がポンポンと出てくるまではいい、けど説明が文字ばかり。その説明も不十分で、理屈屋のSF好きである私が満足できるものは皆無。そこに死に戻り要素もプラス。調味料多すぎ。
    理屈屋とはいえ、突拍子もない設定自体はそれはそれで構わないし面白かったりもするんですけど、この作品の設定は、突拍子もない、だけではない、なんか違和感があるというか……天然調味料じゃなくて化学添加物っていうか……美味しくいただけませんでした。
    演出も迫力がない……タテヨミフルカラーのこの感じ、前から何かに似てると思ってたんですが、あれだ、「フィルムコミック」だ!と思い当たってスッキリ。作品とは関係ないところですみません。
  • ある継母のメルヘン

    ORKA/Spice&Kitty

    どうして主人公が継母になったんだろな〜
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で1巻を読みました。
    星1レビューの多くが「横書きの逆開きで読みにくい」というのはいささか作品評価として不当な気はします。
    が、逆開きでなくともこれ読みにくい。
    情報を小出しにして興味を引くスタイルにしても、小出しすぎて物語に入り込むために必要な情報が圧倒的に足りない。
    そもそもどうしてこの主人公が後妻として迎えられたのかも不明、死に戻る前の義子達とのエピソードもどうしてそんなにこじれたのかがわからない、全然わからないところにギャグテイストの主人公がんばってるムーブを見せられても政治劇な雰囲気を盛り込まれても、戸惑いしかありませんでした。
    そしてこちらも、他に見たことのある海外フルカラー作品と同じく、演出が退屈。なんでかこう、平板というかツギハギ感があるというか。
    日本の漫画ってほんと技術を磨いてきたんだな〜、と感心しつつ、その礎を築いた手塚治虫氏に敬礼。
  • 我慢してください、大公様

    RIDI/JinSoye

    少女マンガでエロシーンスタートはやめて
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で1巻を読みました。
    主人公が「使用人に貴族の旦那が手をつけて生まれた」パターンで、その時点でだいぶ好きではないタイプの話。しかもエロシーンスタートで、「少女マンガ」分類でこれをやられるのがかな〜り苦手です。
    そんな自分の趣味は置いておくにしても、展開の遅さと演出の退屈さに脱落です。
    たまに海外漫画を読むと、どうしてこんなに展開が遅いのか……と不思議に思います。
    文化の差?
    あとは、主人公を異母兄の影武者に仕立てたいのかと思いきや、弟として大っぴらに育てることになってるのが、何がしたいのかよくわからなかったです。これじゃあ正妻が「憎い愛人の子供にわざわざ相続のお膳立てをしている」状態なのではなかろうか。
    いいね
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  • 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~

    フジカワユカ/理不尽な孫の手/シロタカ

    なにこれ……
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で1巻を読みました。
    記憶を持ったままでの転生(0歳スタート)、そしてなぜか転生先ではすごい魔法使いに……という設定。
    違和感いっぱいのストーリー展開と謎のエロネタ、これは耐え難かったです。
    転生のきっかけがまず違和感で、親の葬式の日すらあの態度の人間が人助けのためにあんな風に動けるかっていうところから微妙ではありました。
    が、転生後の諸々がもうなんか……母親の胸に性的な感情を持っている、親の夜事情に聞き耳を立てている、魔法の先生の下着を盗む、などなど、中身がおっさんであるにしても笑えない気味の悪さでした。
    トラウマで外に出られない、っていうのも、あの可愛がりようの両親であれば心配するのも解決するのも親であるのが自然だろうに、なぜか解決させるのは魔法の先生の役目に持ってくる。5歳の誕生日パーティーで「こんなことしてもらったのは初めて」とか言ってるけど、あの可愛がりようの両親であれば1歳から盛大にやってるのが自然。いじめっ子退治の際にも、父親に理不尽に叱る役割を割り当て……極めつけに「父親が使用人に手を出して妊娠させる」展開……しかもそれを、主人公に丸く収めさせるんですけど、その収め方もその裁量がさもすばらしいような描き方も………………なにこれ……と遠い目になりました。
    また、ふと「高評価レビュー」の1番上のを読んでみたところ、親関連で自分がおかしいと思った部分が、かなりの割合で「コミカライズ時における原作描写の省略」に起因しているらしい、ということが推測できました。
    作画自体は頑張っていると思うし漫画として成立はしているので星の数はギリ2をキープ。
  • 異世界から聖女が来るようなので、邪魔者は消えようと思います

