まだ理系を極め過ぎた変人が周囲にいなかった頃に読んで衝撃を受けた佐々木倫子先生の「動物のお医者さん」。「あ、大人になってもこんな感じで生きていっていいんだ」という錯覚を覚える作風の虜になって、何度読んだか分からない(自分の中では漆原教授がツ
ボでした)、確実に人間の多様性を学んだ愛読書(笑)。が、その後、なかなかこれに匹敵する「頭いいんだけどなんか残念で、でも愛おしい人々」が登場する漫画に出会えないまま、どれだけの年月が経ったことか。
と、思っていたら、京都にある国立大学理学部を舞台にしたこの作品に出会い、モデルとなる大学と対象とする学問が数学という違いはあれど、強烈なキャラの宝庫で「これこれ〜!!」と、探していたものにようやく巡り合った気分です!もし、同志がいたら、と思って即レビューしました!布教用に紙本買ってるんですが、電子の方がお得です。
自分自身は、数学のセンスゼロなんですが、澄ましていない普通の京都弁のリアルさや、自分が普段着で京都にいるんじゃないかと思わせる描写が好きで、それだけでも大笑い。身近に京大関係者がいると、色々彷彿させるものがあってさらに爆笑必至(笑)。数学パートも、8巻とかはリボ払いの話とか、日常生活に関わる話が取り上げてあって読者への配慮を感じます。個人的には、数学のセンスはあるのに、スロットにハマって2年間留年し、懲りずに金に困ったらギャンブルで解決しようとする北方が好きです(少しいけずな大家さんと主人公横辺の会話もオモシロイ)。BLじゃないし、恋愛要素もないけど、変わり者が好きとか、京都が気になる方なら、ツボると思います!良ければ試し読みだけでも面白いので是非是非〜
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