    ばち/蓮水涼/まち

    なんかすごく設定がガチャガチャ
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワ無料読み企画で読んでみました。
    1巻を読み切るのにも苦労して脱落です。キャラクターの良し悪しはまだわからない段階ですが、設定に対する展開が全く理解できませんでした。
    転生者としての記憶と元々の記憶がどうなっているかの解説があったのは良かったです。その辺りがうやむやになっているものが多いので。
    で、もともとの乙女ゲーム内で、悪役令嬢が必ず死亡ルートになるところに理由付けがあったのも良かったです。
    ……が、その理由付けを思い出した主人公の思考回路が全く理解できません。
    「大国の女王との婚約が破棄できないから」という理由で殺されるのに、それを思い出した上で「円満な婚約破棄」を目指そうというのが、何でそうなるの?っていう。その理由、国同士のパワーバランスの話であって、王女の個人的な努力でどうにかなるような理由じゃない。つまり、生き残りのためには「婚約破棄を避ける」一択。そのために「聖女をいじめない」は必須でここは自分でどうにかできる、けど、自分の欲求オンリーで平民になるために婚約破棄してもらうっていうのは無理筋なのではなかろうか。
    というあたりから始まって、向こうでの侍女の態度があまりにあり得ないとかまあいろいろありますが、一番わけがわからなかったのは、主人公お助けキャラとして配置されている医師のダレンです。ダレンと主人公、旧交があるの……?にしてもどうして主人公はダレンの居場所を把握してるの……?ってかダレンの居場所を把握しているのにどうしてその居場所と同じである嫁ぎ先の国の名前すらわかってなかったの……?そんでダレンどうしてすぐに騎士の正体を主人公に教えてあげないの……?
    だいぶ脳みそがかき混ぜられる感じでした。
  • 魔石グルメ 魔物の力を食べたオレは最強!

    菅原健二/結城涼/成瀬ちさと

    解毒スキルの使い所が思ってたんと違った
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で、2巻まで読みました。
    絵柄、展開ともに、子供向けだなと思いました。トウの立ちまくった理屈屋は脱落です。
    「解毒スキル」ってかなり役に立つ気がするし、そこをうまく利用して話に組み込んでくるのかと思いましたが、解毒ができる→魔石の吸収ができる→ステイタス数値が上がる、という、せっかくの変わり種スキルがコンピューターゲーム式数値上げに帰結するだけだったのが肩透かしでした。
    主人公の母親の出自に対する嫁ぎ先での扱いがどう考えてもいろいろと理屈に合わないのもマイナス。
    まあその他ツッコミどころは多い感じなんですが、個人的には2巻終わりの方で大公の孫娘が主人公に対して「一緒にお風呂入る?」的な冗談をかましてきたところがとっても苦手でした。この調子で展開するストーリーには付いて行ける気がしない。
    やっぱりね〜貴族のお嬢様はね〜もっと気高く上品であってほしいんですわよね〜

    あと冒頭の女神様には「ステイタス数値が出てくるのは、正統派ファンタジーとは言わない!」と主張したい。きっとこの思想は老害思想だって思うけど、譲れない「正統派」へのこだわりがここにある。
  • 乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です

    潮里潤/三嶋与夢/孟達

    貧乏男爵が妾持ち子沢山なのがなんか許せん
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ カドカワの無料読み企画で1巻を読んでみました。脱落です。
    「乙女ゲーム」の設定がゆるい、っていうのは否定しないけど、それを言ったら「ギャルゲー」だって相当なものじゃない? と、反射的に思ってしまった冒頭からつまづきました。
    「女尊男卑」の価値観がある異世界……ということになっているらしいのですが、その世界を描いている側にそこはかとない男尊女卑感がある……っていうか、「女はバカだ」っていう精神武装をした弱いタイプっていうか……。
    転生前の、妙に「乙女ゲーム」を小バカにしている態度、BLコレクションが主人公の物だと信じてしまう愚かな母、卑怯で傲慢な妹……うんざりです。そして、あんな「妹とのラインを見せれば全て解決」しそうなゆるゆるなトラブルを、母親に洗脳されきっている様子もなく妹溺愛すぎてバグってる兄でもない主人公が、言われるがままに乙女ゲーフルコンプしているあたり、この主人公も大概だよなぁ?ってなってしまって……。
    転生後の設定も、主人公の父に対して「貧乏男爵のくせに妾囲ってんなよ」としか思えませんでした。でも主人公のヘイトが向くのは正妻の方なんですよね。けど、男爵家の窮状は、正妻に仕送りをしているという部分ではなく(そこは男爵側にもある程度利のある婚姻という契約内での話だと思うので)、「正妻に仕送りをしなければならないとわかっていて、現地に妾をつくって多数の子供をもうけた」部分にあると思います。
    結婚は契約であり、正妻の立場は強いもの。そのあたりをわきまえない「妾の子供」というのも、自分には苦手ポイントです。
    作者さんの価値観についていける気がしないしむしろ不快寄りなので、お別れです。
    いいね
    0件
  • 金色のガッシュ!! 完全版

    雷句誠

    ノリと設定が合わなかった
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 有名作品、日曜の無料読みで読んでみました。1巻あたり普通の単行本2冊分くらいのボリュームです。
    自分には合わない、バトル系少年漫画でした。中立の星3。
    バトル系そのものがあまり好きではないにしても、「呪文を唱えるとガッシュを媒介に魔法が発動する」という設定がこう……心を込めてみたいな設定も呪文を唱えるのも主人公側で、ガッシュ自身は何をしているのかという……。
    「ポ◯モン」は元々がゲームであったので、主人公がモンスターに戦わせるという構図を取らざるを得なかったわけですが、最初から漫画でこの設定は……銃に例えるなら、心という弾丸を込めるのも呪文という引金を引くのも主人公、ガッシュは銃身にあたるでしょうか。それでガッシュが「成長」するとか、魔王になるバトルとかって、なんかよくわからなかったです。
    主人公の天才設定も個人的には邪魔でした。

    とりあえず、生きてて言葉が通じる子供を「誕生日プレゼントとして」って言う父親に引きました。
  • 穏やか貴族の休暇のすすめ。@COMIC

    百地//さんど/8KEY/孫之手ランプ

    スローライフ系かと思ったら違った
    ネタバレ
    2026年1月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料企画で読んでみました。2巻までで脱落です。
    タイトルから、スローライフ系のほのぼの異世界漫画かと思って読み始めましたが、違かったです。
    異世界から異世界への転移、というのが珍しいな……とは思ったんですが、元の世界の情報が希薄。ほぼ変わらない世界らしいけれど、どこまで同じなのかがわからない。言葉と文字、文化の感じ、そこらは同じみたいだけど、地理は?歴史は?人物は?とまあ気になるところてんこ盛り。そのあたりがもう少しわかるかなって思って2巻まで頑張ったんですが、その時点で元の世界要素はガン無視のまま進みました。
    全体的に説明不足感(原作未読のため原作コミカライズいずれの問題かは不明)もあり、ファンタジーとして楽しむにはあまりにも骨格が弱かったです。
    迷宮の設定は非常にコンピュータRPG的。迷宮で出るという「テディベア」やら「絵画」やらって、それ開発者がおふざけで入れたハズレアイテムじゃね? 実在感が全くと言っていいほど無い設定で、これも自分の求めるファンタジーからは程遠かったです。
    まあ、要するにはBLっぽい絡みを描くためだけの舞台装置ということでしょうかね。
    個人的には、信頼関係が成立していない者同士での「頭なでなで」がかなり苦手なので、その点でもこの作品は(BLとして見ても)合いませんでした。……真面目にギルドの受付として仕事をしている男性の頭をなでる、失礼にも程があるよね。これ、自分がやられたらブチ切れる自信がある。

    漫画的演出力も弱めで、盛り上がりに欠けました。
  • 誰何Suika

    つばな

    人を現実世界につなぎとめるもの
    2026年1月2日
    1・2巻165、3・4巻149ページ。
    かわいい絵柄に不思議な世界、そして哲学み。そんな作者さんのアイドルものってどんな?と思いながら読んだところ、思った以上に通常運転でした。歌って踊るアイドルの元祖はアメノウズメの命だろ……って考えていたので、作者さんと心でガッチリ握手です。
    作中に出てくる歌詞の「がんばれ」に対する作者さんの思考がまた、わかるぅ〜〜〜ってなっているので、私もこのアイドル部を応援しつつアイドル部に応援されながら続きを追おうと思います。
    「がんばれ」は安易に言うとひどい攻撃になる言葉ではあるけど、「がんばれ」としか言いようのない時も確かに存在するんですよね。
    そこに入っている気持ちや信頼関係次第で、同じ4文字の発声が全く別の意味で相手に届く、言葉が単なる文字列ではないことが顕著にあらわれる、それが「がんばれ」なんじゃないかな……などと思いつつ、私もがんばっていきたいです。
    連載中につき適宜改稿、とりあえずの星4。

    顔が消えてる子が大きなリボンを付けているのは、ムーミン谷のニンニへのオマージュですかしらね。ニンニのエピソード、好きです。
    ……アイドル部の面々のネーミングが「さつまいも」なところも、なんか脱力感あって好きです。
  • 銀河鉄道の夜

    宮沢賢治

    それは生涯終わらぬ旅路の導きの鐘の音
    2025年12月26日
    言わずと知れた未完成の名作、「最終稿」版。
    この作品で今も自分の心の指標なのが「途上にあり求め続ける精神」です。
    正解のない問題に「答えがない」と思考停止するのではなく、「それでも答えを求めて最善を進む努力をする」。
    作中で交わされる、神さまについての問答がとてもとても印象的。
    「ああ、そんなんでなしにたったひとりのほんとうのほんとうの神さまです。」というジョバンニの台詞に感じる、求めてもたどり着けないもどかしさや強い憧れ、自分はこの感覚と共に生きていきたいと思っています。
    これは賢治自身の魂の核でもあると思っていて、法華経信仰が有名な著者ではありますが、この物語を読む限りでは「法華経そのもの」を頭から信じ込んでいたわけではないように思います。キリスト教的描写も出てきてかつそれを否定するのでもなく、また「ハレルヤ」をわざわざ「ハルレヤ」に訂正しているあたりに「キリスト教そのものを書いているのではない」という意識が見える。それらに考え方の違いへの寛容と既存の宗教にとらわれない「たったひとつのほんとう」への希求心を見ています。
    けれども、カムパネルラに見えてジョバンニには見えない景色、「あなたと私は違う」という絶望、その違いがある限り「みんなのほんとうのさいわい」は実現不可能なのではないかという現実……。
    それでもより良きひとつを求めて行動をするために、先に行ってしまった憧れそのものの存在の幻影を追っていく。それは生涯終わらない旅路で、カムパネルラはその名の通り、くじけそうな時に響いて、下を向いた顔をふと上げさせる、導きの鐘の音なのではないかと思うのです。
    そして、その生涯終わらない、という点において、この作品が「未完成」であることがまた相乗効果を生んでいるようにも。

    賢治自身、「ほんたうのさいはひ」を求めながら、心の内に結晶している原石を並べて星座を描くように、自身と、想定した読者(童話よりも少し年齢層の高い少年層)の道しるべとなるように、この物語を記していたように思います。妬んだりする醜い心も、他者に対してほんとうのさいわいを望む心も、ひとしく人の心として、銀河の中に明滅するように。

    初期の長野まゆみさんの影響もあり、宮沢賢治作品は「旧字体」で読むのがより好みです。硬質と評される文体に画数の多い字体が合わさり、本来の輝きがあらわれます。

    字数足りない〜!
  • 銀河鉄道の夜

    ますむら・ひろし/宮沢賢治(原作)

    原作に忠実にして著者世界も存分な傑作
    2025年12月26日
    パワープッシュになっていた機にレビュー。
    『銀河鉄道の夜』との出会いは、国語の授業で途中まで観たアニメ映画でした。そこからずっと心の真ん中を占めて、今に至ります。
    アニメ版は、少々の演出的改変はあれども、音楽から何から何まで、そして宮沢賢治本人へのオマージュ、宮沢賢治の作品宇宙を包括するような造りになっていて、本当に価値ある名作になっています。特にラストの一文が、『銀河鉄道の夜』という未完の作品の本質を示していて素晴らしい。
    対して、アニメ版の元になっているとはいえ、こちらのますむら版は、原作に忠実。ますむら氏本人が宮沢賢治作品を深く愛して尊重していることが窺える、こちらも素晴らしい傑作です。
    この、キャラクターを「ますむら世界の猫」としてえがいたのが大成功だったと思うんですよね。
    原作を読んだ個々人の心の中に住むジョバンニとカムパネルラを破壊しない、ふわっとした中立性。また、全体の世界観も、ますむら世界はイーハトーヴという概念から派生したヨネザアドが基盤になっているため、無国籍感があります。これらの奥に見える「どの価値観にも倚らない」という意識こそが、『銀河鉄道の夜』という作品にとって必要な核心であり、それを目に見える形で示した本作品は、とてもとても価値があると思います。このますむら版に息づく意識無しにアニメ版の成功も語れないです。
    また、初期形も併せて漫画化され収録されています。自分が若い頃は、この初期形を目にする機会が無かったため、ますむら版で初期形が見られたのは非常にありがたかったです。

    ……で、この場を借りて、最近私が得た知識を『銀河鉄道の夜』好きの皆様と共有したいんですが。
    「アスパラガスの葉は!あの繊細ふわふわじゃなくて!!はかまと呼ばれてるあの三角形のことーー!!!」ナ、ナンダッテー!
    ジョバンニがお店のウィンドウで眺めていた星座早見盤を飾っていた「アスパラガスの葉」、この漫画版でもふわふわで描かれていて、自分もあのふわふわが葉だと信じてたんですけど、なんと、三角の方なんですよ……。
    宮沢賢治が理科教師であったこと、劇中に出てくる「三角標」との共通性、合わせて考えると賢治本人がイメージして書いたのは三角の方が正解ですね。なんでアスパラ……と思ってはいたんですよね……。
    はい、ふわふわの方だと思っていた人、恥ずかしがらずに挙手&握手!
  • 君にかわいいと叫びたい

    ハッピーゼリーポンチ

    ぎゃあああ〜〜!ぎゃんわいいいい〜〜!!
    2025年12月26日
    ページをめくるごとに脳内で「かわいい」の叫びが止まらない!
    ナイス友愛!(スタオベ)
    タイトルはスラムダンクのあのメロディに乗って聞こえてきますね!

    1巻155ページ。
    かわいい〜!とにかくかわいい〜〜!!
    桐山さんも南さんも、二人ともすっごくかわいいよ!てぃあらちゃんもかわいいよ!
    他のみんなもかわいいよ!
    テンションの高さもかわいいし、仲良くなりたいオタオタ感も、みんなみんなかわいいーーーー!!
    かわいいと叫ぶたびにIQが下がってかわいいで埋め尽くされてHAPPY…………

    ってな感じで、すごく平和にかわいいです。なんか勢いもすごいです。この朴訥な絵柄がまたかわいいです。
    間に挟まれるキャラクタープロフィールもみっちり情報量多くてかわいいです。
    かわいいしか言ってない気がしますが、なんだったらこんな長いレビュー書くより「かわいい」の4文字で終わらせていいんじゃないの?って思うくらいにかわいいです。
    女の子同士で「かわいい!」って言いながら笑い合うのって、生命力上がりますよね。
    真面目な話としては、子供の頃に奪われた「かわいい」を大人になってから取り戻している二人の様子が、すごくすごくかわいいです。ハウリング起こしそうな二人の共鳴っぷりがすっごくかわいくて元気が出ますね!
    とりあえず、かわいいは魔法の呪文なので、積極的に唱えていきたいです。最近、小さなぬいぐるみとミニチュアのティーセットを買いました。かわいい!めっちゃかわいいーーー!!

    勢いに乗って笑いながら読める、ちょっぴりしんみりしても秒で元気モードに切り替わる、「かわいい」満載のこの作品で、あなたもかわいいと叫びませんか。
    「かわいい」は外面だけのことではなく、それぞれの「特別」によって湧き上がる魂。
  • 姫と騎士たち

    山本白湯

    クラッシュしないユートピアサークル
    2025年12月26日
    153ページ。
    サークルの姫、というと、勘違い系逆ハーレムとか同性への妬みとかが思い浮かんで、あまり良いイメージがないのですが、そういうのではなく大変に好ましい青春群像劇でした。
    大学の漫画サークル、二人の「姫」を中心にした物語。
    「姫」は二人ともガチの漫画描きで、互いの力量を評価しているのが好ましい。冒頭で、塩之崎さんが谷崎さんの漫画を読んだ時のシーンで「あっ、この子ガチじゃんw」と好感度が爆上がりして、購入を決めました。
    姫二人以外にも、それぞれのキャラクターが「人との交流」をきっかけにして自然と変化していく様子が良くて、ああ、学生時代ってこういう感じが確かにあったよなぁ、と懐かしく眩しい思いがしました。会長がサークルを箱推ししているように、この作品も箱推し漫画ですね。

    電子112ページで谷崎さんが塩さんにかけたあの言葉、そして本編ラストで会長が谷崎さんにかけたあの言葉、あれって創作をしている人間にとってこの上ない殺し文句ですよね〜。すごく良かったです。

    2025年12月現在、読み放題に入っています。読みホ契約者はぜひご一読を!
  • 山人が語る不思議な話 山怪朱

    田中康弘/水谷緑

    演出のために改変を加えたのが非常に惜しい
    ネタバレ
    2025年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パワープッシュになっていたので立ち読みしてみました。中立の星3。
    絵柄など全体に派手ではなく、それが「実話怪談」によく合っています。
    かなり良さそうだな、と思って、原作の方も立ち読みしてみたところ、原作からの改変演出に気付いてしまい(『蛸杉仙人』)、その時点で私にとってはこの漫画版はアウトになりました。とても惜しい気持ちです。
    決して、すごく大きな改変というわけではなく、漫画で見せるために少しいい感じにしたい、という変更だと思います。けれども、『遠野物語』に通ずるところのあるこちらの原作、遠野と同様に創作ではなく「採集」したものなわけですよね?採集段階で語り手による誇張などが無いとは言いませんが、採集したものに尾鰭をつけてしまったら、資料的価値は激減します。
    たったひとつでも「違うもの」を混ぜてしまえば、ずっと何かが混ざっていることを疑いながら読まなければなりません。そのような心持ちでわざわざ漫画版を読む必要は無いので、私は原作の方に移動します。原作に出会うきっかけをもらえたことはありがたかったです。
  • ウメ星デンカ

    藤子・F・不二雄

    堅物の自分には合わなかった
    ネタバレ
    2025年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パワープッシュになっていたのでレビュー。
    不思議な居候がやってきていろんな事件を巻き起こす、藤子不二雄作品にはお馴染みの物語構成です。
    児童向け漫画として楽しいのは確か、なんですが、私はこれあまり好きではない。
    キャラクターデザインがどうにも好みでないこともありますが、たぶん1番の苦手ポイントは「一家で押しかけていること」。王様とお妃という大人が一緒になって一般人に迷惑かけて居候している……というのが、ギャグ漫画だとわかっていてもなお私の心が受け入れない。
    ここは趣味の問題なので、致し方ない。
  • かわいい同盟【単話】

    南文夏

    女子の友情を読みたい人にはお勧めしない
    ネタバレ
    2025年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パワープッシュになっていたので読んでみました。中立の3。
    「かわいい」を通じた楽しい女子会、的なものを期待して読みましたが、あれっ違うな?ってなりました。9話まで既読です。
    「少女マンガ」に分類されるのもまあどぎつい描写表現ではないのでわからなくもない、けれどもどうにもねっとりとした性的な気配が「少女マンガ」には似つかわしくないなという印象もあります。
    「かわいい下着」は、メイクと同様に、女子にとっての精神的武装になるので、そっち方面の描写が見たかったのですが、こちらでの描かれ方は百合的展開のきっかけになるような性的パーツとしての方向性でした。
    また、女子二人の交流がまだまだ安定していない内に、女装男子が登場します。自然と同盟の仲間に、ではなく、けっこう強引に同盟に割り込まれて、ずっと主人公の心持ちが不安定なままな感覚。そこに性別の差によるモヤモヤした感情が絡んでくるので、読んでるこっちの気持ちもずっとモヤついて不安定。
    キャラクターの性格も、全員サッパリタイプではないため、合いませんでした。
    百合も鬱系作品も好きですが、この作品はバランスがどうにも自分の好みからズレてしまっているようで、惜しい気持ち。
  • 黒龍さまの見習い花嫁

    三月ゆか

    ライトな少女マンガ、理屈屋は離脱
    ネタバレ
    2025年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みで3巻まで読みました。中立の星3。
    龍の契約花嫁になるという、ファンタジー少女マンガ。
    かなり典型的で、キャラクターに掴まれるところもありませんでした。軽めな話が場当たり的に進んでいき、この調子で10巻以上読み進める気力は起きず、離脱です。
    黒龍が偽花嫁を契約でっていうのがいまいち腑に落ちず(血筋的にはいずれ本当に結婚して子を成す必要があり、見合いがめんどくさいっていう理由で命短い人間を巻き込もうという発想が気に食わない)、また、祝詞歌のエピソードが場当たりすぎて興醒めでした。……祝詞歌、けっこう大事なつとめみたいなのに、たった数日の練習で本番って……あまりに神事に対しての扱いが軽い。
    主人公の龍に関する過去エピソードも、後からねじ込んできたな……って印象でした。
    ライトにファンタジックでかわいい絵でときめきを、というのが好みな方なら良いと思います。
    激重感情で理屈屋な自分には合いませんでした。
  • ハヴィラ戦記

    みのすけ/町健次郎/西村奈美子

    設定メンタル面共に苦手だった
    ネタバレ
    2025年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 水曜の無料作品マラソン企画で1巻を読みました。
    絵はとても良いと思います。
    内容が苦手で脱落です。
    設定にうるさい理屈屋にとっては、ファンタジーと現実のバランスが悪い。
    ハヴィラと呼ばれる、コロポックルみたいな種族が中心ですが、このファンタジック設定に対して、「人間による絶滅からの保護」という現実的な設定が合わさっているために、世界観の軸足をどちらに置いて読めばいいのかがわからず入り込めませんでした。
    ファンタジー寄りであれば、ハヴィラ達が自転車に乗っていても小さな本を読んでいても「まあ人間の縮小版としてのファンタジーなのね」で楽しく読めたかもしれませんが、保護区設定が入ってしまうと「その自転車どこでどうやって作ってんの」などの現実的なツッコミが脳内に湧いてしまって落ち着きません。
    また、「解放区」という言葉が出てきますが、「保護区」に対する「解放区」って、結局それは人間によって設定されているものなのでは……?という点が気になりました。人間に設定された「解放区」なのか、人間の目が届かないハヴィラ達の潜伏場所なのか、大きな違いのあるどちらとして想定されているのかが読んでいて判然とせず。読み進めればわかるのかもしれませんが。
    大きなプロジェクトの保護区なのに、どうやって異分子である沖さんが潜入していたのか、カラスに襲われるとか監視システム無能すぎんかとか、あっちもこっちも落ち着かない。
    そこにトドメとして、キャラクターの動きが「作者の都合」感がありました。
    保護区の職員としての「先生」の行動がいかにもな「権力悪」として描かれているのに違和感。
    そして、マイの「無理矢理すれば」のセリフがものすごく不愉快でした。それまでの経緯を見ると、よほどやぶれかぶれな状態でなければそんなこと言わなさそうな子なのに(主人公を大事には思っている様子があったので)、主人公を泣かせるために作者に言わされた感が強かったです。あのシーンで完全に集中が切れました。
  • 夫と心が通わない カサンドラ症候群で笑えなくなった私が離婚するまでの話

    アゴ山/鳥頭ゆば

    どちらかが一方的に悪かったわけではない
    ネタバレ
    2025年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 中立の星3。
    軽い発達障碍と判定されてる子供を持つ身としては、カサンドラ症候群に他人事ではない興味がある……と、SNSでの連載を読んでいました。
    カサンドラ症候群になる人は、こういう人なんだな……という学びになる点、貴重な読み物です。
    将来、子供が連れてきたパートナーがこういうタイプであった場合、全力で説得して止めます。新たなカサンドラを生む必要はないのです。
    この夫婦の場合、そもそも、「他の人と違う感じが好き!」と、女性側から押しまくって結婚に至ったのに、子育てという場面においては「どうして普通と同じようにしてくれないの?」になっているんですよね。そうなる気持ちもわかる、子育て大変だもん。
    けれども、発達障碍は基本的に変化が苦手、この夫の場合も、本人は変化してないだけなんですよ。DV男に豹変したりした訳ではなく、ただ「変化が必要な場面で変わらなかっただけ」。
    話が進むにつれ、「坊主憎けりゃ袈裟まで」の様相を呈していたり、いささか発達障碍への誤解を招くような表現も散見されたのは気になるところ(発達障碍によって元々の性格の悪い部分が強調されることはあるけれど、発達障碍のせいで性格が悪くなる、というのは違うと思っているのですが、そういう考えを持っている私が首をかしげるような描き方があった)。
    何にせよ、「発達障碍のあるタイプは、ぶっちゃけこういう風に思われる危険がある」ということが赤裸々なあたり、非常に参考になりました。自分自身、世が世なら発達障碍判定されてる可能性大ですし。

    気になる点としては、これ、元旦那さんに了承を得て出版してるんでしょうかね、ということです。
    かなりな描かれ方をしているので、いささか気の毒な部分も……。
  • AIの遺電子

    山田胡瓜

    SF設定、人情ドラマ、いずれも理解できず
    ネタバレ
    2025年12月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 気になっていたので、無料読みになっていた1巻を読みました。
    1巻読み切るのもきつくて脱落です。
    SF好きには、設定が曖昧すぎて納得できませんでした。この世界のヒューマノイドってどうなってるの。
    あくまで「ロボット」ではあるようですが、成長もするらしいしどう見ても感情も持っていて、ほぼ普通に人間。こんなヒューマノイドが人間社会に1割混じって暮らしているという設定……。「ロボット」というものは、人間側に必要があって生まれるもので、この作品世界にヒューマノイドは何の必要性があるのか理解できませんでした。生殖能力は無いみたいなので、ヒューマノイド1体1体がどこかの工場で「生産」されているはずなんですけど……成長する……子供のヒューマノイドも居る……どの段階で作られてるんだ……などなど、私のSF脳がショートしました。
    人情ドラマ的な部分でも相性が悪かったです。
    最初の話、1週間分の記憶が消えるのにアイデンティティの崩壊を感じてバックアップからの再現を拒否したはずなのに、結局2週間後に機能停止した後バックアップからの復元をしている。えっ、どういうこと?ってなりました。どうせ復元するなら傷が浅い内にやれよ、と思った私は人として何かが欠けているのでしょうか。
    また、ADHDの子をモデルにしたであろう子供ヒューマノイドの話もあり、それを「治療」してしまうところにモヤつきを感じましたしそもそも「作られたヒューマノイド」に脳機能や遺伝の問題が大きいADHD症状があるっていうのが理解できない。
    個人的な趣味として、ロボットが「自分は機械なのか人間なのか」みたいに悩むようなタイプが好きなんですけど、この作品はそういうのをすっ飛ばしている感じ。
    SF設定的にも心情的にも相性がかなり悪く、イライラしました。
  • 鶴子はまだ四十五だから!

    邑咲奇

    心優しく誠実な猫飼い、鶴子ちゃんに幸あれ
    2025年12月19日
    水曜の無料作品マラソン企画で1巻を読み、続きをじりじり読んでいます。
    鶴子ちゃんがとても真面目な良い子で、もうほんと、幸あれと願うばかり。かなりしっかり自分を持っていて、あまり流されないところも好ましい。
    冒頭、婚活でのお相手の男に多大なストレスを受けますが、そこを越えれば大丈夫。シェアハウスでの住人達とのやりとりや、猫飼いとしての誠実な日々、応援する気持ちで楽しく読んでいます。
    特に、猫への愛と責任感があふれているのが良く、作品の味付けとしての猫ではなく、むしろ猫あってこその作品と言っても過言ではない。
    シェアハウスは、美形男子の中に女子一人で良い人だらけという、現実だとあまり無さそうなシチュエーションではあるんですが、「偶然入ったシェアハウス」ではなく、「ちょっとスピリチュアルなオーナーによるスカウト制」という設定によって不自然さが減り平和な気分で読める基盤ができています。そこもお気に入りポイント。

    冒頭の勘違い男を助走つけて殴りたいのはもちろんなんですが、私は鶴ちゃんの父親にも渾身の平手打ちをかましたい。鶴ちゃんの母親が悪いのはもちろんだけど、その母親への恨みや執着を鶴ちゃんにとっての呪いとして吐き出し続けたのは父親の罪。重病になった父親を介護し続けた鶴ちゃんは立派だったと思うけど、幼少期からの父親の言葉に縛られていた部分もあったのではないか。それを思うと、父親には「あの世から娘の幸せのために尽力して罪滅ぼししろよ……なんかこう、霊的パワーで幸運を持って来いよ……」と念を送らずにはいられない。

    連載中につき適宜改稿予定。
  • かぎ針あみのモチーフ100

    主婦の友社

    わくわくモチーフ集
    2025年12月19日
    228ページ。
    同出版社の『愛蔵版 モチーフつなぎ50』(河合真弓)と、『新装版 かぎ針あみのモチーフ50』(雄鶏社の『モチーフつなぎ』の増補改訂版)の、再編集改訂版。
    デザインは、河合真弓さん・岡本啓子さん・風工房さん、と、長年編み物をしているとよくお見かけする方々です。

    円形モチーフ39点、四角モチーフ45点、その他16点。
    白一色で編まれたモチーフ見本が掲載され、その後に各モチーフを使ったストールなどの作品が掲載されています。
    モチーフ集の場合、作品は「掲載モチーフのいくつか」を使ったものが多いと思いますが、こちらは「掲載モチーフ全て」が作品に使われているのが良いです。また、作品は多色使いのものが多く、「実際につないだ時の雰囲気」「色を変えてカラフルにした時の雰囲気」がわかります。多色で編むのがお好きな方は、配色の参考になるところが多いのではないでしょうか。

    作品の使用糸が品名ではなく、「極細」「合太」などの表示なので、掲載作品をそのまま編もうと思うと難しいかもしれません。永遠の初心者としては、使用糸は商品名で書いておいてほしいところです……が、この本が過去の本の再編集版であるため、仕方がないのかもしれません。廃番とかその他いろいろ事情があるのでしょう……。
    本を参考にイメージをふくらませて自分なりの作品にするのを楽しめる方に向いています。

    また、個人的には、風工房さんのデザインが3つしかなかったのにはダメージを受けましたが、掲載モチーフ自体が質量ともに満足なので、星は引きません。
  • 愛蔵版 モチーフつなぎ50 河合真弓スイート・コレクション

    河合真弓

    再編集版が出ています
    2025年12月19日
    同出版社で、この本ともう一冊の本と合わせた再編集改訂版『かぎ針あみのモチーフ100』が出ています。
    購入の際にはお気をつけて。
  • 新装版 かぎ針あみのモチーフ50

    主婦の友社

    再編集版が出ています
    2025年12月19日
    同出版社から、この本ともう一冊の本とを合わせた再編集改訂版『かぎ針あみのモチーフ100』が出ています。
    購入の際にはお気をつけて。
  • 新装版 ちいさなレース編み

    主婦の友社

    暮らしになじむかわいいレース編み
    2025年12月19日
    75ページ。
    レース編み初めての方に向けた小品集。
    小さなドイリー5点、ポットホルダー1点、ジャグカバー1点、四角いドイリー3点、ピンクッション2点、モチーフつなぎの作品4点、エジング及びブレード8点、三角ショールとブローチとキャミソールワンピース各1点。
    シンプルな中にかわいらしいデザイン。凝ってればいいってものじゃないという、実生活に取り入れやすい作品揃いだと思います。
    私はだいぶレース編みに慣れているので少し物足りなさはあり星4つですが、これから編み物を始める方や、ナチュラルテイストを暮らしに取り入れたい方には、おすすめです。

    新装版の改訂で、使用糸が商品名ではなくなっています。
    甘撚りのレース糸……あなたエミーグラ◯デなのではなくって……?などと思いながら見ていました。

    収録作品のボリュームに対して少しお値段が……と思うあなたは、お気に入りに入れて機が熟すのを待ちましょう。
    私はたまたま検索で見かけて気に入ったドイリー1点の編み図のためだけに、機を逃さずに買いました。
  • 異世界ウォーキング

    あるくひと/小川慧/ゆーにっと

    無駄そうスキルを工夫で活用、ではなかった
    ネタバレ
    2025年12月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 水曜の無料作品マラソンで1巻を読みました。
    「役に立たなさそうなスキルを工夫で活用」みたいなのが好きなので期待して読み始めましたが、違ったため離脱。中立の星3。
    歩くだけであらゆる数値やスキルが上がるという、世の物理法則も魔術法則も全てガン無視したチート設定。工夫も何も無しにフツウに強くなっていってしまうので、なんだか面白みを感じませんでした……努力による達成の旨味が薄いと言うか……。
    「いくら歩いても疲れない」というスキルはなかなか良いなと思いますが、そのスキルに「いくら重い荷物でも歩いてる間は平気」というのがしれっと付与されているのが、個人的にはズルいな、という気持ち。重いもんは重くて、歩き疲れとは関係ない。
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